「 雨に唄えば 」 エイシンテンペスト
今にも降りだしそうな空を見て
心を躍らせるのはお前だけ
稍重じゃ物足りない
重馬場で十分だけど
不良馬場ならもっといい
なにしろドコンコの馬場が大好きで
まるで子どもの水遊び
誰もが嫌がる内ラチ沿いを
鼻歌まじりに駆けて行き
第一回のペガサスの栄誉に輝いた

父 ハビトニー
母 エイシンソネラ
生年月日 / 1984年4月1日
調教師 / 湯浅三郎 ( 栗東 )
馬主 / 平井豊光
生産者 / 栄進牧場
産地 / 浦河町
通算成績 / 30戦4勝 [ 4-0-1-25 ]
主な勝 / 87年 ペガサスS ( GⅢ )
近親馬 / エイシンリゲイン、エイシンディザイア
昨日まで台風18号が沖縄をはじめ九州の各地で猛威をふるった。
今年は、飽きもせずに連続して台風がやってくる。
久米島では暴風雨で電信柱が折れていた。
そんな暴風雨をテンペストというが、
「 テンペスト 」 といえば、NHKのドラマで、
琉球王朝の第二尚氏時代に、
仲間由紀恵扮する眞鶴が女の存在を隠し、
「 孫寧温 」 という男になりすまし、第一尚氏復活をかけて、
首里城内で繰り広げるドラマのタイトルだった。
このドラマの原作となった著者の池上永一の他の作品には、
沖縄のユタのことを書いた 「 バガージマヌパナス 」 ( 我が島の話 ) や
砲台の 「 ぼくのキャノン 」 なども沖縄を舞台に書かれた作品である。
このエイシンテンペストについては、
テレビドラマの25年ほど前に、
この馬名が付けられたものなのでこちらが先である。
本末転倒になったが、
母のエイシンソネラは注目してきた血統である。
調教中の骨折で急逝した姉のエイシンリゲインのデビューから贔屓血統であるが、
弟のテンペストは、 ” 暴風雨 ” という意味から、
そんな名前がついた馬がダービーや菊花賞に出走した時は、
「 この大舞台で暴風雨を巻き起こしてほしい 」 と、
大どんでん返しを期待したものである。
だが結果は、24頭立てのダービーがメリーナイスの24着で、
18頭立ての菊花賞がサクラスターオーの17着だった。
それでも、晴れの舞台でその姿が見れただけでも嬉しかったのを憶えている。
そんなエイシンテンペストである。