【 アメリカの個人消費 】

貯蓄志向の強い日本人には理解できない
生活方である。

アメリカ人の多くは、目一杯のカネを借り、
分不相応の家を建てて平気である。

住宅ローン専業者は、少々支払能力に問題
ありとみても、「え～い」とばかりに、
審査基準を甘くして、貸し出してしまう。

好景気が続いて、地価も住宅の価格も上がる。
ローン業者がやって来て、甘く囁く。

お宅の住宅価格がこんなに上昇した。
必要なら、これぐらいは融資が出来ます。

つまり家の含み益分を追加で貸そうかという話。
アメリカ人の多くが、これに乗る。

そして、あたかも臨時収入があったかの如く、
大きな気になって消費をするのだ。

世界の景気に大きな影響を与える、
米国個人消費の資金調達が、こんな形で為されている。

いったん住宅需要が冷え込むと、
その影響は住宅産業にとどまらず、
個人消費全般に及ぶ図式がそこにある。

ちなみに米国ＧＤＰに占める個人消費は７０％に及ぶ。

これを砂上の楼閣と見るかどうかである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　パパゲーノ

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