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「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

馬の詩より ・ 「 振り向くな 」 メリーナイス

2013-11-13 05:02:21 | 馬の詩 ・ それぞれ...







『 振り向くな 』  メリーナイス



朝日杯三才ステークスの勝利
三才で頂点に立ったのも偽りじゃない
ダービーの優勝も
菊花賞の焦りと敗北も偽りじゃなく
有馬記念の落馬も
天皇賞のやわな走りも偽りじゃない
過去 ( むかし ) の栄光も偽りじゃなく
現在 ( いま ) の屈辱も偽りじゃない

振り向くなメリーナイス
前だけ
前だけを向いて走れ







馬の詩より ・ 『 感 動 』

2013-10-25 00:06:07 | 馬の詩 ・ それぞれ...









『 感 動 』


勝ったヤエノムテキを
褒めるでもなし
負けたオグリを
責めるでもなし
今はただ
この馬たちに
熱い拍手を




平成2年10月28日 「 第102回 天皇賞より 」



馬の詩より ・ 「 その母ありて 」  エピファネイア

2013-10-21 00:07:24 | 馬の詩 ・ それぞれ...



ただひたすらゴールを目指す





エピファネイアの母シーザリオは福永が手綱を取り、
日米の両方のオークスを制した名牝である。
今度はその息子に跨り手綱を取る。
福永は牝馬のクラシックを獲っているが牡馬のクラシックに縁が無かった。
だが、その勝利にもっとも近く、チャンスがある馬で臨んだ菊花賞だった。

今回の勝利は・・・
思えば、父の福永洋一もニホンピロムーテーで菊花賞を制しており、
そんな父に続く親子二代の菊花賞制覇となった。
サラブレッドは劣性遺伝と言うが、母親が良ければ生まれて来る仔は良い子が多い。
シーザリオとエピファネイア。
福永洋一と福永祐一。
色んな意味で ” つながり ” を感じた今回の菊花賞だった。




「 その母ありて 」  エピファネイア



母は日米のオークスを制したシーザリオ
その手綱を取った福永祐一が
今度はその息子で菊を目指す

騎手は宥め 馬は我慢し
人馬一体で長丁場を走った先に
菊の大輪が咲いていた
牡馬のクラシックに無縁だった福永に
菊の栄誉を贈った
エピファネイア

その母ありて
この息子 ( こ ) あり




平成25年10月20日 第74回 菊花賞より


詩集 「 馬の詩 」

2013-10-18 05:04:02 | 馬の詩 ・ それぞれ...















初めて詩を書いたのは高校生の時だった。
当時、中央競馬で活躍したマサイチモンジが中津競馬場を走っていた。
華やかな中央競馬から中津の草競馬で懸命に走る姿を見て詩を書いたのが始まりである。
その詩はテレビの 「 競馬中継 」 の中で紹介されたのだが、
馬への情熱は競輪選手になるという自分の夢のため次第に冷めていった。

高校を卒業すると故郷を離れ、熊本の師匠のもとへ弟子入りし、毎日厳しい練習に耐えた。
馬のことよりも自分が走ることに一生懸命だったから練習以外のことは考えられなかったし、
とにかく寝ても覚めても強くなることばかり考えていた時期だった。
だから、その5~6年のブランクはあるが、
競輪に参加している時に書き溜めたものと、
以前に数冊の大学ノートに書き溜めたものを整理して一冊の本にしたのが 「 馬の詩 」 である。

本を出した当時、テレビの取材で、「 詩を書いたのは私ですが、
書かせたのは御船や甲佐の名も無き山々 」 とインタビューに答えているが、
今でも御船や甲佐の山々の自然が感受性を豊かにしてくれたものだと思っている。

それに二人の師との出会いも大きなものであった。
熊本近代文学館で偶然に詩人の坂村真民先生に逢って、
日ごろからふとした想いを書き残すことから始まった感情表現であった。
馬と人間。お互い走る者同士心が通じるものがある。
だから、想い入れのある馬がいつの日か日の目を見るようにという思いで書いたのである。

真民先生の 「 念ずれば花ひらく 」 の八字十音に込められたものに比べれば、
遠く及ばないが、それでも書くことによって想いは残る。
「 馬の詩 」 は、そんな気持ちを込めたものである。

真民先生とは愛媛県砥部町のお宅を訪問したり、
先生の発行する 「 詩国 」 で親交を深めたが、
「 念ずれば花ひらく 」 の碑を江津湖にという願いも叶わぬまま、
先生は旅立ってしまった。

そして馬の詩の先駆者であり、師と仰いだ志摩直人先生とも交流があり、
馬の詩の発行にあたり、 「 心の燃焼がある作品 」 というコメントを新聞に頂いた。
真民先生と志摩先生の存在があったからこそ書けたものだと思う。
二人の師は大きすぎて足元どころか、その影にも及ばないが、
これからも馬に限らず心に残ったシーンは書き残して行きたいと思っている。




馬の詩より ・ 「 その懐かしさに 」  ケイウーマン

2013-10-18 05:02:35 | 馬の詩 ・ それぞれ...







『 その懐かしさに 』  ケイウーマン




グラスに泡盛をそそぎ
無造作に箸でかき回わす
君のことを想う
君のシーンを思い出す

グラスの氷が 「 カラン 」 と音をたてた

想い出の馬 ケイウーマン
その懐かしさに涙があふれた
誰もいないのに
ボクは声をころして泣いた








馬の詩より ・ 「 頂点を目指して 」  イコピコ

2013-10-16 00:04:47 | 馬の詩 ・ それぞれ...














今週末に行われる菊花賞を前に思い出す馬がいる。
それは、菊花賞前の神戸新聞杯で手綱を取った騎手さえも驚く末脚を発揮したイコピコ。
この勝利で菊花賞では2番人気に支持されて話題となった馬である。
ハワイ語で 「 頂点 」 という意味を持つユニークな名前から
多くのファンに愛され、強く印象に残る馬であった。が・・・
5歳になった6月26日、中山競馬場で行われた夏至ステークスで故障を発生し、
ゴール後下馬するも、右第一関節脱臼のため予後不良 ( 安楽死 ) となった。

下の詩は、神戸新聞杯を勝った時に ” 頂点を目指して ” という思いを込めて作った詩である。










「 頂点を目指して 」  イコピコ



その末脚は際立っていた
並み居る強豪を横目に
一気に抜けた伏兵一騎
鞍上も驚く強さは
レコードタイムのおまけ付き

ハワイ語で頂点という意味を持つ
馬名 「 イコピコ 」 が
今度は菊の頂点を目指して
走り出す




馬の詩より ・ 「 秋華も咲かせた 」  メイショウマンボ

2013-10-14 05:02:25 | 馬の詩 ・ それぞれ...







「 秋華も咲かせた 」  メイショウマンボ




その血は
祖母 メイショウアヤメから
母 メイショウモモカへと受け継がれ
オークスの涙の勝利から
実りの秋華賞へ
その勝利に二冠がかかる

脅威のデニムアンドルビーと
スマートレイアーが追いすがるも
その差は詰まらず

鞍上のエスコートで
樫に続き秋華も咲かせた
メイショウマンボ




馬の詩より ・ 「 木漏れ日 」  ダンツフレーム

2013-10-11 05:25:46 | 馬の詩 ・ それぞれ...







「 木漏れ日 」  ダンツフレーム



GⅠ馬を見ることのない地方の競馬場では
ボクを待っていた多くのファンが
まるでアイドルでも見るように
手を振って歓迎してくれる

中央だけが競馬ではないけれど
でも GⅠを走ることは名誉なことさ
そんな名誉を引っ提げて
地方で走ることは勇気がいることなんだよ
こうして地方で走ることを
誰かの所為だと愚痴るよりも
ボク自身の使命だと思いたかった


厩舎で引き運動をしていると
雲の切れ間から差し込む木漏れ日が
メンコの耳から地面に落ちた
華やかな中央から
泥くさい地方へ

宝塚記念の覇者という
かつてのプライドを心に秘めて
荒尾で
浦和で
そして教養センターで
これまでの日々を想う

そんな 頑張り屋の君は
木漏れ日の階段を昇って行った




平成17年8月28日
栃木県乗馬教養センターにて肺炎のため死亡
主な戦歴 1着 宝塚記念 ・ アーリントンC ・ 新潟大賞典
     2着 ダービー ・ 皐月賞 ・ 安田記念


馬の詩より 「 愛しのオドゥールゲラン 」

2013-10-04 04:46:09 | 馬の詩 ・ それぞれ...





今回の 「 馬の詩 」 は、オリジナルのニコニコ動画に写真と詩を融合させたものです。
是非ともご覧になって頂きたい作品です。










「 愛しのオドゥールゲラン 」



君の凛々しい顔立ちと 鋭い眼
弾けるような末脚を発揮した しなやかな馬体は
宝塚歌劇団の男役を思わせた
そんな君に見惚れてから
蝉しぐれが降る 暑い夏を楽しみにしていた

君の二つの勝利はボクの眼に焼きついて
いつまでも思い出させてくれる

ありがとう さようなら また会う日まで
ありがとう さようなら また会える日まで



※ オドゥールゲランの引退を知って出来た詩


馬の詩より  「 夢一夜 」

2013-10-01 04:39:10 | 馬の詩 ・ それぞれ...


『 夢一夜 』




キシュウローレルやテンポイントを
偲んでつくる詩たちは
いつも悲しい音がする
さよならなんて書けなくて
コトバはいつも嘘つきで
心はいつも素直すぎ
だけど馬が大好きで
馬のことばかり考えてしまう

ボクのキャンパスには
いろんな馬がやって来る
サイレンススズカにライスシャワー
テンポイントにメルシーアトラというように
いつも天から降りて来て
一晩中 駆け回る
まるで夢でも見ているように





馬の詩より  『 君の眼 』

2013-09-24 05:02:30 | 馬の詩 ・ それぞれ...








『 君の眼 』



君の眼はビー玉
君の涙は真珠
君は眼で泣き
眼で笑う

栗色のビロードのマントを
身にまとい
ふき出す汗は
ダイヤモンド

だけど
臆病だから
君は馬なんだ




馬の詩より ・ 「 イエローレイン 」  ハルウララ

2013-06-29 00:07:48 | 馬の詩 ・ それぞれ...

  『 イエローレイン 』    ハルウララ





大観衆が見守るなか
スタートで出遅れて
きゃしゃな馬体は馬群に揉まれ
「 さて これから 」 という時に
悲鳴とともに下がって行った

天才を背に挑んだレースも
惨敗のハルウララ
泥んこの馬体に
泥だらけの勝負服

イエローレイン

春なのに
ハルウララの春遠く
高知の馬場に
砂まじりの雨が降る




平成16年3月22日 高知競馬第10レース
武 豊騎乗のハルウララ 
デビューから通算106連敗


夕べNHKの 「 ドキュメント72h 」 という番組で、
高知競馬に72時間密着していた。
さまざまな思いで競馬場に足を運ぶファン。
そのファンが500人いれば、500人それぞれの想いを背負って走る。
観客の居るスタンドと馬が走るダートコースとは180度景色が違う。

ファンはファンの、馬は馬の、騎手は騎手のドラマがある。



「 春 」

2013-04-02 08:01:31 | 馬の詩 ・ それぞれ...

   『  春  』




柔らかな春の陽射しに包まれて
ザヮザヮと 寄せては返す
浜辺の波もやさしく映る

ちらほらと やさしく舞い散る桜並木の下
真新しい制服に身を包んだ
新入生の手を引く 歓迎遠足
のんびりとした春の時間に包まれて
ヒバリの鳴き声と
子どもたちの歌声が
菜の花の匂いとともに
やって来た












「カラダ ・ コワレタ」 / 「 六尺時空 」

2013-03-03 07:57:24 | 馬の詩 ・ それぞれ...

「 カラダ・コワレタ 」




ダイジニ シナカッタカラ
カラダ コワレタ
ネツガ アリマス
テアシガ ツメタイデス
セナカガ ゾクゾクシマス
ハキケガシマス
メノイロガ キイロイデス
オシッコモ チャイロイデス

イツモ キブンワルイデス
マイニチ テンテキイヤデス
ハヤク ヨクナリタイデス






『 六尺時空 』




布団の上に横になり
じっと天井を見ている
いつも同じ模様ばかり見ている
それがなぜか飽きないから
不思議だ

たまにゴルフボールを背中に押し当ててみる
ボールは的を射たように
一点を刺激して意に応えてくれる

暇だと余計な事ばかり考えて
頭の回路を混乱させる
だけど この布団の中は
誰にも邪魔をされない
ボクだけの時空
『 六尺時空 』






上の二つ詩は、7、8年ほど前にストレスから来る過度の飲酒で
急性アルコール肝炎になった時に書いたものである。
1年半の禁酒と点滴で完治したが、今でも定期的に肝機能の検査に行っている。


去年の暮れあたりからカラダがおかしい。
足の爪先が痛く感じる時があったり、
両方の肩から肘にかけて腕の外側が冷えてゾクゾクしたり、
最近になって頭痛がひどくなった。
右足の爪先が痛むのは、20年ほど前に古トタンで怪我?をして
難病の 「 バージャー氏病 」 になったもので、
伏線として 「 かもしれない 」 と思ったが、
あれ以来症状が出ていなかったのに、 「 なんで今ごろ? 」 っていう感じである。
タバコは吸わないし、今の時期の現場は毎年のことなので原因が掴めないのである。


現場で、 「 頭ん痛てぇ~ 」 って言っていたら、
「 そら~高血圧やろ 」 って言われて、ハッとした。
今から10年ほど前に武雄競輪で落車して “ めまい ” に苦しんだことがある。
当時、町議会議員もしていたし、議会を休むわけにも行かず、
競輪と議会を両立させていたのだが、めまいは酷くなるばかりであった。
メニエル病かもしれん、とか自律神経がメチャクチャになっとるかもしれんとか思ったりして、
「 あそこの耳鼻科がいい 」 「 ここの病院がいい 」 と聞けば、
藁をも掴む思いで、いろんな病院や治療院に検査や治療に行ったがいっこうに良くなる気配はなく、
半年以上 “ めまい ” に苦しんだ。
このままでは 「 社会復帰は出来ない 」 と真剣に悩んだ時期があった。
その時、血圧の下が100上が200くらいあった。
それは、ある一定の法則みたいのがあって、
首を右に傾けたらムカムカと吐き気がして血圧が上がっていたのである。
そのことに気付いたのは、めまいを発症してから7ヵ月ほど経ってからのことであった。
首だと思っていた原因箇所は、腰の仙調関節のゆがみから来るものだった。
その原因を突き止めたのはスポーツ外科の先生で、仙調関節を矯正してもらったら、
不思議なくらいピタリと“めまい”が止まり、血圧も正常に戻った。


土曜日に現場から帰って、血圧を測定してみると、
下が100上が200と、あの時と同じ状態だった。
ただ今回は転倒などの外的な衝撃を受ける傷害はまったくないので、
思い当たるフシがないのである。

今の現場は今月いっぱいで終わりそうなので、
今度雨で現場が休みの時か、仕事が一段落したら
シッカリと調べてもらおうと思っている。






「 悲しみばかり 」   ノアノハコブネ

2013-02-22 06:33:57 | 馬の詩 ・ それぞれ...

「 悲しみばかり 」   ノアノハコブネ



悲しみばかりが降り積もる
冬枯れの阪神競馬場

帰ろうか
帰ろうか
ふるさとの あの山へ
あの川へ

オークスの栄冠を
みやげにして




昭和60年12月1日 阪神大賞典にて
寛骨々折のため予後不良