腎機能喪失で人工透析の身となって、あと数日で
丸9年になります。尿が全く出ないから、とにかく
水分の制限が必要。
でも人間だから、それも神様よりも野獣の方に
親しみを感じるタイプだから、偶にはバーの雰囲気に
浸りたい。
で、隣のホテル「神戸ベイ・シェラトン」のメインバー
「テラ」に行き、左右に分かれたカウンターの右の方
に陣取った。「テラ」のいいところはホテル内で
提供されるどの料理でも取れること。
左側のカウンターの前には酒瓶がずらりと並び、
あそこは酒が主眼の人々に譲るべき。バーで飯食おう
なんて不埒な考えのヤツ等は、身分を心得て薄暗い方
で飲むふりしながら、海鮮ピラフを静かに食べる。
バーだから何も飲まんで、ピラフでご馳走様ってワケ
にも行かない。そんな人道にもとることは出来ないし
せめて飲むふりでもしなきゃフラストレーションが
たまる。
いま連載小説執筆なんて、生まれて初めての呆れた行為
の真っ只中。主人公がJALのスッチャン3人と、休暇
を楽しまんとする矢先です。
社の女の子3人を伴い、バー「テラ」の止まり木に
腰をおろした次第。
ビールで始まり、ブラ水一杯。これがボクの限度と、
若くしてホテル全体の酒部門を仕切るブラックウイング
が心得てくれている。
アルコールは早く飲んで、ひたすら何の役にもならん
御託を並べ、時間を稼いで稼いでアルコール分解を待つ。
10時15分、もう良かろう。玄関前に停めてもらって
あるクルマのキイを受け取り、たった2分で着く我が家
に。この短距離が今はあるけないのです。神経痛がキツイ
から。
久しぶりの知人にあった、カウンターの右と左に分かれて
いたから逆に目と目があう。カレは名前を出せば誰もが
知ってる超有名人。伏見工業ー同志社ー神戸製鋼の大
スターだったといえば、想像はつくでしょう。
なんと2月に腰のヘルニヤに襲われヒドイ目に会ったと
言います。2月といえばボクと同じ時期。ボクの場合は
日曜日に7時間もテニスをやった、それも最後の2時間
はプロコーチとの一騎打ち。あのやりすぎが祟ったもの。
いわば自業自得です。
カレはあるTV番組であることをやらされ、身体が硬直
してしまったと。もうダメかと思ったという。ここらも
ボクと全く一緒の経過。
でもカレは、すくっと立って見せた。あらためて思う。
大きいなぁ~。
カレには連れがいた。報徳高校でラグビーやってたと。
ボクを師匠と呼ぶ元ワールドのプロ選手コータローと
同期だという。どうやら私設ボディガードが増える感じ。
大きいカレは2月に身体硬直し、立つことも叶わず、
それを克服している。勇気付けられました。元の身体が
違うとはいえ、他人に出来たことボクにも出来るはず。
再びコート上に立ち不死鳥の○○と呼ばせてみせる。
パパゲーノ