風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

地球〈テラ〉へ… Part4惑星ナスカ②

2017-03-03 04:41:27 | 雑論










ミュウの女性フィシスは盲目の占い師。ソルジャー・ブルーと行動を共にした古参のミュウです。


ソルジャー・ブルーは彼女の記憶の中にある地球〈テラ)の映像を見るのが好きでした。それはフィシスの遺伝子に刻まれた先祖の記憶。宇宙空間から青く美しい星、地球〈テラ〉を眺めた映像でした。


ソルジャーが長の年月、地球〈テラ〉への希望を抱き続けられたのは、このフィシスに刻まれた記憶の御蔭だったのかもしれません。



********************



辺境の惑星ナスカ探索に赴任したキースは、さっそく地元の船員たちを連れてナスカに向かいますが、船員たちは「ナスカには魔物が棲んでいる」と恐れ、近づきたがらない。それはナスカに潜むミュウたちによる精神波攻撃が見せた幻覚でした。


キースは一人でナスカに下りることを決意します。宇宙艇に乗って一人ナスカへ向かうキース。そのキースに、ミュウの精神波攻撃が集中します。

キースはその攻撃を耐え抜きます。精神波攻撃が効かない初めての人間に恐慌をきたすミュウたち。


そのとき、深い眠りについていたジョミーが、「危険」なものの接近に気づき、目を覚まします。

「墜とせ!」ジョミーは念動力でキースの艇を爆破、墜落させます。目覚めたばかりの身体を引きずり、墜落現場へと向かうジョミー。倒れているキースを発見し、生かしたまま連れ帰ります。



ジョミーとキース。生涯の仇敵の、初めての邂逅でした。





ミュウによるテレパシーを使った質問攻めに耐え抜くキース。普通の人間ならばまいってしまうところを、まるで機械のように平然と抵抗し続けるキース。人類とミュウとの共存の可能性を訪ねるジョミーに、それを完全否定するキース。

ジョミーはキースの中に、S.D体制に批判的な意識が強くあることを感じます。それなのに何故、体制維持を貫こうとするのか?

ジョミーの疑問に、キースは答えようとしません。









さて、冒頭に紹介した盲目の占い師フィシスですが、彼女はキースに対し、何故かわからないが強いシンパシーを感じていました。

フィシスはキースの記憶の中に、自分と全く同じ地球の映像があることを知り、愕然とします。


何故自分と同じ記憶を?それはフィシス出生の秘密に関わることでした。




不穏な空気がナスカに漂い始めます。





つづく

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4 コメント

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Unknown (玲玲)
2017-03-03 05:40:33
面白いですね〜。
竹宮恵子先生の作品は、読んだことがありませんでした。
どんな立場でも、統制されても人間としての原風景は消せない、ってことなんだろうと。
読んでみます。
あっ、漫画を読まなくなったんですよね?あだち先生のMIX、明星を舞台の野球漫画で、最近昔の焼き直し流行ってるから、とかで嫌だなぁ、と思ってたけど、読んだら本当面白かったです。
あのテンポは凄いですね。
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Unknown (薫風亭奥大道)
2017-03-03 06:58:27
玲さん、あだち充は好きな作家でしたから読んでみたいと思いつつ、読んでないんですけど(笑)
あだち先生の「間」の取り方が好きなんですよね。少ないセリフと「間」で、登場人物の心情を語っていく展開のさせ方が絶妙ですよね。テンポの良さというのもそういうところから生まれるのでしょうね。
少ないセリフで状況や心情を語る手法は石ノ森章太郎があるいみ「開発」したといってよく、あだち先生はそういう意味では「石ノ森理論」の継承者だなと思ってます。私、セリフや説明が多すぎる漫画って苦手なんですよね。モノローグは割と平気なんだけど、説明ゼリフが延々と続くのがスゴイ苦手で、だから『こち亀』とか好きじゃなかったんですよね(笑)
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漫画の思い出 (三月の桃日和)
2017-03-03 18:40:55
日本の漫画、特に長編ものはちっとやそっとじゃ読破が難しいのでは?だって緻密なストーリー構成でアタマに入れていくのが大変でしたよ。わかんなくなって、また数ページ遡ってみたり、とかね。…でも、それは私だけかも…。小学生の頃、借りた漫画をこうして一生懸命読んでたら「あ、桃ちゃんまた同じとこ読んでるー!」って覗き込まれたりしてました。だから「テラへ」はついに手を出しませんでした(汗)ぜったいわからんし、との予感が。いま薫風亭さんの解説で充分おもしろいから良いのです〜。
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Unknown (薫風亭奥大道)
2017-03-03 21:12:54
桃さん、お久~。いや、わかりますよ、難しい漫画ありますもんね。私もページを戻りながら読んだ経験ありますよ。だから大丈夫です~。
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