











本橋に連結する持送り式桁橋
所在地 / 熊本県菊池市重味立門
架橋 / 万延元年 ( 1860年 )
石工 / 宇市
長さ / 75.00m 幅 / 3.60m
高さ / 11.40m 径間 / 21.70m
拱矢 / 8.60m
避暑地として有名な菊池渓谷の入り口の立門に位置する。
菊池市街から大分県の日田市に至る上津江往還の
柏川をまたぐ堂々とした貫禄のある石造眼鏡橋で、
「 立門 」 の文字が刻まれている。
その文字は、築造時に石に彫り込み漆喰を埋め込んだもので、
橋自体に橋名を刻んだものは珍しい。
万延元 ( 1860 ) 年、時の郡代の山内平治、
横目役の高木仁十郎、惣庄屋の小山三右衛門、
原村庄屋有働太郎兵衛らの世話によって、
種山石工である橋本勘五郎の兄、宇市の手により竣工している。
長さ75m、幅3.6m、高さ11.4mあり、
地元の堅い安山岩の切石で石垣の石組みは精密で堅牢である。
立門の渡辺家に残る架橋設計図を見ると、
橋脚支柱の組方図では
積み上げる輪石の重みを二本の大柱によって支える図式で、
急流の水勢を邪魔せぬよう川中に木材を立てぬ工夫がされている。
また、この橋に連結して石造りの持送り式桁橋が設けられ、
アーチ橋へのつなぐ工夫も読み取れる。