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青い鳥

2011-07-09 22:11:15 | 映画
青い鳥 [DVD]
クリエーター情報なし
バンダイビジュアル

いじめで自殺未遂事件が起こった東ヶ丘中学2年1組。
自殺を図った野口の転校後、クラスに臨時の担任として村内が赴任してきた。

極度の吃音の村内に生徒たちは苦笑するが、生徒たちに彼は「忘れるなんて、ひきょうだな」と言い放つ。そして片付けられた野口の机をクラスに戻させ、毎朝無人の机に挨拶し続けた。
そんな村内に生徒たちが反発する中、事件で深く悩む生徒・園部真一はその姿を複雑な想いで見つめていた。(goo映画より)

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林遣都君祭り(?)が一旦終了した所で、映画『HINOKIO』まで戻って本郷奏多君つながりで観た作品。
いじめということが絡む作品を観ることはあまり有りませんが、これはいじめられた側ではなく、いじめた側の話。

校門に立って、生徒たちに元気に声をかける先生たちの姿や、そこかしこに張られている‘ベストフレンズ運動’というポスターや青い鳥BOX。
教室の子供たちは普通に笑い、校長先生のあいさつで強調される‘反省’という言葉。
もう、このオープニングから胸が痛くなってくるような雰囲気です。

多分、生徒たちに反省文を書かせたり、二度とこんなことが起きないようにしようとする学校側の対応は、現実として当たり前の対応なのでしょう。
でも、そんな対応の影で、‘自分は本当に彼をいじめたのか?もしかして自分のせいで彼は死を選ぼうとしたのか?’と誰にも言えず悩む真一。

この作品は、あまり多くのことを説明していない。
いじめのシーンが出てこないせいもあるかもしれないけど、見るのがツライような痛々しい映画でもない。
でも、静かで淡々としている分、余計に色々と感じる映画のような気がします。

中学生というのは、まだまだ多感で、精神的にもそれほど強くはない時期だと思う。
その時期に、もちろん野口君とは比べものにならないのかもしれないけど、それでも一人で抱えるにはあまりに重い荷物を持った真一は、この映画の中で一度も笑わない。
どもりながら話す村内先生の言葉は、話し方はきつくないけど言っていることは‘卑怯だ’‘責任だ’とキツイ言葉が多い。
でも、どうすべきなのかを示してもらえたから、真一は一人で抱えていたことを初めて口にすることが出来たし、それは、このまま抱え込んでいたらいつか壊れたかもしれない真一の心を助けたんだろうなと思いました。

そしてもう一つ、村内先生がいつも見ている1枚の写真。
話の中で説明は出てきませんが、これは、村内先生が負う責任なのかもしれませんね。


『青い鳥』 (Aoi Tori - Blue Bird) Movie Trailer [Hiroshi Abe, Kanata Hongo]