石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

突然の無謀競輪

2002-12-20 | 雑記
暮れも押し迫ってきましたが、今日は夜の10時過ぎに仙元山でママチャリレースをしてきました。
信じられないような話ですが、この寒空の下、30過ぎの男6人が仙元山のてっぺんからふもとの駐車場までよ~いどん!で競争をしてきたのです。

事の発端は先般行われたゴーカートサークルの話から「自転車でレースするなら金もかからないし健康にいいし参加してもいいよ」とぼくが口を滑らせたことに発します。
それは面白い、是非やろう、今夜それも今からやろう、と言い張って聞かないのが無謀で有名なYぞう君、皆自分のチャリンコを取ってきてビックタートル駐車場集合と無理やり決まりました。

非現実的な行いにいったい俺らは何やってんだろう?といぶかる気持ちと同時に心の奥底ではわくわくするような懐かしい好奇心が共存した変な心持でした。

コースはまずダートの急坂から始まります。でこぼこの坂に落ち葉が幾重にも降り積もったコースに恐怖を感じない人はYゾウ君くらいでしょう。途中から舗装されたなだらかな坂に変わり最後の3分の一は平坦な道路です。

何の因果か、今宵は満月、照明のない仙元山頂上では月明かりだけが6人のレーサーをほんのりと薄明るく照らします。これから夜襲をかけるゲリラ部隊のようでした。
皆、木村建設の現場用ヘルメットをかぶり風間石材の軍手をつけママチャリに命を託します。

よーいスタート!奇声と共に最初に飛び出したのはもちろん言いだしっぺYゾウ君、薄暗いダートコースをノーブレーキで一気に駆け下りていきます。ぼくは怖いからブレーキかけっぱなし、それでも2位をキープしながら風を切ります。風の冷たさよりも恐怖心のほうが心を満たしているような状態です。

さあ、いよいよ平坦コースに突入、するとどうしたことか?Yゾウ君がじわじわと遅れてきました。これは抜かせる、この勝負もらった!そう思ったのもつかの間3位のF地君が怒涛のぺダリングでぼくを追い越していきました。やはり若い、筋力が違う、でもぼくも3位より下になることなく後を付いていきます。

Yゾウ君はいつの間にか大きく遅れを取り、1位F地君2位ぼくと入れ替わりました。最後の最後まで付いていったものの付いていくので精一杯でした。第一回チャリンコサークル王座はF地君が勝ち取りました。Yゾウ君は5位という情けない結末でした。

三十過ぎてこんなことするとは想像できなかったけど、みんな冗談じゃねーやと肩で息をしながらぼやいていたけど、何ともいえない充足感がありました。子供の頃にいつも味わっていた懐かしい感触です。

行動力の鬼として名高いYゾウ君にはいつも驚かされます。新鮮な驚きを提供してくれるのです、だからといってしょっちゅう付き合っていると体が持たないんだけどね。ぼくにとって彼は麻薬みたいなものです。

ちなみにYゾウ君は自転車を車に乗せて運ぶ途中に自らの車のリアウインドを自転車の打撃で割ってしまいました。「大変なことになった!」と言って大笑いしているさまはある意味豪傑ですがある意味精神異常者にも見えます。


コメントを投稿