作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 数多の中小企業者が銀行に泣かされている 】

2011-12-27 14:01:59 | 02 華麗な生活

何を今更とお思いであろうが、今から書くのは金融派生商品
についてである。
デリバティブと言うが、米ドルやユーロを
何年も先まで一定のレートで買う(または売る)
権利を長期で
契約することを言い、貿易なんか関係もない中小企業者の
多くが身分不相応な
多額の(買う)権利(義務でもある)を抱え
て、大方は円高(米ドル安)で大損をして泣いている。

これを
具体的に言うと、米ドルが120円の当時に、決済レート
105円で固定し、十年先まで契約
しているのだ。
暫くは110円以上の円安時代が続いたから、年に4回ぐらい
の期日が来るたびに、
例えば112円だったとして、
112-105=7、 7x10万ドル=70万円の利益があった。

それが77円になった今では、105-77=28 28x20万ドル
=560万円の損失となって
大泣きしているという次第。
賢い銀行は契約時に、105円よりも円高になったら倍額の
20万ドルを契約したことに成る条項を付けていた。

オリンパス程の名門会社が、大きな損失を隠匿するために
操作をする時代だ。会計法人もそれを見逃していた。

銀行にうまく持ち込まれて、為替相場に縁が無い中小企業者
の多くがデリバティブ契約を
してしまった。

円の対米ドルレートが120円もしたのだから、殆どは先物を
買う権利を購入した。
売る権利を契約する手も有ったではないかですか?

だが考えて欲しい。105円で売る(または買うのどちらか)と
決まっていて、その時の
為替レートが120だったら、誰が
10万ドルも売る契約をしただろう。

もしそんな者がいたら、1200万円で購入し1050万円で売ら
ねばならぬのだ。
たちどころに150万円の損をする。そんな
バカは世の中にそうは居るまい。
だから皆が先物を買った。

国会議員には選挙区があり後援会もある。
後援者の中に多くのデリバティブで大損を出している事実を
知って、それなりに銀行に
圧力を掛けはしたが、せいぜいが
損失分の融資に応じるといったのが銀行の態度。

今、全国でどれだけのデリバティブ契約者が居るのか、
日経新聞は知らぬ顔である。
中小企業者の損失は即銀行の利益であろう。

だが銀行は勝手に外国債などに投資して、それなりに損を
出している。

企業の法人所得が少なく、だから法人所得税も少ない。

その一因が上記の事情にあると言って差し支えないと思う。



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