作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 初めての110番 】

2007-11-24 22:51:42 | 02 華麗な生活


話には聞いていた。タクシーやハイヤーの中
にはタチの悪いのが居り、当てられたとナンクセ
つけて、賠償金などをせしめるヤツらが居ると。

22日正午、場所は神戸そごうに隣接した
国際会館の南側の道路。
一台の緑のプレートのクラウンが停まっていた。
ボクは、その前のわずかな隙間に駐車しようと
していた。

クルマを切り返しながら、入ろうとしていたとき、
クラウンの運転手が下りてきて、「当てたら困るがな」
と言った。ボクの助手席とその後部座席に二人の
社員が乗っていた。ボクをはじめ、誰もが当たった
音も、軽い衝撃も受けちゃいない。

「当てんように気をつけてくれ」の意味だと思っていた。
出て行ったら、自分のクラウンの前の辺りの一か所を
示し、ここに当たったと言い張る。当たったハズがない。
ヤツは携帯を取り出し、話し始めた。
はは~ん、会社の事故係を読んだなと悟ったボクは、
対抗上110番をした。葺合署のお巡りさんと、先方の
事故係が、ほぼ同時に現場に着いた。
事故係は手慣れた風で、ボクのBMWの後部を眺め、
その辺りを触りながら、「ここやな」と抜かしやがった。

「こことこことが接触したんや」
お巡りさんは、連れてきた婦警にメジャーを持ってこい
と指図した。事故係の目つきの悪いヤツが示した二か
所を確認してから、メジャーで高さを計った。
2センチのズレがあった。

事故係は「こりゃ、ゼニにならんわ」との態度を明らか
にして、くるりと身体を回し、クラウンの運転手に何事
か囁いて、その場を去った。

結局、警察の判定は「事故ではない」だったが、当たり前だ。

まだぐずぐず抜かす、タチ悪のクラウンに、「言いがかりも
いい加減にせい」と一喝して、一件落着にはなったが、
そごうで所要をすませて帰ってきたら、ハイヤーのハズの
ヤツはまだその場にいた。
あれって、完全な駐停車違反だろう。ハイヤーを装い、
来るはずもない、客待ちのポーズを取っている。

あいつは、ああやって、誰かがコツンとやるのを待って
いる常習犯だろう。目つきの悪い事故係と、二人係で
言いたい放題を言わせたら、素人ドライバーは対抗できまい。
110番は正解だった。

                   パパゲーノ

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