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「 わたりがに 」 と書かれているが、
漁協などに行くと “ ガザミ ” として流通しているようである。
ガザミは大型で美味なカニなので、古来より食用として多く漁獲されてきた。
現在では有名な産地が各地にあり、これらの地域では種苗放流も盛んである。
甲幅は15cmを超える大型のカニで、オスがメスより大きい。
甲羅の背面は黄褐色だが、甲羅の後半部分や鋏脚、脚などは青みがかっており、白い水玉模様がある。
これらは敵や獲物の目をあざむく保護色となっている。
腹側はほとんど白色で、毛や模様はない。
甲羅は横長の六角形をしていて、前縁にギザギザのとげが並び、
左右に大きなとげが突き出している。
鋏脚は頑丈で、たくさんのとげがあり、はさむ力も強いので、生体の扱いには注意を要する。
第2脚から第4脚までは普通のカニと同じ脚をしているが、
第5脚は脚の先が平たく変形した「遊泳脚」となっており、
これを使って海中をすばやく泳ぐことができる。
なお、ガザミの鋏脚長節(ハサミのつけ根から真ん中の関節までの部分)には、トゲが4本あるので、
よく似たタイワンガザミ(3本)と見分けられる。
同じワタリガニ科のイシガニ類やベニツケガニ類は、甲羅の左右に大きなとげが突き出しておらず、
ガザミよりも小型で丸っこい体格をしている。
北海道から台湾まで分布し、波が穏やかな内湾の、水深30mほどまでの砂泥底に生息する。
大きな敵が来ると泳ぎ去るが、普段は砂にもぐって目だけを砂の上に出してじっとしていることが多い。
海藻なども食べるが、食性は肉食性が強く、
小魚、ゴカイ、貝類など、いろいろな小動物を捕食する。
いっぽう敵は沿岸性のサメやエイ、タコなどである。