日米開戦とハワイ奇襲作戦の大成功を報じる臨時ニュース
の前には勇壮な「軍艦マーチ」が流されるものと思い込んで
いたのだが、今朝の日経「春秋」によれば、海軍の戦果を報
じる時にのみ「軍艦マーチ」で、陸軍関係の報道には「抜刀隊
の歌」が使われたとある。
「抜刀隊の歌」とは、西南戦争の際に、警視庁が巡査に登用
した者の中から志願する者を起用して作った精鋭部隊で、
戊辰の役で賊軍扱いを受けた東北列藩の出身者も多かった
と聞いた覚えがある。
それにしても珍妙な歌詞である。
「敵の大将たる者は古今無双の英雄」だと、賊将西郷隆盛を
称え、従う兵たちも決死の強者だと歌うのであるから、これか
らその英雄と戦う警視庁巡査たちを励ます軍歌としては妙な
ものだと、小一のボクは思っていたものだった。
戦争期を通じて「軍艦マーチ」は、良く聞いたが「抜刀隊の歌」
は聞いたという覚えがない。
陸軍は敗北に次ぐ敗北であったからだろうか。
陸軍だってマレー半島を銀輪部隊と呼ばれた自転車部隊が、
シンガポールを目指して南下し陥るはずがないシンガポール
要塞を簡単に奪うまでは、戦果はなばなしいものがあった。
マレー半島を得てゴムが獲得できるようになった記念にと、
小学生のひとりひとりにゴムのボールが与えられたと記憶
する。
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