風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

映画『8日で死んだ怪獣の12日の物語』令和2年(2020)

2021-04-07 08:51:52 | 特撮映画

 

 

 

 

 

 

全編これモノクロ映像。岩井俊二監督(『スワロウテイル』。『ラストレター』)によれば、ご自身が影響を受けた怪獣モノは、第1作目がモノクロ作品であったから、だそうです。

 

なるほど確かに、『ゴジラ』も『ガメラ』も第1作目はモノクロでしたし、ウルトラシリーズ第1作『ウルトラQ』も、モノクロでした。

 

そうした怪獣モノ、特撮モノへの、監督なりのリスペクトが、モノクロ映像というかたちで表されているのですねえ。

 

岩井俊二監督は、庵野秀明監督の実写映画『式日』で確か主演していたし、庵野監督も岩井俊二監督作品のどれかに出てましたね。今回の作品には樋口真嗣監督も出演しているし、主演は斎藤工(シン・ウルトラマン)だし、このつながり、なにか面白いし、

嬉しい、ですねえ。

 

 

コロナ禍の中、自宅待機を余儀なくされた俳優、サトウタクミ(斎藤工)は、コロナを倒してもらうため通販で「怪獣のたまご」を購入し、育ててみることにします。

 

形態変化を繰り返すたまごに翻弄されるサトウタクミ。やがて誕生した怪獣とは?

 

 

登場人物は皆、リモート越しで会話し、直接会うことはない。それぞれにお互いの自粛生活の中身を会話しあいながら、怪獣のたまごを育てているとか、宇宙人(!)を育てている、なんて話が展開されていく。

 

静かで不思議、どこか叙情的な世界が展開されていく。大きな展開はないけど、なにか惹きつけられる、見入ってしまう。

 

私は岩井俊二作品をちゃんと観たことがない。これが初めての作品。

なるほど、これが岩井俊二か。

 

2020年がどのような年であったか、それを記録する、伝えていくという意味でも、とても重要な作品ではないだろうか。

 

 

コロナ禍という大変な状況の中だからこそ、表現しなければならないことがある。伝えていかなければならないことがある。そうした表現者としての衝動、行動。この作品に見えるそうした「意志」が

 

尊い。

 

好感触!

 

 

 

のんちゃんも出てます。のんちゃんの役名が「丸戸のん」。

 

これって、「ノンマルト」をひっくり返したものですよね?

この意味、分かる人には分かるよね(笑)。

で、その丸戸のんが育てているのが宇宙人。何やら意味深のような

 

そうでないような。

 

 

 

 

『8日で死んだ怪獣の12日の物語』

原案 樋口真嗣

脚本・監督 岩井俊二

 

出演 

 

斎藤工

のん

武井壮

穂志もえ

 

樋口真嗣

令和2年

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (チャメゴン)
2021-04-13 07:49:56
岩井俊二監督、これからの活躍が期待されますね。
注目していきます。
あ、ちなみに私なら怪獣の方がいいなぁ。
かおちゃん兄様はって、聞くまでもないですよね!(笑)
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Unknown (薫風亭奥大道)
2021-04-13 08:15:29
チャメさん、ははは、私も怪獣の方がいいかも(笑)
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