ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

嬉しくて嬉しくて・・・

2019-04-27 00:44:14 | 日記
息子が結婚するという。

3年前から一緒に住んでいる彼女。
将来はどうするのかしらん、と思っても黙っていたが
昨年末
そろそろ結婚しようと思っていると息子から聞かされ
そしてついさっき
正式にプロポーズした、
GW中に彼女のご両親に挨拶に行ってくると
ラインがきた。

嬉しくて嬉しくて
この思いを誰かに伝えたいと思ったが
残念ながら深夜である。

かくしてブログを開く。
こんな話、面白くもなんともないとは承知の上だが
この喜びを文字にせずにいられない。

私は肉親の縁が薄い。
そして、息子は一人っ子。

子どもは一人でいいと若き日に決断した結果だが
歳を重ねて、思うようになった。
おっさんと私が死んだら息子は天涯孤独になってしまう、と。

ところが、息子に新しい家族ができる。
私たちがいなくなっても
息子には大切にすべき家族がいる。

なんという安心感だろうか。

娘ができる!とか
孫の顔が見られるかも!とか
老後を嫁にみてもらえる!とか
そんな気持ちは正直、微塵もない。

ただただ
息子に、彼から始まる家族ができる。
それが嬉しくてならないのだ。

息子は人を愛することのできる男だ。
嫁も、いつか生まれるかもしれない子どもも
きっと大切にするだろう。

家族を大切にすることで
どうか幸せな人生を歩んでほしい。

おめでとう。心からおめでとう。

母は、今宵の酒がことのほか美味しい。

ボケ色にじむ温泉旅行

2019-04-24 22:48:16 | 日記
私を含む熟女トリオ&おっさんの4人で
温泉旅行を楽しんできた。

2人の女友達とおっさんは昔からの仲良し。
シングルの彼女たちとはおっさんを交えて
30年前からスポーツやマージャン、キャンプを楽しんできた。
だからこのメンバーの旅行も、違和感はまったくないのだ。

しかし久しぶりに一緒に旅行をしてみると
さすがに30年の歳月は長い。
4人とも、いい具合にボケてきた。

夜、部屋でお酒を飲んでいたときのこと。
氷がなくなったので
フロントにもらいに行ってくると、おっさんが席を立った。
お願~い!と見送った女3人。
飲むのと食べるのと喋るのとで忙しい。
5分ほど経ったころだったか
ボケた私はふと、おっさんがいないことに気づく。

ねえ、主人どこにいったんだっけ?

するとボケた女Åは言った。
「知らないよ」
すかさずボケた女Bが言った。
「寝ちゃったんじゃない?」

そのすぐあとに氷を持って帰ってきたおっさんを見て
一同、「ああ、氷もらいに行ってたんだっけね?」と大爆笑。

4人とも、家なし、貯金なしの境遇である。
今は仕事を持っているから
ちょっとした温泉旅行くらい楽しめるが
収入がなくなったら旅行どころではない。

それでも、このメンバーでもう一度温泉旅行に行きたい。
それを目標に
とりあえず70まで働くぞ。

少しあやしくなってきた私たちだが
身体よ、脳よ、どうかもう少し元気でいてくれ!




キレッキレのじじい

2019-04-21 01:03:36 | 日記
困ったヒステリーじじいがいる。

気力が衰えて小さな声しか出せない人に向かって
「大きな声を出さないからダメなんだ!
ほら、腹のそこから声を出せ!」と叫ぶ。

歩行器で歩いている足の悪い人に向かって
「体操しなくちゃダメだ!
怠けているから歩けなくなっちゃうんだ!」と説教する。

言っていることは、わからないでもない。
しかし、このじじいの悪いところは
それが受け入れられないと
ヒステリックに怒鳴り散らすことなのである。

そんな性格だからみんなに嫌われることを
一人娘は案じる。
「お父さんのように元気な人ばかりじゃないのよ。
そういう人の気持ちを理解してあげなくちゃ」

娘の意見は、至極まっとう。
そーだ、そーだ、お前の“元気”を人に強要するな!!!

ところが、娘がそう諭そうものなら大爆発。
この間は、おでこを壁に叩きつけて流血騒ぎを起こし
おとといは、拳骨をテーブルを叩きつけ
手が紫色に腫れ上がった。

ヒステリー性格者の自傷行為である。

ケアマネージャーも手を焼いている。
足が浮腫んでいるという情報をヘルパーから聞き
ヤツの部屋を訪問した。

「足が浮腫んでいると聞きましたけど、大丈夫ですか?」
するとじじいは
「オレは元気だ! 誰だ?そんなことを言ったのは!?」
いきなり杖を振り回して激怒するじじいに
ケアマネは疲れ果てて帰ってきたのだった。

ウチの介護サービスを利用している客だから
まだ、我慢できる。
でも、あんな父親を持たなかった幸せを
つくづく思う。

ヒステリーじじい
セクハラじじい
幼児退行した駄々っ子じじい
5年前に他界した父がそのどれでもなかったことを
ありがたく思う次第である









八代亜紀LOVE!

2019-04-15 00:04:29 | 日記
年を実感するとき。

いや、それは別に
膝が痛いとか、目がかすむとか、物忘れが激しいとか
そういうネガティブなことではなく
ああ、私もついにこの領域に突入したんだなあという
ある種の感慨と誇らしさをこめて、の話である。

今日、同世代の友人と飲んで喋って歌ってきた。

「だよねー!」
「わかる、わかる!」
二人で抱きつかんばかりに共感したことが二つ。

一つはNHKが大好きになったこと。
若い頃はテレビ欄の視野から外れていたNHKの番組が
今では二人とも面白くて仕方ない。
私に至ってはお金を払ってオンデマンド放送を見ているくらい
NHKの過去のドラマやドキュメンタリー番組にはまっているのだ。

「NHK、凄いよね」
「うんうん、さすがだよね」

若き日は放送受信料の支払いにさんざん文句を言っていた二人だが
こんなに見ている今となっては
不平不満を言えるはずもなく…。
(もちろん、ただだったらもっと感謝するが)

そしてもう一つ。
カラオケに行って、そうなの、そうなの!と共感した。
それは何かと言うと
二人とも、昔は嫌っていた八代亜紀が大好きになっていたのだ。

「舟唄。う~ん、いいねえ、名曲だよね」
「そうそう。八代亜紀、うっまいよねぇ」

大嫌いだったのに
チャンネルを変えるほどイヤだったのに
今は彼女の唄に、歌声に酔いしれる。

年をとったことを悲観するのではなく
年齢を重ねたことでいろいろな楽しさ、おいしさ、面白さを
改めて知る。

来月で61歳になる私だが
我が人生に乾杯!だ。

追伸
カラオケのラストは、中島みゆきとサザンで盛り上がりました。
私たちより年上なのにまだ第一線で活躍しているお二人。
“神”としか言えません。



妻は毒

2019-04-08 22:08:49 | 日記
同僚ナナミの父親が緊急入院した。

気持ちが悪い、めまいがする
じっとしていられない
死んでしまいたい…

脂汗をかいて訴える父親に母親は慌てふためき
救急車を呼んだのだそうだ。

近くに住んでいるナナミにも連絡は入り
仕事を終えてから急ぎ病院に駆けつけてみると
父親はすでに入院。

いったい何の病気なのか
どうして入院なのか
休みの日の救急外来だから
当直医もとりあえず入院して…
と考えたのかもしれない。
しかし医師と直接話をした母親は混乱しているので
あとから駆けつけたナナミが話を聞いても
状況はちっともわからない。

お父さんはいったいどこが悪いの?
なんで入院までさせられたの?
問い詰めても、母親はオロオロするばかりだったという。

とにかく今日は帰ろうと
母親を連れて実家に戻ったナナミ。

そこで、病院から渡された書類に改めて目を通す。

ん?と違和感を感じた項目を二度見して
ナナミは大爆笑。

署名欄に、母親の名前が記されている。
それはいい。
続いて、入院した本人との間柄を書く欄がある。
当然、“妻”と書くべきところである。

ところがそこに記されていたのは
なんと“毒”という字であったのだ。

ひーひー笑い転げながら、ナナミは私に言った。
ま、確かにあの人はお父さんにとって
“毒”みたいな存在なんだけどさあ。

混乱しているときに書かされる書類には
要注意である。