ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

苦あれば楽あり。

2006-08-15 02:03:16 | 能楽
師家での装束の虫干しのうち、昨日だけは ぬえは用事があって参加できませんでした。なんだか東京では朝のうちに大停電があったそうで、電車も軒並み運行停止になったらしいが。。師家の虫干しの要員はちゃんと集合できたのだろうか。それにしても ぬえ家はぜ~~んぜん停電なんてなくて、停電のニュースさえ知りませんでした。ま、ぬえが住む○馬区は東京の中でも田舎という事になっていて、ときに「東京22区」などと○馬区を無視した無礼な表現も散見するわけですが。。でも停電まで○馬区を仲間はずれにしなくてもいいんじゃなぁいぃ?(←なんかまちがってる)

でも○馬区には畑は言うに及ばず、牧場だってあります! どう見ても田舎です。カントリーライフを満喫しております。ぬえ。(自暴自棄) でも「○馬大根」はいまはありません!地下鉄大江戸線の「○馬春日町駅」徒歩すぐの寺院「愛染院」の前に「○馬大根の碑」が建っているだけですっ(力説) 。。そう言えば牧場、まだあるのかなあ。子どもの頃に見た記憶だけしかないけれども。

さてそんなわけで、今日は ○馬区と同じく牧場を区内に抱える世田○“カントリー”区にお稽古に行って参りました。前にもちょっとご紹介したと思いますが、ここにご在住で「代田長唄会」を主宰されて外国人を対象に長唄を教え、「インターナショナル邦楽」コンサートの梶取(かんどり)役としても活躍される 西村“カントリー”真琴さんの生徒さんにお仕舞を教えるためです。

「代田長唄会」主催の「インターナショナル邦楽」コンサートは来年も3月に東京の能楽堂で行われる事が決まり、ぬえもボランティアとして出演します。いや、もちろん ぬえが長唄を演奏するのではなくて、西村さんに三味線を習う外国人の生徒の中の希望者に仕舞を教えて(もちろん教えるのもボランティアですよ。念のため)このコンサートで発表させるのです。コンサートでは ぬえ自身も仕舞を披露致します。

(西村さんの活動の意義と、ぬえが参加するようになった経緯は→ ここ を参照。)

さて今回の仕舞受講希望者はいまのところ三人。前回の「インターナショナル邦楽」でも仕舞『清経』を披露したニュージーランド人のクレイトンくん、そして新人のジャン・ポールくん(カナダ人)とアンネケさん(ドイツ人)です。今日はまだ基本の型の稽古だけで終わってしまいましたが、彼らはとっても真面目に仕舞に取り組んでいて、ぬえとしては頼もしいかぎり。これから彼らは半年以上を掛けて仕舞の稽古ができるので、上達もすることでしょうね。

クレイトンくんは日本でずっと空手も習っていて、秋には演武もあるらしい。武道の嗜みがあるだけあって彼は前回の仕舞でもとても集中力を感じさせる仕舞を披露してくれましたし、またジャン・ポールくんはデザイナー志望でイラストもお手の物の器用さが売り。来年の「インターナショナル邦楽」のチラシも彼がパソコンでデザインして完成に向けて着々と進行中のようです。ぬえは西村さんとは毎度コンサートのために仕舞の稽古をする時にしかお会いしませんが、彼女のもとに人が集まるのは、その人望のたまものでしょう。

ぬえの指導のもとで来年仕舞を披露する予定の3人、がんばれ~~


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