戦後の歴史教育で、何がイケナイかと言えば、日本の
歴史をヒミコなる、奇妙な人物から始まる歴史教育に
変化したことだと、かねがね思ってきた。
出典は魏志倭人伝だと言う。
魏とは何ぞや。かの三国史の魏である。
三国史の中の魏の国について述べた中に、東方の島国
「倭」にも少しだけ記述があり、それを文書に記された歴史
だと崇める一派が日本の歴史学界を牛耳ってきたのである。
倭なんて奇妙な名で呼んで欲しくはない。
倭人伝を書いたヤツが、どんな教養人であったかはさて置いて、
ヤマタイコクについて、どこまで知って書いたことか。実地に見聞
しての記述かとなれば、おそらくは伝聞に過ぎぬであろう。
そんな所在のあやふやな、魏志倭人伝によって、戦後日本史が
論じられてきたのは、悲劇であり、あるいは喜劇であるかも
しれない。
ヤマタイコクの所在地をめぐる、九州説と近畿説にしたって、
何も後の大和朝廷と、名が似ているだけで、無理に結びつける
必要もない。
今の若い人たちに、愛国心が欠けるとの、一種の伝説も、
先祖がヒミコなるケッタイなオバサンだと聞かされて育った
故であり、現実の若者はサッカーの日の丸応援団に見るように、
他の国々と同様に、立派に愛国心を持っている。
多くの国に神話がある。
神話だと知って、神話を教えられ、そこから歴史教育が始まるのが
自然だ。
日本史も、少なくもイザナギ・イザナミからか、アマテラスから
始める方が、ヒミコからよりも、遥かに神々しくて良い。
最新の画像[もっと見る]
- 【 年末の阪神ひとまたぎ 】 11年前
- 【 年末の阪神ひとまたぎ 】 11年前
- 【 ドイツには百万都市が三つしかない 】 13年前
- 【 小説・第二作「はぐれ狼が奔る」が登場 】 17年前
- 【 絶妙の天麩羅「新太呂」】 18年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます