主婦ゲーマーのゲーム日記

世間に隠したオタク心を爆発させています。時折まじめに読書など。

本日の読書

2013-05-30 09:19:30 | 読書
川上和人著『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』
新聞の書評か広告欄を読んで気になっていたので、図書館にリクエストを出してみました。
必ずしも通るわけではないというので、期待していませんでしたが通ったようで。

「本書の主題は、鳥類と恐竜の緊密な類縁関係を拠り所とし、鳥類の進化を再解釈することと、恐竜の生態を復元することである。この本は恐竜学に対する挑戦状ではない。身の程知らずのラブレターである。」
という鳥類学者からの愛のメッセージ。
および、「大手出版社の図鑑が鳥より先に恐竜の巻が出ているとは、由々しき事態!鳥の方が付き合い古いのに。恐竜の方は成長期の通過儀礼で、鳥は特殊な趣味みたいに見られがち。ならば恐竜人気に便乗しよう。
最近では『鳥類は恐竜から進化した』と言う説もある。ならば、鳥類学者は恐竜学者じゃない?(後書きより抜粋引用および私のアレンジ)」な気持ちから、本書が著されたそうです。

この方の著作は初めて読みましたが、読みやすく楽しい文章で(内容は真面目です)、どんどん読み進められます。
また各章の中の小さなテーマに付くタイトルが、小説、アニメ、漫画のオマージュになっているのがいくつもあって元ネタを思い出すのが楽しいです。
文の中にも小ネタでしこまれています。
勿論、恐竜の話については、きちんと調べられた最近の内容が書かれています。
それを元に、また自身の専門である鳥類の行動、姿からこういう恐竜がいたのでは?という推察がなされているのが「愛」の部分。

文章が軽妙で読みやすいので、鳥類のエッセイでも書かれたなら、是非読んでみたい所。
でも、本の最後の著者紹介は、鳥類図鑑2つなんだよなあ。


恒川光太郎著『南の子供が夜いくところ』
タイトルがそそられますよ。
からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは―。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。

という文章紹介がされていますね。
このタカシ君と彼を島に連れてきた女性の呪術師ユナを取り巻く不思議なお話の連作。
上の文章の説明を引っ張ってくる時に知ったけど、ホラーだったんだ。
ホラーというよりファンタジーと思ったけれど、この境目がどこにあるのかしら?
私は自分が怖かったら、ホラー判定をする。
なので間を取って、この作品集はダークファンタジーと言いたいです。
ねっとりとした暗闇と暑さが似合うお話の集まり。
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本日の読書

2013-05-16 11:45:57 | 読書
9日に拍手&コメントを下さった方
ありがとうございます。「2089」以降、ちゃんとした新作が無いのが残念です。
PS3で格好良く動くヴァンツァーを見たかったです・・・(もう諦めている)


「大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー」
ちょっと前に読んだ「坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー」でこちらが紹介されていたので、予約して借りてきました。
今作の執筆者は飛鳥井千砂、有栖川有栖、乾ルカ、門井慶喜、坂木司、似鳥鶏、誉田哲也、宮下奈都、吉野万理子の各氏と選者の大崎さん。
本屋さんという私も大好きな場所でのお話ということで、楽しみにしていたのですが、どうも私の好みとは違うようで。
日常の謎系仕立ての作品が多かったのですが、なんか微妙なのが多かったです。
有栖川さん、坂木さん、宮下さんの3人のお話は私の感性に合いました。日常の謎、笑いが出る(男のロマンが詰まったお店が舞台ですが、このシステム、漫画でもやって欲しいなあ。たまに数冊ぐらい、序盤を見本にして置いてあるけど、もっと多くあったらいいのにと思う)、胸打つ系なお話でした。
大崎さんのは「本屋さんがテーマなら面白いかな」と思ったのですが、今回はご自身初のお客さん側の視線で書かれたのは・・・微妙でした。

あと日頃思っていること。
最近、本屋大賞など書店員さんが持ち上がられていますが、地方都市の本屋に、そういう人を見かけたことほとんどないよ。
本屋さんで「子供の朝読におすすめな本ありますか?」って聞いたことあるけど、答えられた人少ないもん。


恒川光太郎著『竜が最後に帰る場所』
5つの中・小編集です。
タイトルの作品が一番最後に掲載されているのですが、これが一番良かった。
こういうファンタジー好きだなあ。
「風を放つ」は序盤の人間関係が、心を鬱屈させる・・・。人付き合いって怖い。
「迷走のオルネラ」は最後の最後で私にはホラーになった。
「夜行の冬」もじわじわと来る怖さ。
「鸚鵡幻想曲」はファンタジーなのだろうけど、集合体(詳しく言うとネタバレになるので言わない)を想像すると!私には怖い、怖いよ!

今回も思ったけど、この人の文章好きだなあ。
「風を放つ」は文体によっては、私の好みの書き方ではなかったら「ふーん」で終わってしまいそうなのですが、この人だと「ちょっとここで止めないで」と先を知りたいような、余韻が残る感じ。
実は上のアンソロジーでは、そういう感想を持った人が多かった・・・。
この恒川さんのようにお好みの方に出会えることもあるので、アンソロジー巡りは止められないですね。
近藤さんのはどうしようかあ、ペットに興味がないので、頼んでないのだけど。


ペット繋がりで。
数日前、なんとなく発言小町を見てきたら、「お宅の犬」と言ったら怒られた」というトピを見つけて驚きましたよ。
犬じゃ駄目なの!
雄、雌じゃだめなの!
いい年した大人が「ワンちゃん」「男の子、女の子」と言えと?
ペットは家族なんだからと言うことらしいですが・・・。
そして、そのように言うべきだという答える人が一定数いるのですねえ。
(そういう人が挙げた具体例にまた衝撃。例えば赤ちゃんに「その人間、男?女?」とは聞かないでしょ、だそうです。)

自分がそう思うのはいくらでも自由ですが、それを他人に強要するのって。
「自分の価値観>他人の価値観」と言っていると気付いていらっしゃらないのでしょうか。

私も自分の価値観を人に押しつけないよう気をつけないとね。
しつこいですが、上のアンソロジーの最後の作品の出だしで読書好きで気合いが入っている書店員が空回っているのが、苛つかされたのよね。
私も本好きだけど、人に布教する際は気をつけるよ。誰しも本に愛があるわけではない。
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本日の読書

2013-05-07 10:19:26 | 読書
恒川光太郎著『夜市』
先日読んだアンソロジーでこの方の文章が好みだったので、借りてみました。
今宵は夜市が開かれる。
学校蝙蝠から告げられた祐司は、高校時代の同級生いずみを誘い、夜市に出かけた。
この世界とは異なる世界に繋がる夜市。
それには、1つのルールがあった・・・。

第12回日本ホラー小説大賞受賞作ということですが、ホラーと言うよりはダークファンタジーな印象を受けた。
ま、ホラーもファンタジーの一種だよね。

もう1話の「風の古道」も異なる世界に入り込むお話です。
こちらの方が、私にはある意味怖かったです。
2人の少年の夏の冒険が・・・・。
夜市はタイトル通り黒い闇の風景を、こちらからは白い霧がかかった風景を思い浮かべました。


石野晶著『月のさなぎ』
上はホラー大賞受賞作ですが、こちらは第22回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
何かの本を借りた時に、後ろの本の宣伝ページでと心引かれたので借りてみました。

森の中の学園に隔離されて育った、性別のない子どもたち。成人するにつれ性別が確定し、ひとり、またひとりと巣立っていく。年に一度の降誕祭を前に「学園の貴公子」と称される薄荷は、外界から侵入してきた少年と恋に落ちた。森への逃避行、フラッシュバックする記憶。17歳の身体と心は、意思とうらはらに変わりはじめる…。

紹介ページより引用。

全ての生まれてくる子供が、性別のない子供-月童子-ではなく、一部の子供がそのように生まれついている世界です。
「その月童子たちは一般の子供に比べて、免疫力が低いので、隔離して育てられる」ということで、学園寮生活ものとなるわけです。
役柄として男の子や女の子を演じ、そして、その性別に沿った恋心を持つこともある、子供達。
性別が確定していく時期が近づくにつれ、望む性になるのか、自己というのは・・・と心が乱れ、揺れ動いていきます。
そのような心情や学園生活を描かれていった訳ですが、最後の最後でどんでん返しが。
ちょっとばっかり唐突でしたが、へえ、と驚かせて貰いました。

著者紹介欄に好きな作家として、恩田陸、京極夏彦、宮沢
賢治とあるのは、なんか凄く納得する感じ。


大崎梢著『クローバー・レイン』
大手出版社の文芸部の3年目の編集者である彰彦。
他社の新人賞授賞式で、最近ご無沙汰している担当作家と会った。
あまり売れないと言うことで、最近わざわざ会いに行くこともなかったため多少気まずい思いを抱えて挨拶を交わ別れた。
しかし、帰り際その作家・家永がクロークの札を落としているのを見つけ、探すのを手伝い、酔った状態になった彼を送り届けることにした。
そして、介抱のために家に上がると、そこには出版先が決まっていない原稿があり、読ませて貰うと、それは彼の代表作と言うべきでもある内容だった。
そのような作品に出会えた喜びに、「是非本に!」と訴える彰彦。
しかし、家永の反応は・・・。

こういう編集さんが出てくる話を読む度思うのですが、それだけのことをしているのに、どうして「これで○○円取るなんて、どうよ!」というお話が世の中にあるのだろうと、思ってしまうのですが。

あとは大崎さんについて。
こういう本屋さんや本を作る人の話の時は、なかなか面白いのですが、それ以外になるとどうして駄目なのだろう・・・。
自分の好きな世界の話ならのびのびと書ける、と言うことなのかしら。
コメント (2)
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クリア後感想~セブンスドラゴン2020

2013-05-01 14:03:39 | クリア後感想
2が出たこのご時世に、1をプレイしていましたよ。
終わったけれど、2はしばらく良いかなあ、と言う気持ち。


*タイトル
「セブンスドラゴン2020」

*ストーリー
政府の意を受けマモノ退治を行う特殊機関「ムラクモ」。
Sクラスの能力を持つと認められた人々が集められ、希望者による加入テストが行われていた。
そして、その試験中、銀河系外から飛来したドラゴンたちにより、地球上のほとんどの土地は支配されることになった。
ムラクモ機関は人類の存亡を賭け、ドラゴン達との戦いに挑むのだった。


*システム
試験開始後に、主人公となるキャラクターと仲間となるキャラクターをメイクします。
職業は5種類。グラフィックは男女それぞれ5種類。そして、声は男女それぞれ15種類から選ぶことが出来ます。
仲間は12人作れますが、パーティーメンバーは3人。(控えメンバーに経験値が入ることはない)
戦闘を重ねることで手に入るSPを使って、好きなスキルから覚えていくことが出来ます。

フィールドにはドラゴンのシンボルがあり、シンボルエンカウントとなりますが、ドラゴン以外の通常の敵はなくランダムエンカウントとなります。
シンボルエンカウントの方は、良くあるように背後から突けば先制、後ろを取られれば逆に先手を取られることになります。
バトルはオーソドックスなスピード順行動のターン制になります。

ドラゴンを倒した時に入るDzで、イベントや拠点となる都庁の改修(改修が進むと売り出される装備が増えたり、スキルが貰えたり、クエストが発生したりする)を進めることが出来ます。

メインストーリーの合間にクエストを受け、アイテムなどの報酬を得ることができます。
これは最近のゲームにはよくあるシステムですが、数がそんなに多くはなく、あくまでほんのおまけレベルです。


*まとめ
前作のDS版は未プレイですが、やっていなくても問題なかったです。(まるっきり無関係らしいです)
このゲームの売り(だと思う)のキャラメイクが、非常に惜しい。
声優さんが豪華なだけに、なおさら。
声にあったグラフィック(人それぞれイメージが違うと思うが)を探すのですが、男女それぞれ5種類しかないので、選択の余地が少ないです。
職業5種類は、ちょうど良いかと思います。(世界樹はたくさんあって、毎度悩むから)
戦闘の難易度は、ちょうど良い難易度。ドラゴンやボス戦は途中、全く逃げないで進めてきていても、あっさりとは勝てない強さ。
きっちり対策を取って、考えて戦うと程よいぐらい。
移動やマップ切り替え時のロードは全く気になりませんが(メディアインストールでのプレイです)、移動時に3人がゾロゾロと動き回るのは気にかかります。マップの視点は変えられないので、シンボルにバックアタックされてしまったことがしばしば。
一人移動か視点切り替えにして欲しかったです。
近頃のゲームにしては、クエストなどおまけ部分があっさり目。
とはいえ、最近多い素材集めをさせられないのは、良い所かも。
目立って良い所は無いけれど、目立って悪い所もない、安心してプレイできるRPGでした。
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