★彼女がその名を知らない鳥たち (沼田まほかる) 読みました。
陣治は、うだつの上がらない男で、
見た目も、性格も、何もかもすべてが、気に入らなかったのだが、
叶和子にとっては都合のいい男で、
彼女の思うままに、まるで召使のようにこき使っていた。
陣治が彼女を愛してるのをいいことに、
わがまま言い放題で、
2人の殺伐とした生活や、会話には、嫌悪感さえ感じつつも、
なんだか、目が離せなくなるのです、気になるのです。。。
そんなふうに、どんどん引き込まれていくのは、
彼女の、陣治に対する、もやもやとした、やりきれなさや、
憎しみのような感情の中に、なにか、哀れみのような母性のような、
そんな物が見え隠れするからだろうか。。。
そして、そんな2人の、あいまいで、悲しくて、もどかしい生活に、
ラストで急展開が待ち受ける。そして。。。驚愕のラスト!
あぁ。。。。これを、純愛?というのか。。。
涙が止まらない。。。
まさか、こんな結末になるなんて。。。
心に残る1冊となりました。おすすめです!。