夫・ハルオを亡くしてますます混乱しているケイコ。
気分の浮き沈みが激しく
部屋に一人でいると「死にたい」と泣いてばかりいる。
ケイコを少しでも楽しい気分にさせてあげたい。
子どもや動物が好きだから
そのDVDでも見せてあげたらどうか。
そんな話になった。
さっそく録画した幼児番組を見せる。
最初はふっくらとしたいい笑顔で見入っていた。
しかしあるとき部屋を覗いてみると
画面に向かって怒りまくっている。
テレビの中でお兄さんが
「キツネ君の耳はここについてるよ~。
さあ、キミの耳はどこについてるかな?」
そう問いかけてくるのに対して、ケイコは激怒。
「私の耳はここです! それがどうしたって言うんですか!?」
この録画を見せるのは中止となった。残念!!
ある日、録画しておいた吉本新喜劇を見せてみた。
意外なことに、ケイコ、大爆笑。
くだらないシーンでも、お腹を抱えて笑い転げている。
へぇ~、こういうのが好きだったんだ。
ならばと、今度はやはり録画したバカ殿を見せることにした。
排泄介助で訪問した職員が
バカ殿視聴中のケイコの様子を教えてくれた。
「もう大変だったわ。
バカ殿の中で、志村けんがお姫様役の女優に向かって
こっちへ来いと誘うシーンだったんだけど
それを見たケイコさん
椅子から立ち上がり、バカ殿を指差しながら
この男は私をバカにしてるんです!
こっちへ来いなんて私を誘うんです!
ホントにひどい男です!!!
って物凄く興奮しちゃって、手がつけられなかったわ」
ああ、バカ殿はケイコに笑いをもたらさなかったか。
残念!
大晦日は「笑ってはいけない!」を見せようかと
イタズラ好きな職員は言ったが
ジョーダンじゃない!
今年の大晦日も、私は夜勤。
ケイコには大人しく寝てもらわないと困るのである。
気分の浮き沈みが激しく
部屋に一人でいると「死にたい」と泣いてばかりいる。
ケイコを少しでも楽しい気分にさせてあげたい。
子どもや動物が好きだから
そのDVDでも見せてあげたらどうか。
そんな話になった。
さっそく録画した幼児番組を見せる。
最初はふっくらとしたいい笑顔で見入っていた。
しかしあるとき部屋を覗いてみると
画面に向かって怒りまくっている。
テレビの中でお兄さんが
「キツネ君の耳はここについてるよ~。
さあ、キミの耳はどこについてるかな?」
そう問いかけてくるのに対して、ケイコは激怒。
「私の耳はここです! それがどうしたって言うんですか!?」
この録画を見せるのは中止となった。残念!!
ある日、録画しておいた吉本新喜劇を見せてみた。
意外なことに、ケイコ、大爆笑。
くだらないシーンでも、お腹を抱えて笑い転げている。
へぇ~、こういうのが好きだったんだ。
ならばと、今度はやはり録画したバカ殿を見せることにした。
排泄介助で訪問した職員が
バカ殿視聴中のケイコの様子を教えてくれた。
「もう大変だったわ。
バカ殿の中で、志村けんがお姫様役の女優に向かって
こっちへ来いと誘うシーンだったんだけど
それを見たケイコさん
椅子から立ち上がり、バカ殿を指差しながら
この男は私をバカにしてるんです!
こっちへ来いなんて私を誘うんです!
ホントにひどい男です!!!
って物凄く興奮しちゃって、手がつけられなかったわ」
ああ、バカ殿はケイコに笑いをもたらさなかったか。
残念!
大晦日は「笑ってはいけない!」を見せようかと
イタズラ好きな職員は言ったが
ジョーダンじゃない!
今年の大晦日も、私は夜勤。
ケイコには大人しく寝てもらわないと困るのである。