小池を過ぎると周りに大きな木が無くなり、私は直射日光にさらされ、だいぶへたばってきた。
それでも、出口までは歩かなければならない。
日射しを浴びながら歩いて、「万葉の小径」に辿りついた。
そこで、沢山咲いている白い花。
萩は、この間より、ずっと花数を増していた。
ここの紫陽花は、まだまだ元気で色とりどりに咲いていた。
ヘメロカリス園を過ぎた辺りで「ジャカランダ」が咲いていると、植物園のパンフレットに書いてあった。
ジャカランダという名まえは聞いたことがあるけれど、どんな花だったか、全く浮かんでこない。
そこで、植物園の作業員の方に尋ねて、その花を捜した。
名まえが示すように、いかにも南国的な紫色の花だった。
ジャカランダの近くには、「キササギ」という、名まえが体を表すような、面白い木もあった。
照りつける太陽で、体力が徐々に消耗してきた私の目の前に、緑の葉を旺盛に繁らせたでっかい木が現れた。
名札を見ると、「ウンリュウグワ」というクワの仲間の木だった。
その木が作る木陰も含めて、その時の私には、このウンリュウグワの木がずい分頼もしく感じられた。
ウンリュウグワの下のベンチでしばらく休んでいると、「アメリカフヨウ」と、名まえを知らないいかにも夏らしい花が、目に入った。
ハーブ園の、「コモンセージ」と「ラベンダー」。
ひまわり畑では、花はまだ少しだけだった。 7月下旬が見頃だと、これもパンフレットに書かれていた。
ひまわり畑を過ぎると、もう出口はすぐそこだ。
でも諦めの悪い私は、再び三度、大池の岸部に立って、蓮の花や池の水面の写真を撮った。
この後私は疲れ切った身体をしばし休めるために、園内のカフェで軽い食事をとった。
でもそれだけでは疲れはとれず、重たい足を引きずって地下鉄に乗り家に辿りついた後、シャワーで汗をとりアイスノンで身体
を冷やした。
この日の疲れは結局翌日まで続き、私は炎天下を帽子だけで4時間以上歩いた自分の無謀さを、思い知らされた。
まさに、「年寄りの冷や水」でありました!