日本郵便防衛庁~貴方の手紙、絶対届けます!~
警察予備隊の設立がかなわず、
GHQは警察より先に拳銃で武装したという前例を持つ郵便屋に注目。
(ヒグマや強盗対策として明治に制定された)
結果、昨日までせいぜい拳銃だったのが今日からM1カービンや三八式歩兵銃を持つ郵便局員が誕生。
そのまま正式に「軍」を設立せず「Japan Postal Force」
日本郵便軍とも呼ばれている組織は年々その規模を拡大させ続け、
ヒグマ対策として対物ライフルを採用したり、郵便物を守るためとして、
被弾上等の排水量1万6千トンのイージス重巡洋艦を建造するなど斜め上の行動に出る・・・。
その発想はなかった。
思わずそんな言葉が漏れてしまう異色のSSです。
ぜひ見てください。
昭和26年1月、
朝鮮半島での戦争では北朝鮮軍がまたも韓国首都のソウルを陥落させて情勢が逼迫するとGHQ最高司令官のマッカーサー元帥は―――
「武装がライフルとカービンだけ?そんな豆鉄砲でどうやって共産軍の戦車から郵便ポストを守ると言うのだ?
アメリカは日本郵便保護課に戦車と対戦車バズーカを貸与する準備がある。
そして日本郵便保護課には日本各地にある郵便ポストを防衛する義務があるのだ!」
―――と発言。
流石に郵便保護課からは、
郵便物の保護にそんな装備は必要無いとして拒否したかったのだが、
なんと身内の郵政省から、
「ついでだから郵便集配車両の拡充にアメリカから供与される車両を充てよう」という意見が上がってしまった。
これらの内外からの圧力により、郵便保護課の重装備、
重武装化は進んで行き、昭和28年7月の朝鮮戦争停戦の時にはM24軽戦車が84両を始めとして、
多数の装甲車両が“特殊郵便輸送車両”の名目で郵便保護課に配備され、
郵政省は目論み通り多数のトラックを取得するに至ったのであった。
そして翌年の昭和29年7月。
郵便保護課はそれまで郵政省内にある集配課や輸送課など非武装部門と同列であった立ち位置から“郵便防衛庁”に昇格。
郵政省の直接の下部組織として、郵便物と郵便インフラの防衛を任務とする本格的な武装組織となったのだ。
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