図書館で借りた本
仕事の段取りべからず71
ミスを非難しない組織のほうが、大事故が少ない傾向にある。
長年使われてきたノーミスや無事故であるという結果をほめる「結果表彰」は現在推奨されていない。
適切な権威勾配を身につける。
人間がもつ「ええ格好しい」ホーソン効果とは。
何が問題であるのかを正しく認識することが、簡単なようでいてもっとも難しく、その影響も重大である。
など、たくさんの「へー」がありました。
以下、本書冒頭部分より
会社の安全度の差の根源は、すべて仕事の段取りのマネジメントに集約される。
古代中国の春秋戦国時代を制したのは意外にも西方の後進国の秦王国だった。
他国では武器は専門職人集団がつくっていたが、後進国の秦には良い職人がおらず、民を訓練して職人を育て上げることから始めなければならなかった。
この不利を有利に転換したのがマネジメント。
職人のスカウトと訓練制度を定めることに始まり、製品には製作者の氏名を記入させ責任を持たせることや、検査官のOKが出なければ製品を市場に出してはならぬこと、優秀な職人には褒美を出すことなど、当時の秦ではまるで現代のようなマネジメントが実施されていた。
こうして良質な武器を大量に生産する体制を築き上げ、ついには並みいる先進国を制服することができた。
「仕事のあり方はどうあるべきか。」
万人にとって重要であるにもかかわらず現代社会では軽視されがちである。
日本にはマネジメントに長けた製造会社が数多くあるが、従業員の世代交代や円高による生産の海外流出などによってマネジメントの技が失われてしまうという危機がささやかれている。また、製造業が持っている技が、事務サービスや医療現場などへスムーズに移植されていないことも深刻な問題である。
本書はこのような問題意識に立ち、「仕事の段取りの科学」を理論的かつ実践的に描き出そうとしている。
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仕事の段取り10訓
1 悪い段取りがミスを生む
2 よい段取りはコストを下げる
3 作法を決めることで自由はむしろ広がる
4 段取りをゾーンニングと呼応させれば完璧
5 情報を「見える化」せよ
6 検査はピンきり。やり方次第
7 節目を区切って着実に仕事を進めよ
8 思案に暮れるより、現場の知恵を吸い上げろ
9 マニュアルはアリバイにあらず。わかるように書け
10 間違えてはならない仕事は防衛策を持て
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第1章 仕事の段取り
ミス撲滅を個人の熟練に頼るべからず
安易にチェック人数を増やすべからず
やり直し不能な操作を隠すべからず
「止まれば安全」と過信するべからず
因果律に逆らうべからず /等全20項目
第2章 仕事の見える化
仕事や情報を「押し渡し」するべからず
暗算と黙考はさせるべからず
異常を埋没させるべからず
ぞろ目を侮るべからず /等全10項目
第3章 ドキュメンテーション
分厚いマニュアルをつくるべからず
マニュアルを法律調で書くべからず
否定形を乱用するべからず
絵を省くべからず /等全15項目
第4章 検査
検査は作業とまぜるべからず
検査はバラバラに実施するべからず
「○×式」だけでチェックするべからず /等全5項目
第5章 コミュニケーション
ノーミスをほめるべからず
権威勾配を放置するべからず
仕事はさびしくさせるべからず
朝礼を一方的な情報伝達で済ますべからず
想像力刺激を忘れるべからず /等全8項目
第6章 リスク回避
偶然のムラにとらわれるべからず
「注意徹底、再発防止」で済ますべからず
そもそも論を軽んじるべからず
ヒヤリハット未満を切り捨てるべからず /等全13項目
仕事の段取り自己チェック項目
区分・改善対象・ねらい一覧表
コラム
コラム・1 なくし物を防ぐには
コラム・2 この事務ミスがひどい
コラム・3 割合という罠
コラム・4 仕事の動と静
コラム・5 問題はどこだ
コラム・6 情報セキュリティと事務ミス
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仕事の段取りべからず71
ミスを非難しない組織のほうが、大事故が少ない傾向にある。
長年使われてきたノーミスや無事故であるという結果をほめる「結果表彰」は現在推奨されていない。
適切な権威勾配を身につける。
人間がもつ「ええ格好しい」ホーソン効果とは。
何が問題であるのかを正しく認識することが、簡単なようでいてもっとも難しく、その影響も重大である。
など、たくさんの「へー」がありました。
以下、本書冒頭部分より
会社の安全度の差の根源は、すべて仕事の段取りのマネジメントに集約される。
古代中国の春秋戦国時代を制したのは意外にも西方の後進国の秦王国だった。
他国では武器は専門職人集団がつくっていたが、後進国の秦には良い職人がおらず、民を訓練して職人を育て上げることから始めなければならなかった。
この不利を有利に転換したのがマネジメント。
職人のスカウトと訓練制度を定めることに始まり、製品には製作者の氏名を記入させ責任を持たせることや、検査官のOKが出なければ製品を市場に出してはならぬこと、優秀な職人には褒美を出すことなど、当時の秦ではまるで現代のようなマネジメントが実施されていた。
こうして良質な武器を大量に生産する体制を築き上げ、ついには並みいる先進国を制服することができた。
「仕事のあり方はどうあるべきか。」
万人にとって重要であるにもかかわらず現代社会では軽視されがちである。
日本にはマネジメントに長けた製造会社が数多くあるが、従業員の世代交代や円高による生産の海外流出などによってマネジメントの技が失われてしまうという危機がささやかれている。また、製造業が持っている技が、事務サービスや医療現場などへスムーズに移植されていないことも深刻な問題である。
本書はこのような問題意識に立ち、「仕事の段取りの科学」を理論的かつ実践的に描き出そうとしている。
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仕事の段取り10訓
1 悪い段取りがミスを生む
2 よい段取りはコストを下げる
3 作法を決めることで自由はむしろ広がる
4 段取りをゾーンニングと呼応させれば完璧
5 情報を「見える化」せよ
6 検査はピンきり。やり方次第
7 節目を区切って着実に仕事を進めよ
8 思案に暮れるより、現場の知恵を吸い上げろ
9 マニュアルはアリバイにあらず。わかるように書け
10 間違えてはならない仕事は防衛策を持て
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第1章 仕事の段取り
ミス撲滅を個人の熟練に頼るべからず
安易にチェック人数を増やすべからず
やり直し不能な操作を隠すべからず
「止まれば安全」と過信するべからず
因果律に逆らうべからず /等全20項目
第2章 仕事の見える化
仕事や情報を「押し渡し」するべからず
暗算と黙考はさせるべからず
異常を埋没させるべからず
ぞろ目を侮るべからず /等全10項目
第3章 ドキュメンテーション
分厚いマニュアルをつくるべからず
マニュアルを法律調で書くべからず
否定形を乱用するべからず
絵を省くべからず /等全15項目
第4章 検査
検査は作業とまぜるべからず
検査はバラバラに実施するべからず
「○×式」だけでチェックするべからず /等全5項目
第5章 コミュニケーション
ノーミスをほめるべからず
権威勾配を放置するべからず
仕事はさびしくさせるべからず
朝礼を一方的な情報伝達で済ますべからず
想像力刺激を忘れるべからず /等全8項目
第6章 リスク回避
偶然のムラにとらわれるべからず
「注意徹底、再発防止」で済ますべからず
そもそも論を軽んじるべからず
ヒヤリハット未満を切り捨てるべからず /等全13項目
仕事の段取り自己チェック項目
区分・改善対象・ねらい一覧表
コラム
コラム・1 なくし物を防ぐには
コラム・2 この事務ミスがひどい
コラム・3 割合という罠
コラム・4 仕事の動と静
コラム・5 問題はどこだ
コラム・6 情報セキュリティと事務ミス
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