内容(「BOOK」データベースより)
パッチワーク・ガール。そう。わたしは継ぎはぎ娘。その傷痕の下には私のものではない臓器が埋められている。傷痕を見ていると皮膚が透けて、臓器がゆっくりと蠢動し、じゅくじゅくと液体が染み出してくるのが見えてくる。わたしのものではない臓器。人間のものですらない臓器。…第2回日本ホラー小説大賞短編賞をあの名作「玩具修理者」で受賞した著者が、内臓の匂い漂う絶望と恐怖の世界を構築した表題作に、二編を加えた待望の第二作品集。
実を言うと小林泰三を買いだめして積んであります、、、 もう、中毒ですw
そして、大抵期待を裏切らないからすごい!
抜群に面白いのです。なんでこれまで知らずにいたのか恨めしいほどに面白いです。
まあ、グロいホラーなのであまり女性向けではないのでしょう。
小林泰三の作品は「この世は本当に現実なのか?」とか「意識のある自分は一体何者?」みたいな答えのなさそうな哲学命題を、様々な道具立てでカオスへ引きずり込む、みたいな短編3つからなる1冊。
3篇のうち、表題作は気色が悪いというしかない世界、あまり心地良いものではないな。
2つ目「吸血刈り」はホラー風味、地味にじわじわと味わいが広がるような。でもなんか過去にこういうのあったような気も。
最後の「本」、これがもうね、凄すぎて読後ため息が出ましたよw何が現実なのかフィクションなのか、自分の存在がバーチャルなのかも!とか想像力が暴走、正気を保つのが困難なほどでした。
もちろんネタバレはしません、もっともぼくの稚拙な筆力では表現できないけど。
こんなおもろい作家がなぜもっと脚光を浴びないのか?あるいは浴び終わった後なのか。
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