またメロンの安くなる時期がやってきた。
メロン白書などと気取ったタイトルを付けてしまったのだが
なんて事はなく、ただ 単にば~ちゃんが入院してこんなにメロンが好きだった事が
初めて知ったからだっただけなのだが…(笑)
その頃はミルクのままかと思われたば~ちゃんの鼻の管も
看護士さんのアドバイスにより何とか取れて、曲がりなりにも食事が取れるようになっていた。
鼻から管を通したまま、飲み込みの良いものなら食べさせてもかまわないと言う言葉に
親が赤ちゃんに初めて離乳食を与えるのと同じだった。
プリンの一さじから始まったのだが、最初は口の中にいつまでも残っていた。
当時、ば~ちゃんには口の中にあるプリンは食べ物だと認識できてはいなかったに違いない。
それでも本能というのだろうか?
やがて飲み込んでくれるようになるのには何日かを費やしたのだが…。
それからはミルクの時間前に必ずプリンやらゼリー・固まってるヨーグルトなど
むせりの出ない喉越しの良い物を一さじ二さじと増やしていった。
そしてトレーニング食(ペースト・レベル2)を、何度かの失敗の後完食出来た時は本当に嬉しかった。
看護士さん曰く、本当に食べられるようになるとは思わなかった、努力のたまものだね…って。
だから、そういう時は辛い時ばかりではなく
モノの達成感と言うか、相変わらずに無表情で言葉のでない
ば~ちゃんを相手に手を取り合って喜んだ…その時はかなり迷惑そうな顔をされたが…。
たぶんに、それは昔 白紙の状態だったヘレンケラーが
サリバン先生によって井戸水を手にとって、水を理解したのと変わりないのではないかと思った
そうそう…メロンの話をするはずが、長い前書きになってしまった。
当時、病室は6人部屋で気の合った人が二人いた。
残りの人は、生かされてるだけのような人で、話どころではなかったからだ。
で、ニ人の人は、年代にしたら60代くらいで、比較的軽い脳梗塞の方で、退院を待つばかりの人だった。
私がいない時はよく代わって、ば~ちゃんの面倒を看てくれた有難い面々で
そのうちの一人が、家のお嫁さんと仲が悪かった。
その人はお見舞いにメロンをいただいていたのだが
小憎らしい嫁には喰わせたくないと、ここで食べちゃおうと言う話になり
遠慮する私たちに、惜しげもなく大きな一個を四等分にして
私とば~ちゃんに四等分の二切れ分をくれた。 つまり半分をいただいてしまった事になる。
一切れで良い…と言う申し出に、遠慮しないで!と、すでにパクついていた(笑)
かなり大きい一切れだった…。
有難い複雑な思いに、ば~ちゃんに一さじ。
大きな口を開けて食べる、食べる。四分の一の一切れは、瞬く間になくなってしまった。
よほど美味しかったのだろう、それでも口を開けて催促する姿に
残りの一切れもあらかた食べつくしてしまった…。
元々 家でメロンを食べる時は、人数が多いので一切れも小さい。
自分の孫たちが食べてしまい、もっと食べたそうな顔をすると
ば~ちゃんはあんまり好きじゃないからと自分が食べずに孫に与えていた。
本当は好きだったんだね! ば~ちゃん。
だから メロンが出回る時期になると、ば~ちゃんのおやつはメロンが多い。
それだけの話だった…思いっきり引っ張っておいたにしては
たいした事がない結末ではあったのだが…。 ごめん
昔の人は自分のものまで子供に与えて
その子が頬張るのを嬉しそうに眺めてましたよね。
うちの義母もメロン大好きです。
我が家に身内が来る時の手土産は皆さんメロンです(笑)
ほぼ、義母ひとりが平らげてます。
カロリーがどうだって言う人もいますが
あの年になって好きなものも食べられないなんて
その方が不幸じゃないかと思ってます。
さすがに、あの時は看護士さんに怒られました。
いくらなんでも限度ってあるでしょ!!って(笑)
私が帰った後、大量にお漏らししちゃったようです。
ほら 女の人って、水分が足りないと腎盂炎になり易いから
水分はたくさんあげなさい…って。
まぁ 喜んで食べてくれるから良いんです。
一時期、拒食症のような時があったものですから…。
今日のおやつもメロンでした。
今の時期、メロンが安くなって嬉しいです^^