ぴよこの足跡

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卒団

2009-03-20 | Weblog
オケを卒業すること=通称:卒団

直接の後輩が卒業する、今日は市大オケ部の追コンでした。
知ってる顔
知らない顔
知ってる名前
知らない名前
自分自身が卒団した日からもう2年も経つのか。
知らない、が増えるはずね。
卒団する彼ら彼女らには
各々これまでに演奏した思い出の曲をかけて、
一人ずつが好きなだけ皆の前で話をする。
夜のコンパで行われる恒例のこと。


そういえば…じゃない。
今でもこの恒例の場を借りて
あの時、話せば、言えばよかったと悔やんでいる。
あの時
思い出の曲:フィンランディア
そして話した内容がSB先輩と遥先輩との缶詰のことだった。
もし、今、あの時に戻れるなら
「ごめんなさい」と「ありがとうございました」を言いたかった…
弦楽器の練習トレーナーをしていた3年生の夏合宿の最終日に
[振り逃げ]という合宿〆のTuttiで
私は途中で振り間違えた。そしてそのまま、最後まで振れなかった。
「何故、振れなかった?」と合宿から部室に戻るや否や
先輩トレーナーを交えて話し合いがあった。
それがきっかけで
それから指揮を振るのが苦しくて
皆の前に立つのが怖くて
一ヶ月もしないうちにトレーナーを辞めた。
正直、楽器を弾くことさえいやで
オケに来ることが一番の苦痛だった。
ただ逃げていた。
周りから「振れなかった」レッテルを張られているみたいで
さらに私がトレーナーを辞めた事で元トレーナーの先輩が振ることになって
「何であんた悠々と弾けるわけ?」と思われている気がして
(トレーナーは毎回の練習で振るために楽譜を読む下準備をしたりする)
先輩に申し訳なくて
自分がここに来ていいのか?と思っていた。
実際まだ就職が決まっていない不安さと
それを口実に練習へ来るのを控えたりしたこともあった。
でも、今回で最後の演奏会だから…
そういう気持ちが上下に揺れて
スーツ着たまま居残って
人がいない間を見計らって練習へ行った。
ヴァイオリンを弾きつづけた。
何とか最後の定演を周りの励ましで終えることが出来た。

そして私のオケ生活は終わった。

トレーナーを辞めて
定演まで丁度3ヵ月後までの期間、そういう心境だった。

今思い出すと
物凄く自分勝手で、視野が狭くて狭くて
どれだけ周りに助けてもらって
わがままを聞いてもらっていたんだろう。
定演から2ヵ月後の追コンの日に
そういう「ごめんなさい」と「ありがとうございました」も言えたら
その後もオケを続けるたびに
ヴァイオリンを弾く度に罪悪感の意識が少しは薄まっただろうか?
自分が楽になりたいがためにって理由があるだろうけれど
けじめをつけたかった。


今日、後輩達の話を聞いていて
自分の中でどうやっても無かったことには出来ないけれど
時効にしてもいいのかな?ふと、思った。
苦くて苦くて
でもどうあがいても過去には戻れなくて
あの時の状況は家庭のゴタゴタも重なっていて
自分の弁解をすると「自分に甘い」という思いと
「なんとなく分かる気がする」という思いがある。
あれがあの時の私の最善だったかな?
あれしか方法がなかったのかな?

誰かに許して欲しくて「ごめんなさい」
私を支えてくれて「ありがとう」
今ならそう、言えるのに。


留まるために音楽があるのではなく
進むために音楽がある。

一緒に弾く誰かのために
そう思って弾くのもいいんじゃない。

弦楽器だけで弾きたければ弦楽、
管楽器だけで吹きたければ吹奏楽、
じゃなくて、弦楽器と管楽器が一緒になってオーケストラ


今日、私も気持ちは一緒に卒団させてもらおう。
言えなかった言葉を祈り
彼らの満ちた表情を見て
留まっている気持ちを、こっそり卒業させてしまおう。

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