ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

俺のバス

2013-09-30 00:40:16 | 日記
昼過ぎ。

家で掃除に精を出していたら、おっさんから電話が。
「今すぐ近くにいるんだよね。
お客さんを目的地まで届けて、ちょっと時間を調整してるとこ。
ね、俺のバス、見に来ない?」

行く、行く。待ってて~!

走っていくと、通りの反対側に
私の知っているものよりチョイと縦長の白いマイクロバスが
停まっていた。

「これ、俺が運転してるんだよ」
誇らしげに、そしてちょっと照れくさそうに
妻を車内に案内するおっさん。

ふう~ん、ここにお客さんが座ってて
ここにアナタが座ってハンドル握ってるんだ。
すごいねえ。カッケーじゃん!

何年か前まで
威張り腐って部下や家族を足蹴にしてきた男が
人懐っこい笑顔で、人様に頭を下げる仕事に就いている。
それが、板につき始めている。

おっさん、アンタ成長したねえ。

明日は六本木に集合した客を
千葉の有名なゴルフ場まで乗せていくそうだ。

「そのゴルフ場、俺も前によく利用してたんだ。
だから道はバッチリさ!」

自分が客として使っていたゴルフ場に
バスの運転手として客を乗せていく。

屈辱感は、ないのか。

なくはないだろうと思う。
それでも運転手としての自分に誇りを持って生きようとしている
おっさんの屈託のない笑顔に
私は救われる。

明日から、私は介護職。
おっさんを見習って、堂々と自分の道を歩き始めよう。




健康診断にビビる

2013-09-29 01:42:19 | 日記
ショックである。

就職先から、今週頭になってようやく各種書類が送られてきた。
勤務初日に持っていくものが記された用紙を見ると
その一つに健康診断書、とある。

勤務初日まで、一週間もない。
こりゃどう考えたって無理だわ!
就職先に問い合わせの電話をしたところ
当日に間に合わなくてもいいが、できるだけ早く、とのこと。

さっそく居住の役所に電話してみた。
「区の健康診断を受けたいんですけど・・・」

ところが、それはないという。
平成17年まではあったが、今は実施していないという。
うっそだぁ!?
5年前まで住んでいた東京都内の某区では
毎年区役所から健康診断の案内が届いていたもん。

食らいついたけれども、答えはNO!
国民健康保険に加入していれば
誰でも、どこでも、健康診断に保険が適用されると信じ込んでいたのだが
そういうことではなかったようで。

今の住まいに越してきて5年。
その間ありがたいことに勤務先の社会保険に加入してきたから
そんなことまったく知らなかったのだ。

泣いても噛み付いても、とにかく健康診断は自費らしい。
仕方なく、区内の病院を当たってみたが
基本健康診断に心電図とX腺写真を加えると
料金は15,000円前後かかるということがわかった。

ショックだ。大打撃だ。いや、それ以上に、ひで~話だ。
“国民保険”を払っているのに
行政によって受けるサービスがこんなにも違うなんて。
(もし私の勘違いなら、どなたか教えてください)

そしてもう一つの懸念が、私にはある。
去年まで、健康診断には自信があった。
どの項目においてもほとんどAランク。
50半ばにして、脂肪が少なすぎることを除けば
健康優良児を誇っていたのだ。

しかし・・・
今回ばかりは自信がない。
この半年間、学校仲間と酒を飲み続けてきた。
楽しくては飲み、疲れては飲み・・・
さすがに肝機能、低下してるよねえ。

料金、そして己の健康状態。
それを考えたら、診断を受けるのがユーウツである。




ありがとう。

2013-09-28 01:06:29 | 日記
晴れて、卒業。

どれだけこの日を待っただろう。
もうテスト勉強にはうんざりだ。
レポートなんか書きたくない。
実技? その言葉を聞いただけで脈拍数が上がる。
早くこんな生活に別れを告げたい一心だった。

しかしその一方で
どれだけこの日が来るのが悲しかったことか。
この半年間、同級生として泣き笑いをともにした仲間との別れ
それは身を切られるように辛かった。

たった13人のクラス。
半年間、毎日9時から夕方4時半まで一つの教室で過ごせば
それぞれのクセもツボも自ずとわかる。
私のクセやツボも、みんなにバレバレだったに違いない。

介護の勉強で心の“共感と受容”をさんざん学んできたが
おそらくそれを教科書で学ばなくとも
同級生のクセやツボを共感し、受容できる仲間たち。
言葉に出さずとも、そこにいてくれるだけで温かい存在だった。

そんな彼らと、お別れだ。
泣かないわけにはいかないだろうって。

小中高、そのあと進学した専門学校
どの卒業に際しても味わったことのない感謝と寂寥感。
年齢も経歴もさまざまだが
同じ目的を持ち、自分の意思で入ってきた職業訓練校だからこその感動が
そこにあった。

出会えたことが嬉しくて
だから別れがこんなにも苦しくて切なくて・・・

「ありがとう。みんな、大好きだったよ」

こうしてブログを書いている今も
仲間たちの笑顔が浮かんで泣けてくる。
奇跡的!とも言いたいくらい、みんなのことが大好きだった。

い~い経験させてもらったよ。
55歳にしてこんな感動をもらえるなんて、思ってもいなかった。

実技の授業中は“悪魔”にしか見えなかった指導員が
卒業式の後に教室を訪れ、こんなメッセージをくれた。

「私は障害を持った人たちとも接してきました。
世の中には、自分で選べない、行動できない人たちがいる。
でも、アナタたちは自分で選択し、行動を起こすことができる。
それを幸せだと思って、これからの人生を生きてください」

涙。
そうだよね。私もいろいろあったけれど
お陰さまで自分で選択し、行動することはできる。
ありがたいじゃあないか。

きのうで、人生いくつめかの卒業。
そして来月から、人生いくつめかのスタート。
新しい世界では次なる修行が待ち構えているだろうけれど
自分で選んだ道だ。突き進むしかない。

職場で辛いことがあったら
遠慮せずに、仲間たちにメールしちゃおっ!
みんな、受け止めてくれると思うから。

とにもかくにも、ちかさん55歳。
10月からまた新たな自分史を綴り始めます。よろしく!





2013-09-25 23:46:09 | 日記
雨上がりの空に、大きな虹。

ふっふっふ。合格だぁ!
ギリギリのところで実技の試験に通ったぁ!

これでやっと、介護の実務者研修修了証がもらえる。
10月からの就職先に謝罪して
せっかくの採用を辞退!なんてこと、しなくていいんだ。

よかった、本当によかった。

こんなドタバタの中、明日は卒業式。
私は皆勤賞の全校代表として
表彰状を受け取る役目を仰せつかっている。

泣くよ、私。

格好悪い女に成り下がったか!?

2013-09-23 23:49:07 | 日記
この私が、連休中ずっと、心をざわつかせていた。
土曜日は友人の絵本の展示を見に行き
帰りに別の友人たちとご飯を食べてきた。
楽しいはずの一日。ところが、気持ちは落ち着かない。
きのうと今日は、家にいた。
宿題もあるし、やるべき家事もある。
しかし、何をやっても心はざわざわ。

こんな心境、5年ぶりだ。
あの忌まわしい一件があったとき以来だ。

なぜこうも落ち着かないのかといえば
言うまでもなく、あさって行われる実技の追試のことが
頭から離れないからあである。

ひぃひぃ嘆きながらも
なんとか成績優秀のままやってきた。
その実績が裏目に出て
落ちたときの挫折感が大きい。

自信を持っていたこの間までとは別人のように
すっかり自信を失ってしょげ返っている、情けない私。
きのうも今日も、何度もシュミレーションしたけれど
こうなると何をやっても失敗のイメージしか湧いてこない。

なんて小さいヤツだ、もっと心を大きく持てよ!
もっともっと練習して、成功のイメージをつかむんだ。

もう一人の私が耳元でささやくが
ダメだ、相当にダメージが大きいらしい。

夕方スーパーまで買い物に。
レジで並んでいると、近くのカウンターに殺虫剤が並んでいた。
「虫コロリ」という名前の書かれたパッケージに
ダンゴ虫やナメクジ、こうろぎの絵が。

かわいそうに。
ダンゴ虫だってナメクジだって、一生懸命生きているのに。

普段だったら思いもしないそんなことに
ふと、目頭が熱くなる。

あ~、かっこわるいぜ!