新・カメの菊五郎の独り言

多摩市在住のカメ育てに苦労中の普通の会社員。×1です。

「つくもがみ貸します」を読みました

2008-02-23 20:41:44 | 本と雑誌
今日(2008/02/23)、関東地方に春一番が吹いたと気象庁から発表があった。昨年より9日遅いそうです。

さて、2008/01/12の「品格が育つかも?」の記事で書いた2月の本である、畠中 恵著の「つくもがみ貸します」を読んだので感想などを書きます。
畠中作品を読むのはこれが初めてです。

主人公は、血の繋がっていない姉弟の”お紅”と”清次”、そして忘れてはいけない”つくもがみ(付喪神)”達です。

”つくもがみ”とは、100年経過した器物の中の一部がなれるもの。あやかしの一種。
喋る事が出来、人間の言葉が分かるなどの能力があります。

本の内容は、”お紅”と”清次”が深川で営む古物屋兼損料屋(色々なものを有料で貸し出す)の「出雲屋」にある”つくもがみ”達が貸し出された先々で見聞きした事を店でお喋りしてるのを、姉弟達が聞きながら、色々な頼まれごとや”お紅”が探している人をみつけるというもの。
”つものがみ”達は人前では喋らないのですが、この姉弟の前では平気で喋りますでも、他の人が来たらすぐにお喋りをやめますけどネ。

5つの話に分かれているが、全体を貫くキーワードは、”蘇芳すおう”です。

さて感想です。
読み物としては1月の「初ものがたり」よりこちらの方が気に入りました。
妖怪が出てきて喋るあたりなどがファンタジー風なのが原因かもしれません。
原則的には恋愛小説に分類されるのかな?
品格という事に関しては、ちょっと・・・で「初ものがたり」の方が参考になると思います。

畠中さんの作品は他にもあるようなので、読んでみようかなって気にはなっています。

3月の本は、森見登美彦著の「有頂天家族」です。

<一応>
本書のあとがきで、”妖怪時代小説”と紹介されています。
そんな分類初めて知りました。