ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

オトンと私と、東京タワー

2013-08-15 00:32:01 | 日記
日帰りで実家に帰ってきた。

パーキンソン病の父の様子を見ること
その介護に明け暮れる母と楽しい時間を過ごすこと
ケアマネージャーさんと話をすること
そして今年生まれた第二子を連れて新潟からやってくる妹と
久しぶりに会うこと

今回の目的はその4つだ。

父は、明らかに痩せ衰えていた。
食欲はあるが、一度に食べられる量はかなり少ないらしい。
薬は効いているようだと母もケアマネさんも言うが
3ヶ月ぶりに会う娘の目に
パーキンソンの症状は進んでいるとしか見えない。

妹家族が泊まるので
母の負担を減らそうというケアマネさんの配慮で
今日から2泊3日、父は施設にショートステイするのだという。

その話は十分に納得しているはずの父だったが
認知も進んでいるのだろう
迎えの車が来ると
なぜ自分がそうしなければいけないのか理解できず
玄関まで行ったものの、頑なに靴を履くことを拒み始めた。

やはり、家にいたいのだろう。

いいよ、お父さん。ショートステイなんか行かないで
みんなと一緒に過ごそう。

そんな台詞が飛び出しそうになる。
父がかわいそうに思えて・・・。

けれども迎えに来た介護職員さんと母、妹に説得され
父は「何がなんだかわからない」といった表情で
車に乗り込んだのだった。

帰り、おっさんが運転する車の助手席から
私の大好きな六本木周辺の夜景が見えた。

大好きな夜景を見ながら、泣けてきた。
お父さんも、東京タワー、好きだったよね。
でも車の免許持っていなかったから
高速から見える夜の東京タワー、見たことなかったんじゃない?

見せてあげたかったな。見せてあげればよかったな。

そういえば、数年前に目を輝かせながら言っていたよね。
「一度、劇団四季のミュージカルを見てみたいんだ」って。
わかった、いつか連れて行ってあげる。
そう言いながら、私、果たせていない。

ごめんね。本当にごめんね。
いかん、泣けてきた。