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主婦ゲーマーのゲーム日記

世間に隠したオタク心を爆発させています。時折まじめに読書など。

本日の読書

2014-08-13 13:34:27 | 読書
Sさん
こちらは何事もなく無事通り過ぎましたが、そちらはまた別件でご心配でしたね。
天災のダブルパンチ、という事態は避けられて何よりです。
そして、お盆が終わったら、楽しいくつろぎタイムがやってくると良いですね。



我孫子武丸、有栖川有栖、北川歩実、島田荘司、竹本健治、長江俊和、麻耶雄嵩、米澤穂信『Mystery Seller』

ストーリー、ファンタジーとあったら、やっぱりこれもありますよね、ミステリー。
こちらは雑誌で2回特集された物をまとめた本ですね。

ミステリーの幅の広さを感じさせてくれる8つの作品が味わえます。
が、有栖川さんのは既読だった。
どこで読んだんだ??
こういう短編はあちこちのアンソロジーで使い回されそうです。

島田さんのは、ミステリー???と思いつつ読み進めましたが、なるほどミステリーだった。
短編だからって「ぱっと事件が起きて解決!」ではない、読ませる作品もあると改めて思わされました。

米澤さんは「大人向けは心理的に怖いよ!」とまた思わされる一品。
自分には女性としてのこういう心理が少ないので、余計に怖く感じる。
しかし、男性にも大多数の女性にも共感しにくいって、ちょっと寂しい。
オタク的お話しが出来る女性がもっといれば!(自分が主流派になる気はさらさら無い)
とはいえ、オタクの中でも派閥というかグループというか、色々ジャンルがあるからねえ。
まあ、気質的には他の人達より付き合いやすいかも。
オタ趣味を認めあえる的に。

竹本さんの「怖い映像」も心理的に怖い話。まあ、テレビをあまり見ない派の私には、こんな怖いことはあり得ないがな!

ミステリーと言うことで、多くの作品で最後にどんでん返しが待っている物が多かったです。
1作品中どんでん返しが多ければ良いってもんじゃないと思う物もありました。
「はあ?」と言いたくなるのもあったし、「え、一般人(腐ってない意味で)にも有りなの?」と思う物もあった。


アンソロジーに当たり外れはありますが、これからも自分からは手に取らないような作品と巡り会う為に、読み続けると思います。



佐藤友哉著『333のテッペン』
この作品は「Story Seller」で気にかかっていたので、借りてみることにしたのですが。
1~3で登場人物のプロフィールをはっきりさせていないので(大事な所はふわっと明かされている)、前の方にあるのかなあ、と思って借りてみました。
あ、元の本の題名が「Story Seller」には無かったけれど、各話タイトルが「333のテッペン」「444のイッペン」「555のコッペン」だから、「それっぽいのを探せば大丈夫」と思ったら、まんまでした。
で、借りて後ろの初出をチェックしたら、この3話のは「Story Seller」がそうでした。
なるほど、元の本を紹介できないわけだ・・・。
ということは「Story Seller」は普通だったら雑誌にするところを、きっちり本にして手元に残るようにした、というのが意図だったのだろうか?
で、この本、4話なんですよ。
つまり!
最後の一話だけのために借りたことになる!(せっかくだから1話目は読み直した)
これ、「Story Seller」を買って興味を持って買った人がいたら、怒るね。
私はお金を出してないから、そんな権利無いけれど、ちょっと何かもやっとするものはあった。

さて、こちらの探偵は一風変わっていて、事件解決というよりは、依頼人のご希望に添う形に収めるという姿勢の女子高生?探偵です。
正直、本当に女子高生なのか分からない。
ついでに言うとこの探偵さんがメインではありません。
ストーリーを進めるのは、巻き込まれ型主人公。
ただし、この主人公、普通の人ではありません。
元殺人犯で、どこかで矯正されて、新たな名前で生きている人です。
小説だから、「そういう設定ね」ですむけれど、現実だったらなんか納得できない気持ちがわきますね。

この話の語り手の主人公がそういうキャラだからなのかもしれませんが、この淡々とした文章がちょっと私の好みだったので、他の作品も借りてみようと思います。



最後に愚痴。
老人ホームでの演奏のボランティアを一度引き受けたら、数ヶ月おきに頼んでくるところがあるのですが(話を受けてくるのは私ではない)、正直勘弁してくれなんですよねえ。
数週間~一月ちょっと前に頼んで来て、日時指定って普通なんですかねえ。
私はそう言う所で弾くのは好きではないし、最近は仕事もあるから、ここ何回か断ってます。
でも、話を持ってくる人、好きなんですよね、そういうの。
夏休みで子供の病院がよいで忙しい、仕事があるという事情が分かっているのに、誘ってくるのかなあ。
「一応」ってことらしいけれど、何が一応なのかよく分からない。
一応だったら、「出られる?」ではなく「出られないと思うけど、自分たちは出るから報告する」じゃないかと思うのだけど・・・。

本日の読書

2014-07-31 21:17:36 | 読書
7月23日に拍手をくださった方。

裁断ミスも数回体験していますね。
同じくまんが雑誌と本でも1回あったかな。
でも、本は無いのですね。
この巡り合わせのの良さ?を何故くじ運に発揮できない!!!
多く入っていたことは・・・あったかな?
子供が買ったコロコロコミックの付録が多かったり少なかったりしたことがありますね。
少ない時は電話したら、足りない品名と袋に入っている責任者?名を聞かれました。
付録のカードが1枚少なかったのですが、そちらだけでなくセットになっているもう1枚もくれましたよ。



さて、読書です。
前回、いつの間にか「Story Seller」が複数出ていたことを知り、読んでなかった分をまとめて借りてきました。


沢木耕太郎、伊坂幸太郎、有川浩、近藤史恵、佐藤友哉、本多孝好、米澤穂信『Story Seller2』

沢木耕太郎、さだまさし、有川浩、近藤史恵、佐藤友哉、湊かなえ、米澤穂信『Story Seller3』


借りたものの読書の意欲が足りなく、3の最後のさださん作品は未読。
2,3と連続して読んだのですが・・・。
正直、どうなんだろうね、この形態。
近藤さんのはどちらも『サクリファイス』シリーズからの分なんですよ。
いや、何度でも面白いから良いのだけどね。
佐藤さんのも同じシリーズの作品だと思うのですよ。登場人物一緒だし、タイトルも連作って分かるようなものだから。
湊さんのは「annex」に掲載されているものと連作ぽい。

で、元になる本があって、その切り売りっぽいのにそれの紹介がないの。
著者の紹介と著作リストはあるのですよ。
興味を持ったら、元の本を読めるようなご案内はないというのは不親切だと思う。
(でも、シリーズの切り売りもどうかという気持ちもあるのですよ。使い回しっぽくて。そして、これまでの「Story Seller」で気に入った本を見つけて読んだら、○作中2,3作読んでいたら、損した気持ちになりそう。)

こういうアンソロジーは、新しい作家さんとの出会いを期待しているんで、こういう所をきちんとやって欲しいのだけどなあ。
(偉そうなことを言って、見落としているだけだったりして)

あ、有川さんのは無関係な2作です。一つはエッセイ。一つは怖い(ホラーという意味ではなく)作品。
米澤さんは、大人向けの作品って、心理的に怖い話が多い気がする。



なんか読書というタイトルなのに、中身が少ない気がするので、漫画の話で誤魔化してみましょう。

私はよくレンタルコミックを利用するのですが、「アニメ化コーナー」の本を良く借ります。
アニメは見ないことの方が最近多いのですが。(なんか決まった時間にテレビを見るのが面倒で)
で、そこにあった1冊をタイトル借りしてみたのが、これ。

「月刊少女 野崎くん」
少女漫画家の高校生男子野崎くんに恋した女の子が主人公の4コマ漫画。
絵柄も可愛かったので、借りてみたら、笑いが絶えず。
で、この面白さを誰かと分かち合いたくて、次男に「読め!」。
「えええ~~~~。こんな少女漫画読まない!」と言うのを「お願いだから1回分だけでも読んで!」
数分後。
ぐふ。くっくっくっく。
と言う声が。
そして、借りてきた2冊分を読み終える次男。
大ヒットしていました。
うん、なので1巻から一気に買っちゃいましたよ。すぐに5巻も出たのでそれも。
そして、「6巻はみこりんのフィギュア付き買わないの?」
買うか!!


一応、本日の読書

2014-07-13 21:41:02 | 読書
拍手コメントをくださった方へ。

私ももう既に出回っているのだろうとは分かっていますけどね。
そもそも、そのベネッセに縁もゆかりもないのにダイレクトメールが来るし。
今回その名簿を買ってしまった某社が責められているのが、少々お気の毒な気持ち。(その会社のIMEを愛しているから)
ベネッセだって、どこからか入手しているのですよね、名簿。
(新聞でイベントを開催して入手している、と言うのを読んだ。でも、それもおかしいと思うのですよね。「利用します」って書いてないのだもの)



今日は、趣味関係の遠出をしました。
同じ会の人と。
友人、家族以外と出かけると、あとで苛つくことが多いので乗り気ではなかったのですが、案の定。
現在、イライラしています。
横の呟きをみていただくとわかると思いますが。
「もう子供は大きいのだし、たまには良いじゃん」と言うしつこさに負けたのがいけなかった。
(今まで、単に集団行動をしたくないのを、子供が小さいのを理由にしていた)
一番年下で意見が通らない、言えない、思い通りにならないストレスなんですよ。
食事1つを取っても。
あと正直、小さな親切大きなお世話を感じることも多いし。
例「あ、行く時に飲むジュース、みんなの分買ってきたよ」←全然、好きではないの2種類から選べと!私は欲しい時に欲しいのを買いたい!



有川浩、恩田陸、近藤史恵、道尾秀介、湊かなえ、米澤穂信『Story Seller annex』
以前読んだ『Story Seller』で心惹かれる作品が幾つかあったのを思い出して、借りてみました。
いつの間にか2,3も出ていたのね。(予約した)

が、今回は私好みのは無かったですね。
道尾秀介さんの「暗がりの子供」は、「もしかして、もしかして!」とハラハラさせられましたが、最後は安心できました。
(ネタバレになるから書けない)
あ、やっぱりこれはちょっと好きかも。
読書、空想の力を感じさせてくれるから。

近藤さんのは単行本で既読だった。お気に入りの「サクリファイス」シリーズね。
有川さんのは、ちょっと前話題になった「非実在青少年」の規制をモチーフにした作品。
米澤さんのは、大人向けですねえ。
恩田さんのは英国人の作家ジョン・ファウルズの足跡を訪ねた評論なんだけど、この作家を知らないから読んでもピンと来なかった。
湊さんのは、トンガ在住の国際ボランティア隊の隊員の女性のお話し。こういう話って、なんか苦手。



渡辺佑基著『ペンギンが教えてくれた 物理のはなし』
新聞っていうのは、ネットより遅れたニュースや天気予報を見たり、見ることはあまりないけれど一応番組欄をチェックしたり、ゴミをくるんだりするのに使ったり、野菜を包むのに使ったり、掃除につかったりするだけだからたまに止めたくなるけれど、こういう本の書評があるから、止められないのよね。
最近、本屋の店員さんが活躍しているようですが、こういう本はあまり紹介してくれないしね。

バイオロギングという、デジタル機器の発展と共に発展している野生生物の生態調査の現在とその結果得られた情報、またその発展過程、が、軽妙な文章で書かれています。

私は、まさにデジタルへの転換期頃、大学生だったのですよね。(身近な所ではCDが出た頃、あれほど簡単にレコードからCDの転換が早く進むとは思わなかった。)
なので、著者の恩師が調査器具をデジタルへ転換する辺りの話が興味深かったです。
デジタル機器の発展に伴い、驚きの、不思議な生態が分かる生き物が増えるのでしょうね。
ワクワクしますね。

本日の読書

2014-07-04 20:55:55 | 読書
呟きにお返事をくださった方へ。

引っ越してきた時は「へえ、さすが維新を起こした県だけあって政治に興味があるのね」と思ったのですが、別にそうでもないのかな、と思う今日この頃。
だって、いつも選挙をやる前から結果が分かるくらい保守王国。
やるならやるでいいのですが、何故民放3局中2局かつ時間ダブりでやるのか?
そして、呟いた翌日も、同じく民放2局で前日と同じ時間帯で放映しています。
2日がかりなら当番制にすればいいものを。
放映権のお金節約なのかしら?

この疑問が解ける日を期待しています。
テレビ局に投稿したらいいのかな?



さて読書です。
気力が湧きませんが、最初の数ページで何か惹かれるものがあれば、一気に読んでしまいますね。

土橋章宏著『超高速!参勤交代』
子供がどこからか映画になるんだってね(CM?)と聞きつけて、読んでみたいというので、わざわざ予約したのに!
前置きが長いと、挫折しました。
うん、元々読書の習慣が無い子だからね。
ラノベを読むのが精一杯。(ついでに借りてやった某バスケの小説は読んでいたようだ)

とはいえ、せっかく借りたので、私が読んでみることにしましたよ。

これは、確かに実写化したら面白いだろうと思いましたね。
参勤交代の行列を長く見せるテクニックとか、映像で見たら楽しそう。
(と言いながらも、わざわざ映画に行く気にはなりませんね。テレビで放映されたら、まあ、見るかもしれない、というレベル)
内容も起承転結、愉快な所、涙を誘う所、ハラハラさせられるところ、緩急ついて一気に読めるエンターテイメント小説でした。


海堂尊著『カレイドスコープの箱庭』
このシリーズも随分、長くなりました。
原稿の長さのせいか、それともこの辺りでまとめるか、と思ったのか。
本の1/5が作品や登場人物の相関図、人物表、桜宮市年表などとシリーズを振り返ることが出来る資料が掲載。

本編の方では、なんとか生き延びた医学部付属病院ですが、またもや存続の危機が。
それの問題の解決と国際会議の手配を押しつけられ、田口先生が益々、苦労を重ねていますよ。
久しぶりに速水も戻ってきて、麻雀仲間の同窓会。(本当の目的は国際会議ですが)
事件の方は、お馴染みの白鳥さんのご活躍で前進。
トータルでみればこぢんまりとしたものでした。
いるよね、こういう人。



読む方もだけど、書く方も以前に比べて気力が低下していますねえ。
言いたいことはあるけれど、書く方に消化できていない。



本日の読書

2014-06-21 12:44:51 | 読書
17日に拍手コメントをくださった方
いやあ、本当にびっくりするととっさに反論できませんよね。
で、困ったことに付き合いは、欠かすことが出来ない同じ琴の会の人です。
ここ数ヶ月、この手の勘違いが「今まで以上に」続いていたので、気をつけていたのですが、割と重要案件でそういう思い込みが発生するとは思わなかったです
この後、更にメールの内容を勘違いして、一言言われ。
同内容のメールを送った別の人もその人に同調するから、「あれ?書き間違えたかなあ?」と言っておいたのですが、帰宅後、その別の人から「ごめん。私の勘違い。ちゃんと言ったとおり書いてあった」と。
で、最初の人は何も言ってきません。
わあわあ、言う割には自分の言ったことも聞いたことも忘れがちな人なので、諦めています。
そして、それ以上に問題な人が別にいるから!



と、タイトルとは別件が長く続きましたが、本題。
今回は割と読んだかな。


齋藤智裕著『KAGEROU』
なんか聞いたことがあるなあ、と思って借りてきました。
借りる時、時間がおしていたから、作者経歴を確認しないできたのですよ。
で、読み終わって見て、「ああ」と思い出しました。
読み終わってからで良かった、ヘンな先入観がつかなくて。

賞にふさわしいかどうかは、他の応募作品を読んでいないから何とも言えませんが、中高生には好まれそうでしたよ。
(そして、正直言えば、これ以下の内容で出版されている本は世の中ごまんとある)
話の掴みは良く、先が気になる感じでした。
が、中盤からは淡々と進み、ありがちな終わりに向けて進んでいきます。
もう一つどんでん返しがあれば、もっと良かっただろうなと思います。


大崎梢著『ふたつめの庭』
私の中では、「本屋さんや出版社というお得意のネタではない時は、今ひとつ」という評価を持つ大崎さんですが、今回は違ったけれど、最期まで一気に読むことが出来ました。

保育園に勤める保母の美南と最近離婚して父子家庭となり毎日送迎に来るようになった隆平。
前半は、美南や息子の旬太の友達に起きるちょっとした出来事を、隆平が解決の手助けする、と言った日常の謎系なお話し。
ですが、後半1/3は恋愛物に移行します。
その部分は、もはやもう勝手にしてください、な気持ち。
他人の恋愛に興味はないんだ!
あ、でもゲームとかそっちの方面の2次は楽しめるんだよな。
何が違うんだ??


宵野ゆめ著「グインサーガ外伝25 宿命の宝冠」
本編を引き継がれたお一人の方が、本編より前に書かれた外伝。
本編の文章や雰囲気、またそれまでモブ同然の脇役キャラを表に出して(そのキャラの表現)きた姿勢に好感を抱いたので、外伝も借りてみました。
舞台は本編のモンゴール戦役の際に行われた沿海州会議や即位式でしか出番が無かった(と思う)女王国レンティア。
ヨオ・イロナ女王の死去に伴い異父兄弟姉妹の間で渦巻く陰謀が主になる話。
本編と違いライゴールのアンダヌスさんが、ちょっと渋いおじさまに思えてきそうなのは、会話の相手が美貌の王女だからでしょうか。(見た目が麗しいの方が脳内イメージ図が楽しいので)

本日の読書

2014-06-07 10:57:53 | 読書
いやあ、6年ぶりのアルスラーン。
すっかり忘れている人がちらほらと。(1部の後の方で仲間になった人ね)
前半は実家にあるから読み返せず困っていますよ。
図書館には、確か無かったはず・・・。無念。
こういう時は電子書籍だと便利なのでしょうね。
最近また1つサービスが終了(リニューアルにちかいのか。しかし前のサービスの時のが破棄するとかしないとか)するというニュースを見たので、なかなか覚悟もいりそうですが。
(自炊をやる勇気はない。本をバラすのに抵抗がある)


上野誠著『天平グレート・ジャーニー─遣唐使・平群広成の数奇な冒険』
タイトルをみて面白そうだな、と思って借りてみました。
遣唐使として知名度高いの?この人。
阿倍仲麻呂や山上憶良ぐらいしか知らないけれど。
と思い、今Wikipediaさんを見たら、なんかこの本の粗筋っぽかった。
というか、この本自体がねー。
各項目をお話し仕立てにしてみた、という感じ。
正直言って物語性が薄い。いや、一応物語なんだけどねえ。
と思って背表紙裏の作者のプロフィールを見ると「奈良大学文学部教授」とありました。
うん、なんかそんな感じ。
学者さんが、一般の人向けように分かりやすく物語仕立てで説明した感が溢れている。



清水義範著『愛と日本語の惑乱』
愛の反乱が、言葉の氾濫を生み、大失恋が言語中枢を破壊する----若者言葉やカタカナ言葉の流行、「日本語の乱れ」に駄洒落地獄、さらに、言葉はどこで生まれるかという脳の問題まで、言葉と日本語をめぐる話題が縦横無尽に交錯する。

密林さんの商品紹介より。

私は理科系出身ですが、こういう日本語の話は好きです。
主人公がコピーライターということで、言葉が変わっていくのは肯定派なんですよね。
その思いがかなり激しいので、ちょっと距離を置きたくなる感じでした。
もっとも立派な日本語を使っているわけでもない私が言うのもなんですが。

私が最も抵抗ある最近の言葉は「よろしかったでしょうか?」ですね。
以前、電話で「もしもし、○○さんのお宅でよろしかったでしょうか?」とセールスの電話で言われた時、非常に納得できない思いを抱きましたよ。
勝手にかけて来て「よろしかったもなんも無いだろう!!」と。

あとよくある日本語の間違いに一番有名なのが上げられていなかったのは、あまりにも有名だから?
「当を得る」と「的を射る」。
ヘンな話で恐縮ですが、ファンによる2次小説を読む時よく見かけるのですよね。
しかも、はっとするような表現や深く文学を読んでいるな、学んでいるなというような人の文章の中でさえも。
もう、これも定着なんですかね?
ちなみにうちのPCで逆に入れようとすると、ATOKさんから「間違いだよ」のメッセージが出て来ます。
(一太郎はもう使わないですが、ATOKの為だけに買ってます)

ちょっと話はずれましたが、これは物語でよりは、エッセイで読みたかったな、と思いました。

本日の読書

2014-05-12 19:45:37 | 読書
出ますねえ。6年ぶりにアルスラーンの新刊が!
「いつまで待たせるんだ!!」「いつまでも待つと思うなよ!」
と言いたいですが、買います。
開始時、年上で大好きだったナルサスももう遙か年下になってしまいましたが・・・・。
タイタニアも、すっっっっっっっっっっっごく待たされたけど、ちゃんと面白かったので、期待しています。



フレデリック・フォーサイス著『コブラ 上 下』
最近、読書の気力が無かったのですが、さすがフォーサイス。
読み始めたら一気に読ませてくれます。

アメリカ大統領の家に勤めていたウェイトレスは、もたらされた知らせに晩餐会での給仕中に涙を流すという失態をおかした。
大統領夫人は退席し話を聞いてあげると、彼女が養育している孫がコカイン中毒で亡くなった、と告白。
晩餐会後、夫人にウェイトレスの事情を尋ねた。
15歳にすぎない子供が薬物中毒で死んだことを知り、大統領はその日の夜中に麻薬取締局長官に電話し、翌朝の面会、そして、コカインについての情報提供を求めた。
そして、その報告書を読み、1週間後。
国土安全保障長官にコカイン産業を撲滅することを決意した旨を話し、その方法と人員の助言を求めた。
そのチーフとして名が上げられたのが、同僚、敵に対して無慈悲すぎると解雇された「コブラ」と呼ばれる元CIA局員、ポール・デヴローだった。
大統領との面会後、引き受けることにしたデブローは、自身の助手として、自身を出し抜いたことがある数少ない人物「復讐者」と呼ばれるデクスターを招き、コロンビアの組織を叩きつぶす準備を開始したのであった。

あ、力一杯、出だしを語ってしまった。
いやあ、この出だしだけでもワクワクしちゃうわけですよ。
冷戦後、スパイ物が廃れるという話があったりなかったりしたわけですが、まだまだ活躍の場があるわけで。(いや、現実には無い世界の方がずっと良いのですけどね)
フォーサイスさんが、まだまだ書いてくれるが嬉しい。

結末は、現実的です。ありそうです。
結局、自分の見える所で、そういうことが起きるようになってしまえば、理想は吹き飛んでしまう。



清水義範著『国語入試問題必勝法』
受験参考書ではありません。短編小説集です。
表題作は、受験生とその家庭教師による、国語の試験問題の解き方について語りあう作品。
最初に出てくる「問題文から読む」は聞くよね。最近も「銀の匙」でも出てた。
最後のオチのお礼状が愉快です。

たとえ少女&少年漫画を読もうが、さすがこの年になると先行きってやつが気になるのです。
「靄の中野終章」はもう私にとってはホラー小説レベル。
こうなりたくない・・・・。

素人3人によるリレー小説「人間の風景」はしばしば笑い出したくなります。
私だと厨二全開で書くな。

本日の読書

2014-04-19 20:50:06 | 読書
3月下旬から先週まで出勤回数がぐっと増えたので読書をする気持ちが湧きませんでしたよ。
きちんと会社勤めして本読んでいる人、偉い!



薬丸岳、竹吉優輔、高野史緒、横関大、遠藤武文、翔田寛、鏑木蓮著『デッド・オア・アライヴ』

江戸川乱歩賞受賞作家7人によるアンソロジー。
「デッド・オア・アライヴ」と「各作品の登場人物が2013年9月7日正午の帝国ホテルに同時に存在する」というのがテーマらしいのですが。
前者はともかく、後者に「意味分からないよ」ですよ。
誰かが中心になってとりまとめている訳でも無いので、事件に関連性がなく、ただ某「体は子供、頭脳は大人な名探偵」のお話しもびっくりな偶然で、このホテルで色々起きているだけです。
こういう形式なら、テーマを凝る必要は・・・。
肝心のストーリーですが。
残念ながら、私が気に入る新たな作家さんはいなかったです。(高野さんは元々好きだから数には含まない)
純粋なミステリーからちょっとファンタジー的なものが入ってものまで。
ネタバレになるので色々言えませんが、薬丸さんの「不惑」は被害者にも加害者にも私はもやもやをするものを感じ読後が良くなかったです。
高野さんのは小説などにもしばしば取り扱われるロシア皇帝家生き残りのお話し。
遠藤さんの「平和への祈り」は、ちょっと笑いが浮かびます。あなたの行動が神が人類を滅ぼすかどうかの決め手になる、って言われたら困るよねえ。困るどころではない。



中山 七里 著『いつまでもショパン』
このミス大賞受賞作『さよならドビュッシー』、『おやすみラフマニノフ』に続くシリーズ第3弾。
今回はポーランドで行なわれるショパン・コンクールが舞台です。
探偵役の岬洋介はなんとコンテスタントとして登場です。
コンクール前に大統領に向けてのテロ事件が発生していたポーランド。
しかし、テロはそれだけに終わらず、警察には世界的テロリストの潜伏情報が寄せられていた。
という前振りがあるのは、あるのですが、7割は『ポーランドのショパン』を継承し、コンクール優勝を目指す若きピアニスト、ヤンの苦悩と彼やコンテスタントの人物描写、演奏描写に費やされていると言っても過言ではありません。
うん、その部分は悪くない。
悪くないから、そういう方向の作品だと素直に言えば良いのに、ミステリー面しているので(背表紙の裏の粗筋ではテロ部分の説明しかないから、きっとうそういうつもりなのだと思う)、評価が低くなります。
はっきり言ってミステリー部分は駄目です。おまけレベルです。
シリーズ途中でジャンルが変わるのって困るのですかね。

本日の読書

2014-03-23 12:14:33 | 読書
恩田 陸著『雪月花黙示録』
『夜の底は柔らかな幻』の時も思ったけれど、初期の作風に戻ってきている?

大和文化を信奉する「ミヤコ民」と物質文明に傾倒する「帝国主義者」に二分された近未来の日本。美青年剣士の紫風が生徒会長を務めるミヤコに謎の飛行物体が飛来した。それは第三の勢力「伝道者」の宣戦布告だった!

というのが密林さんでの内容紹介ですが、主人公は紫風の1つ年下の従妹の蘇芳ですね。
あと従姉の萌黄も合わせて、剣の一族春日家の3人があれやこれやというお話し。
現在蘇芳達の春日家と対立する及川家の長男の蘇芳の婚約者?な道博が引っかき回し役。
内容的にはジュブナイル小説でしょうね。
漫画化出来そうな雰囲気。(袴姿の女子高生の剣豪ってそそるよね)
最後が微妙なので、物足りない感がいっぱいでした。
でも、世界観が良い感じなので、もっとお話しを広げて貰ったら嬉しいかな。


夢枕獏著『大江戸恐龍伝 第四巻 第五巻』
今度は2冊とも借りてきて、一気に読めるようにしましたよ。
だけどなあ。
いよいよニルヤカナヤに着いてからが微妙で、江戸に帰ってからもなんか微妙で、一気には読めませんでした。
ニルヤカナヤでは慌ただしすぎたのがいけないのだろうなあ。
最終である5巻では、あとがきが掲載。
この小説『キングコング』をベースに書いていらっしゃったそうです。
それを先に言ってくれ!そこは趣味じゃないんだ!!!


柳広司著『楽園の蝶』
内容(「BOOK」データベースより)
脚本家志望の若者・朝比奈英一は、制約だらけの日本から海を渡り、満州映画協会の扉を叩く。だが提出するメロドラマはすべて、ドイツ帰りの若き女性監督・桐谷サカエから「この満洲では使い物にならない」とボツの繰り返し。彼女の指示で現地スタッフの陳雲と二人で、探偵映画の脚本を練り始めるのだが…。

戦時中の満州を舞台にしたミステリー。
出だしは今ひとつで、お、面白くなってきたか?と思ったら、そうでもなくて・・・。
柳さんは私的には当たり外れがある作家さんなのですよね。
ミステリー要素より、この時代の悲哀・狂気を感じさせる要素が濃いので、その辺りが私には、今ひとつと思わせるのでしょうね。
あまり考え込むような小説を読むような気分でもなかったし。

本日の読書

2014-03-09 13:16:35 | 読書
万城目学著『とっぴんぱらりの風太郎』

内容(「BOOK」データベースより)
天下は豊臣から徳川へ―。重なりあった不運の末に、あえなく伊賀を追い出され、京(みやこ)でぼんくらな日々を送る“ニート忍者”風太郎。その人生は、1個のひょうたんとの出会いを経て、奇妙な方向へ転がっていく。やがて迫る、ふたたびの戦乱の気配。だましだまされ、斬っては斬られ、燃えさかる天守閣を目指す風太郎の前に現れたものとは?

初の時代小説ということですが、今までの作品とは異なり可笑しみが少なく悲哀が漂うという、ジャンルだけでなく作品の傾向も異なっております。とある人物がが宿るひょうたんという不思議な物が、物語のキーワードになるというところは相変わらずですが。
領地替えでやって来た殿様が、忍びを近しい物とは思わず、また戦国時代も終わり、いよいよ不要となっていくであろうという事実に流されていく、元仲間達。
最後の最後の仲間達と天守閣を目指す辺りから、年を取って涙腺がゆるゆるの私はタオルが離せませんでしたよ。

あと「プリンセストヨトミ」の時も思ったけれど、大阪の人はやっぱり徳川より豊臣の方が親しみがあるのですかねえ。
ひさご様が人が良く描かれていますが。
地元のお殿様というのは、今でも人気なんですかね。
戦国時代の小説やゲームなど2次元でご活躍のお殿様とは無縁なので、ちょっと寂しい。



夢枕獏著『大江戸恐龍伝 第三巻』
龍の掌と書き付けを手に入れた直後から、その話を伝え、縁を結んでいた三津井から、海に沈み死んだと思われていた彼のところの船・光徳丸の船員・弥太郎が一人奇妙な状態で戻ってきたと聞かされた前巻。
詳しい話を聞けないまま彼は殺された。
殺したのは書き付けに興味を持っているような盗賊・火鼠の一派か?
また弥太郎を助けたオランダ船がニルヤカナヤを探しているというのを確信した源内。
そして、光徳丸に乗っていた息子も生きていることを知った三津井。
三津井は金に糸目は付けず息子を助け出したい、と源内にニライカナイの探索を依頼。
3巻では、いよいよ出発に向けて船の建造と出航となります。
そして、まずは琉球を目指し、そこで江戸学者兼除市意石の研究者・朝典と出会い、ニライカナイへの手がかりを掴むのでした。

今回の3巻、今までに比べて薄かった。
そして、やっと書き付けの謎がほぼ解けました。
あとはもう現地に行くのみ!そして、現地ももう目前!
次巻が楽しみですが、読むのに夢中で途中で予約を入れるの忘れた。
どんなに早くとも水曜日にしか読めない。
他の本を先に読んで待っておきます。