作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 今日的タクシー事情 (1) 】

2006-09-27 10:17:34 | 12 幼き日々のこと


六甲アイランドに住んで、六甲アイランドに会社
を移し、その西隣にあるホテルの会員となって、
テニスをやる。
透析を受ける病院は会社の南隣。

住勤に加えて、病も健もみな隣接。
そんな恵まれた状態にあったものが、
病院の経営失敗で、銀行管理となって、
ボーナス・カットや昇給無しに。

腕に覚えの医師・ナース・技師たちは、
みんな他に引き抜かれて、
残ったのは員数合わせの出来悪ばかり。

主治医が三宮に新設のクリニックを任された。
誘われて、そちらに移行して三年数ヶ月。

自分で運転して行っても良いと思うんだけど、
社員たちが猛反対。

透析後なにが起きるか分からない。
頼むからタクシーで行って欲しい。

で、行きはホテル前にたむろするのを、
帰りは数台がビル前に必ず待っている。

いつの間にか特定の1台が、ボク専用になった。

ボクよりは6才ほど若いこのオトコ。
高血圧でニトロを常備。
目は白濁して明らかな白内障。

リューマチ持ちで、特に右足が痛いんだと。

冬場になると、辺りはもう暗いから、
目の悪い運転手は特に遠近が判断しにくい。

だもんで、ボクは毎回自動車学校の教師なみに、
まだダメだ!あそこからバイクが! とか
ああ(悲鳴)、自転車に気をつけろ!

なんでこんなヤツに3千円近くを払わなアカン?

会社でそうコボシたら、
さっそく他の会社を呼んで交渉し、
爾来同じ会社で送迎されている。

ビル前には相変わらず例のドライバー。
恨めしそうに白濁の目を向けるけど、
こっちも生命がまだ惜しい。

                       パパゲーノ


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