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「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

馬の詩より ・ 「 雨に唄えば 」   エイシンテンペスト

2016-10-06 03:34:53 | 馬の詩 ・ それぞれ...


      「 雨に唄えば 」    エイシンテンペスト 
 


         今にも降りだしそうな空を見て
         心を躍らせるのはお前だけ
         稍重じゃ物足りない
         重馬場で十分だけど
         不良馬場ならもっといい

         なにしろドコンコの馬場が大好きで
         まるで子どもの水遊び
         誰もが嫌がる内ラチ沿いを
         鼻歌まじりに駆けて行き
         第一回のペガサスの栄誉に輝いた




     

         





         父 ハビトニー 
         母 エイシンソネラ
         生年月日  / 1984年4月1日
         調教師  /  湯浅三郎 ( 栗東 )
         馬主  /  平井豊光
         生産者 /  栄進牧場
         産地  /  浦河町
         通算成績 / 30戦4勝 [ 4-0-1-25 ]
         主な勝  / 87年 ペガサスS ( GⅢ )
         近親馬  / エイシンリゲイン、エイシンディザイア



昨日まで台風18号が沖縄をはじめ九州の各地で猛威をふるった。
今年は、飽きもせずに連続して台風がやってくる。
久米島では暴風雨で電信柱が折れていた。
そんな暴風雨をテンペストというが、
「 テンペスト 」 といえば、NHKのドラマで、
琉球王朝の第二尚氏時代に、
仲間由紀恵扮する眞鶴が女の存在を隠し、
「 孫寧温 」 という男になりすまし、第一尚氏復活をかけて、
首里城内で繰り広げるドラマのタイトルだった。

このドラマの原作となった著者の池上永一の他の作品には、
沖縄のユタのことを書いた 「 バガージマヌパナス 」 ( 我が島の話 ) や
砲台の 「 ぼくのキャノン 」 なども沖縄を舞台に書かれた作品である。
このエイシンテンペストについては、
テレビドラマの25年ほど前に、
この馬名が付けられたものなのでこちらが先である。

本末転倒になったが、
母のエイシンソネラは注目してきた血統である。
調教中の骨折で急逝した姉のエイシンリゲインのデビューから贔屓血統であるが、
弟のテンペストは、 ” 暴風雨 ” という意味から、
そんな名前がついた馬がダービーや菊花賞に出走した時は、
「 この大舞台で暴風雨を巻き起こしてほしい 」 と、
大どんでん返しを期待したものである。
だが結果は、24頭立てのダービーがメリーナイスの24着で、
18頭立ての菊花賞がサクラスターオーの17着だった。
それでも、晴れの舞台でその姿が見れただけでも嬉しかったのを憶えている。
そんなエイシンテンペストである。



馬の詩より ・ 「 不発に終わった凱旋門の勝利 」  マカヒキ

2016-10-02 23:16:22 | 馬の詩 ・ それぞれ...


  「 凱旋門賞 」  マカヒキ 



   これまでの日本馬は
   エルコンドルパサー
   ナカヤマフェスタ
   オルフェーヴルと
   あと一歩で涙を飲んだ

   過去 94回で一度も
   ヨーロッパ以外の馬が勝ったことがない
   そんな凱旋門賞の勝利は
   日本のホースマンたちの長年の夢だ

   日本ダービーの覇者として挑んだマカヒキの
   14番ゲートからのスタートは
   タフなレースになった

   最終コーナーで
   鞍上 ルメールのGOサインも
   最後は失速し
   凱旋門賞の勝利は
   不発に終わった





   第95回 凱旋門賞より

馬の詩より ・ 「 なぜか雨の日は 」  トーワカチドキ

2016-10-01 01:28:48 | 馬の詩 ・ それぞれ...

       「 なぜか雨の日は 」  トーワカチドキ 




        雨の日の競馬はイヤだが
        雨の日に強い馬は大好きだ
        ドロンコになって駆けて来る
        あの姿が忘れられず
        いつも重馬場得意の馬ばかり気にかける
        遠い昔はマサイチモンジにトーヨーチカラ
        この馬たちの幻を追い求めて
        トーワカチドキに
        エイシンガッツ、テンペスト
        赤と黒の勝負服は重得意の象徴と
        自分ひとりで決め込んで
        今日も雨音を聞きながら
        新聞を覗き込む





       
       




        父 キタノカチドキ
        母 トーワモアー

        主な勝鞍 ・ 金鯱賞 ・ 醍醐特別
         

ダービー馬 ウィナーズサークル死す

2016-08-30 12:51:16 | 馬の詩 ・ それぞれ...



第56回 日本ダービー ( 中央・芦毛馬 )






  『 利休鼠 』  ウィナーズサークル  



    春の盛りの中山は
    雨上がり
    芝の緑も若々しく
    不良馬場に晴れた空

    白い馬体は父譲り
    シーホークの血を受けて
    胸前から腹にかけて
    ネズミ色した馬体が
    春の陽に反射した
    芝の緑を吸収し
    ただの鼠を
    利休鼠にかえて
    味気のある馬になる

    皐月の二着も
    お前のその色も





この詩は、皐月賞が終わった後に出来たものであるが、
そんな魅力的な芦毛馬が、その後ダービーを勝った。
鞍上の郷原洋行は、プレストウコウやウィナーズサークルなどの芦毛馬が似合った。
そんなウィナーズサークルが27日未明、老衰のため、
けい養先の東京大学大学院農学生命科学研究科付属牧場(茨城県笠間市)で亡くなった。

オグリキャップやスダホーク、シルバーランドなど、
好きな芦毛がまた一頭いなくなった。

いつかこの日が来ると解っていても寂しいものである。


魂が震えた 「 四人でつないだ銀メダル 」

2016-08-20 11:26:10 | 馬の詩 ・ それぞれ...





























 魂が震えた 『 四人でつないだ銀メダル 』 



個人100mでは涙を飲んだ
そんな苦い思い出を払拭した
400mリレーの走りは
スターといわれる
ボルトやガトリンがいない
日本チームだけど
四人の力がひとつになって
銀色に輝いた
37秒6のドラマに
魂が震えた




リオデジャネイロ オリンピック
2016.8.20 男子400mリレーより
四人の侍 ( 山県 ・ 飯塚 ・ 桐生 ・ ケンブリッジ )


馬の詩より ・ 「 麗しのバラ一族 」   ロサード

2016-04-11 08:52:17 | 馬の詩 ・ それぞれ...







「 麗しのバラ一族 」  ロサード



母 ローザネイ
姉 ロゼカラー
弟 ロゼノアール
姪にローズバド
その麗しの血を誇らしめ
華麗に彩る
数々の戦い

我が一族の華麗さと
瞬発力を見よ
バラ一族の美しさと
速さを・・・



父 サンデーサイレンス
母 ローザネイ
生年月日  / 1996年4月22日
調教師  / 橋口弘次郎 (栗東)
馬主  / 社台レースホース
生産者  / ノーザンファーム
産地  / 早来町
通算成績  / 46戦6勝 [ 6-6-3-31 ]
主な勝鞍  / 2002'オールカマー ( GⅡ )


この華麗な血統の馬も橋口弘次郎厩舎の馬である。
薔薇一族ではないが、かつてキューピットからヤマピット。
ヤマピットからミスマルミチへと繋がり、
そのミスマルミチからキシュウローレルと死闘を演じたイットーへと繋がる。
さらにはイットーからハギノトップレディ、ダイイチルビーへと繋がった。
その血統に引けをとらないほどの華麗な薔薇一族である。

断トツの一番人気のメジャーエンブレムが4着に沈む大波乱となった昨日の桜花賞。
勝ったのはトライアルのチューリップ賞の2着馬だったジュエラーである。
ジュエラーのお姉さんはワンカラット。この馬もジュエラー同様、藤岡厩舎の管理馬だった。

チューリップ賞の1着だったシンハライトは微差の2着。
首の上げ下げのタイミングでの勝負だっただけに、悔しさも大きかったろう。


桜シリーズ ・ 馬の詩より 「 流れ星の如く 」 サクラスターオー

2016-04-04 07:27:30 | 馬の詩 ・ それぞれ...






  「 流れ星の如く 」   サクラスターオー 



目の覚めるような追い込みは
観衆の眼を釘付けに
エリートのマティリアルや
粋なゴールドシチーを寄せ付けず皐月を制し
故障明けの菊花賞
ジックリとなだめて好位を進み
掛かりっぱなしのメリーナイスを横目に
一気に抜けたスターオー
この余勢でグランプリを狙ったが
不運にも四コーナーで競走中止
ガクガクと震える前脚を
冬枯れの芝に埋める

鞍を外した馬体から
モワモワと湯気が立ち上り
その激戦を物語る

サクラスターオー
それは私たちの心の中を
一瞬にして通り過ぎた流れ星



昭和62年12月27日 中山競馬場 有馬記念にて
左前繋靭帯断裂ならびに第一指関節脱臼を発症
闘病生活後 昭和63年5月12日 衰弱のため死亡


父 サクラショウリ
母 サクラスマイル
生年月日  / 1984年5月2日
調教師  / 平井雄二 (美浦)
馬主  / さくらコマース
生産者  / 藤原牧場
産地  / 静内町
通算成績  / 7戦4勝 [ 4-1-0-2 ]
主な勝鞍  / 1987年 弥生賞・皐月賞・菊花賞



昨日の大阪杯はGⅠ馬が5頭も出走する凄いメンバーでワクワクさせた。
勝ったのは黒鹿毛の光るアンビシャスだった。
そして話題を呼んだのが、北島三郎さんが馬主のキタサンブラック。
パドックでは騎乗を依頼した武 豊騎手とツーショットのシーンも見られ、
桜の季節に菊の脚を披露するのかと思われたが、惜しくもクビ差の2着に泣いた。
そんな菊花賞馬と桜の季節が入り混じり、
逆のパターンのサクラスターオーを思い出した。

「 サクラ サクラ 菊の季節にサクラが満開! 」 と
杉本 清アナウンサーの名調子で送られた菊花賞のゴール前。
そんな晴れやかな菊花賞のゴールからわずか2ヶ月後にガラスの脚は壊れ、
復活を願うファンの想いもむなしく天国に旅だったサクラスターオー。
その経緯にテンポイントを重ね合わせた。


橋口厩舎最初のGⅠ馬 「 レッツゴーターキン 」

2016-03-28 08:10:41 | 馬の詩 ・ それぞれ...














  『 風 』 



平尾台の風
紫川の風
風の小倉競馬場

風が変われば
季節も変わる
小倉記念
この風が
秋を揺るがす




父 ターゴワイス
母 ダイナターキン
生年月日  / 1987年4月26日
調教師  / 橋口弘次郎 (栗東)
馬主  / 日本ダイナースクラブ
生産者  / 社台ファーム
産地  / 早来町
通算成績  / 33戦7勝 [ 7-5-2-19 ]
主な勝鞍  / 1992'天皇賞(秋) ( G Ⅰ )


レッツゴーターキンは、橋口弘次郎厩舎に初のGⅠをプレゼントした馬である。
騎手は鹿児島県出身で主にローカルで活躍していた大崎昭一であった。

レッツゴーターキンが勝った秋の天皇賞は、
トウカイテイオーやダイタクヘリオスなどの有力馬が前に行き、
メジロパーマーが速いペースにもかかわらず競りかけられて失速。
ナイスネイチャやイクノディクタスなどの前に行った面々も前潰れの展開になった。

トウカイテイオーやダイタクヘリオスなどの人気馬が直線あえぐのを横目に、
大外から先頭に立ったレッツゴーターキンとそれに迫るムービースター。
どちらも小倉の顔として走った馴染みの馬である。

天皇賞を勝ったレッツゴーターキンと2着のムービースター。
この馴染みの勝負服が並んでゴールした瞬間、
小倉記念当日、テレビのオープニングで流した 「 風 」 の詩が頭をよぎった。


馬の詩より ・ 「 個性的 」  ラッキーオカメ

2016-03-25 01:27:19 | 馬の詩 ・ それぞれ...







 「 個性的 」  ラッキーオカメ



名前も個性的だが
その走りも個性的だった
西浦勝一を背に
いつも最後方からついて行く

ファンも騎手も
みんなが驚いたビックリ脚は
真夏の北九州記念



父 トウショウボーイ
母 ロングアッシュ

生年月日  / 1982年5月28日
調教師  / 野元 昭 (栗東)
馬主  / 柳井百子
生産者  / 原口 昇
産地  / 三石町
通算成績  / 33戦4勝 [ 4-1-0-28 ]
主な勝鞍  / 1986'北九州記念 ( GⅢ )


思えば、桜花賞もオークスも3番人気に支持されていた。
北九州記念を勝って当たり前の実力馬だった。

松田博資調教師の騎手時代の初の重賞馬  「 ホウシュウリッチ 」

2016-03-23 08:35:39 | 馬の詩 ・ それぞれ...



ロッコーイチの2着だった 第9回 北九州市記念 ( 1974.7.28 )





 「 菊の蜃気楼 」  ホウシュウリッチ



ハイセイコーやタケホープの活躍を
馬房の隅で聞きながら
秋に備えて走り込み
彗星のごとく現われた神戸新聞杯
同僚のホウシュウエイトを一蹴し
父ダイコーターに続けと菊に食指
秋の昇り馬という意味で
ハイセイコーに次ぐ二番人気は
いつしかホウシュウエイトを上回るが
初のクラシックの大舞台は
タケホープの十二着と涙を飲んだ

夏の小倉の北九州記念
三コーナーを走りながら
遥かに見えるスタンドは
果たせなかった夢を見るような
陽炎のなかに白や黄色に咲き誇る
菊の蜃気楼





父 ダイコーター
母 トサクイン
生年月日  /  1970年3月1日
生産地  /  北海道白老
生産者  /  上田牧場
調教師  /  上田武司(栗東) ・ 瀬戸口 勉 (栗東)
馬主   / 上田清次郎
競走成績  /  平地23戦6勝 ・ 障害9戦5勝


松田博資調教師が騎手時代に平地の重賞レースを2つ勝っている。
その一つというか、最初に重賞勝ちをもたらした馬がこのホウシュウリッチである。
この頃は、ハイセイコーを筆頭に東の馬が強くて、
「 なんとか西の馬でクラシックを 」 と、期待がかけられたのが、
同じホウシュウのホウシュウエイトやディクタボーイであった。


馬の詩より ・ 「 夏の切れ味 」 サンキンハヤテ

2016-03-19 00:45:01 | 馬の詩 ・ それぞれ...







 「 夏の切れ味 」  サンキンハヤテ 



暑い小倉でデビューして
目を見張るようなスピードで駆けてゆく
南国の暑さを吹き飛ばす快速は
小倉三才ステークスでも注目され
スピードと切れを競い合った
ハセベルテックスとの叩き合い

カッと燃えるような差し脚は
疾風 ( はやて ) の如く 火の如く
今は短距離路線をひた走る
小倉デビューの
サンキンハヤテ



父 リードワンダー
母 ゴールデンマー

生年月日 /  1984年5月10日
調教師  / 橋口弘次郎 ( 栗東 )
馬主  / 河原サキノ
生産者  / 日進牧場
産地  / 浦河町
通算成績  / 33戦5勝 [ 5-4-5-19 ]

主な勝鞍  / 小倉3歳S・セントウルS・阪急杯
2着  / 阪神3歳S・中日新聞杯 
3着  / シンザン記念・CBC賞・デイリー杯3歳S・セントウルS


サンキンハヤテは、カルストンイーデンに次いで2頭目の
橋口弘次郎厩舎の重賞馬である。
阪神3歳ステークスでは、
ゴールドシチーに頭差の2着は何よりも ” もったいない ” と思わせた。
それゆえに味がある馬なのかもしれない。

馬の詩より ・ 「 あの日 」  サンライズジェガー

2016-02-04 08:22:02 | 馬の詩 ・ それぞれ...














「 あの日 」  サンライズジェガー



あの日は晴れていたのに
風が強くて寒い日だった
地上と空の間を
冷たい風が吹き抜けた

メジロマイヤーは
復活という光に輝き
サンライズジェガーは
力なく伸びた
冬の影を落とすように
沈んでいった





平成18年2月4日 小倉大賞典 最後の直線走路にて
左第一指関節開放性脱臼のため予後不良



この年のサンライズジェガーもサンライズテーストも
パドックでは、いつも苛立ちを隠せずイレ込んでいた。
切なさを闘志に変えて走らねばならない馬も僕らも同じだった。

ラチ沿いから馬場で横たわる白いメンコに涙が出た。


馬の詩より ・ 「 君は走る 」 メジロマイヤー

2016-02-02 08:14:11 | 馬の詩 ・ それぞれ...




















 「 君は走る 」   メジロマイヤー 



メジロマイヤーよ
君の名を見るたびに思い出す
メジロマイヤーよ
君の姿を見るたびに思い出す
あの風花舞う きさらぎの日
ともに走った
セイウンマグマラシを

君の勝利の日
マグマラシの灯は消えた
だけど 君は走る
真っ直ぐに前を向いて走る
若くして逝った友の分まで



馬の詩より ・  「 きさらぎの道 」   セイウンマグマラシ

2016-02-01 03:35:23 | 馬の詩 ・ それぞれ...

  「 きさらぎの道 」  セイウンマグマラシ  


   ポケモンの世界から
   出て来たような
   やんちゃで
   きかん坊の馬は
   その名の由来の如く
   高ぶる気持ちを
   ぶちまける

   タメてタメて
   一気に抜ける勢いも
   やむなく終わった
   セイウンマグマラシ



平成14年2月10日 京都競馬場 
きさらぎ賞にて第三中手骨々折のため予後不良


馬の詩より ・ 「 国内最終戦 」  ストレトガール

2015-10-04 16:37:41 | 馬の詩 ・ それぞれ...

         

         「 国内最終戦 」を勝って戸崎を背に引き上げて来るストレトガール





          「 国内最終戦 」  ストレトガール



           ヴィクトリアマイルでは勝ったが
           スプリントでは
           あと一歩およばなかった

           そんな彼女にとって
           国内最終戦で
           欲しかったスプリントのG Ⅰを手にした

           奇しくもそれは
           母の名と同じ
           スプリントG Ⅰ 惜敗にピリオドを打った
           勝利でもあった





           ストレトガール 

           父 フジキセキ
           母 ネヴァーピリオド 


           第49回 スプリンターズステークスより