銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

はてしなき逃亡

2011年12月19日 | のほほん同志Aの日常

学生時代、出入りしていた部室の扉に
こんな言葉が貼ってありました。

「今日できないことは明日もできない」

なるほどそのとおり!と深く納得したものです。

「済めば澄む」

なんてのもありました。

気の重いこと、やらねばならぬことはさっさと済ませなさい。
そうすれば、気持ちが澄みますよ。

とのご丁寧な解説付きでしたが、こちらはハイ納得とはいかず、
「それができれば、だれも苦労しませんよ」とブツブツ…。

だいたいにおいて、楽しいこと好きなことから時間はうまり、
苦手なこと、面倒だなぁと敬遠することは、どんどんあとに追いやられ…。

逃げ回って逃げ回って、ようよう追いつめられてから、
おもむろに腰をあげるタイプなのです。
(そこからは早いと自負しているので、余計たちが悪い)


そうこうするうちに、気づけば今年もあと2週間たらず。

いけません。

苦手意識を払しょくし、今年こそやるぞ!
と勢い込んでいた目標が手つかずのまま山積みです。

何を勢いこんでいたかというと、たとえば

・年内に車をぶんぶん乗りまわせるようになる
・英語ぺらぺらになる
・教養を身につける

という現状から大きく飛躍した目標で、
12月19日現在、やはり現状から大きく隔たったままです。

そんな今年の目標のなかに

・毎日、書く

というのがありました。

これなんかは飛躍というほどでもないので、
やればできたはずなんですが…

できておりません。

いっときは毎日書いていたこのブログも、
忙しさにかまけ、そして家にパソコンが無くなったのをいいことに
ここ2週間ほどほかのスタッフにお任せし、ひたすら黙殺していました。


でもそれも限界、さすがに書かなければ…と
やっとこさ向き合っております。


いえ正確には、向き合っているわけではなく――

やはり逃げているのです、
旅サロン便りの原稿の山から!


12月&1月合冊の増刊号として、
いつにもまして盛りだくさんのページでお送りする旅サロン便り新春号。

私の持ち分は…と今日、確認して気が遠くなりました。

逃げ回るのも、たぶん今夜が限界。

明日から、です。はい、明日から。



海外ツアー報告「ハロン湾と古都ホイアン」はコチラ
http://ameblo.jp/arailuka/entry-11063422737.html

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銀ステ感謝祭2011

2011年12月18日 | Hの生きる喜び、それは
今年一番の寒さとなった16日、
一年の旅締めとなる「銀ステ感謝祭2011」が出発、
たくさんのご参加をいただき、ありがとうございました

2011年
皆さまにとってはどんな年でしたでしょうか

3月11日
日本は未曾有の大災害に見舞われました
今も避難生活を送っている方も沢山おられます
今日現在でも、津波で行方不明の方は3481名(12/18現在)
徐々に復興に向かっているとはいえ、
まだまだこれから長い道のりです

「このことを忘れてはいけない」

そんな思いから、今年は、心静かにお参りをし、
一年を締めくくっていただくことにしました

そして、皆さまからお預かりした大切な旅行代金の一部を
東北大震災の復興支援の義捐金として、
寄付させていただくことにしました

…ですが、ちょっと、悲しいことがありました

経理担当のスタッフが、その大切なお金を持って
郵便局へ行き、寄付金を送る振込用紙をもらおうとすると

「寄付金?ですか、あ、あの用紙は
どこにしまってあるのかしら…
ここでもないし、あそこでもないし…」

あちこち探し始められたのです

あー、もう、忘れかけられているんだ…

やっといただけた振込用紙で手続きをしようとすると
震災直後は、そのままスグできたのですが、
次は、身分証明やら何やら、色々と本人証明を提出させられ、
たっぷり時間がかかってしまい…

時の流れは、イヤなことを忘れさせてくれるものですが、
同時に、大切なことまで流してしまうものかもしれません

でも、これが現実なのかもしれません
この話を聞き、また、思いを新たにしました

―忘れてはいけない―

感謝祭では、午前中に東大寺へ

今年一番の冷え込み、更に底冷えの奈良です
ピンと張り詰めた空気が一層身にしみます

東大寺と言えば、「大仏さん」が圧倒的に有名ですが、
創建の由来は、聖武天皇の時代、
世の中は飢饉や天然痘、相次ぐ紛争、天災などで、
日本国中が、乱れていたのを
仏教の力で安定させようと「鎮護国家」の目的で
作られたのです

今より、もっと荒れていた時代です

そんな時、人々の心の拠り所となったのが、
穏やかな顔でじっと見つめてくれる仏様であったのでしょう

1300年近く経った今でも、人間としてのその気持ちは変わりません

滅多と出会えない仏様に対峙していただき、
そっと、祈りをささげていただきました

男前やなぁ~
スタイルいいなぁ~

そんな動機で仏様を訪ねていただいてもいいのです
それによって、またとない「縁」が結ばれるのですから

もう1ヶ所訪ねて頂いたのは、大和郡山にある「松尾寺」です
アクセスがあまり良くないので、
地元の者でも、そうしょっちゅう行くお寺ではありません

日本で一番古い厄除け寺です

ここで、今、特別開帳中なのが、
旧本尊 千手観音「トルソー」です

トルソー、とは体の一部を失ってしまった像のこと

仏像に限らず、古代ヨーロッパの彫刻にも、残されています

こちらのトルソーは、元々あったのですが戦禍で焼けてしまい
一瞬、痛々しく見えるのですが、

よーく、よーく眺めていると、それが不思議と
愛おしさに変わってくるのです

この像を見た随筆家の白洲正子氏が
自著『十一面観音』で、こう述べています

「もはや彫刻とは呼べない、しかしいかにも美しい
これは、正しく自然の木に還元した菩薩像の姿である
千数百年の風雪に耐え、朽木と化したその姿は
身をもって、仏の慈悲を示しているような感じがする」
(一部抜粋)

お顔がないのですが、元々あった、優しいであろう
その表情が浮かんでくるのです

本来、地獄の業火に焼かれるのは人間であるのに、
観音さま自らが焼かれて人間の身代わりになり、
今もこうやって焼け残ったトルソーとして
私たちのために祈ってくださっている

そう思いたくなるほど、その姿には強く語りかけるものがありました

華やかさはなかった今年の感謝祭でしたが、
今日一日で、皆さまの心に例え一つでも、心の拠り所となるような
出会いがあったことを、願います

大変な一年でした
それでも、このように、大勢の皆さまと一緒に
旅終いができたことを、とても嬉しく思います

震災の影響で、残念ながら中止になったツアーもありましたが、
「今こそ行かな!」
そんな思いのお客様が私たちを支えてくれました

仏教で「縁」と言うと、全てが因果応報です
つまり、無駄な「縁」はなく、
全てが結果につながっていきます

今、銀のステッキを支えてくださっているお客様とは
特別な「縁」で結ばれている、と厚かましくも感じています

今年一年、本当にありがとうございました

そして、来年も皆さまと笑顔で迎えられることを楽しみに、
年末もう少し、頑張ります!


…つまり、来週から、毎月恒例サロン便り原稿週間に突入…
感傷にひたっている場合じゃありませんよ!
と自分に喝!入れ直しです

我が街再発見の旅「鶴瓶独演会」「万作萬斎・新春狂言」はコチラ
http://ameblo.jp/arailuka/entry-11063422737.html

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旧海軍兵学校の詩

2011年12月12日 | 見かけだおしNのつぶやき
タイトルでいうと
「広島・ふたつのMUSEUMを訪ねる」

ウッドワン美術館&大和ミュージアム

でも・・・・
私、添乗員の興味の矛先は
江田島の旧海軍兵学校でした

この週末の二日間
広島へのバス旅行に出ました

ご参加の多くが「ウッドワン美術館の開館15周年記念」
を楽しみに来られました

でも

旅の終わりのアンケートには・・・
「江田島渡れて、思いのほか、感じ入りました」
そんな感想をいただきました

例えば、鹿児島の知覧
沖縄のひめゆりの塔

泣けて、泣けて

「楽しい観光旅行に、こういうのはパスしたい」
「行程に入れないで欲しい」
そんなお声を聞きます

「でも・・・」
と、私が反論した時、こう言葉がかえってきました

「それは、あなたが戦争を知らないからよ」

・・・・

それでも、その場所に、その歴史があるのなら
やはり訪ねたい、ご案内したい

今回も、初日の美術館が目当てだから・・
2日目の行程には乗り気でないお客様もチラホラ

さて、私にとって二度目の訪問となった江田島
旧海軍兵学校の特別見学会

目当てがありました

真っ先に向った、その展示物
もう一度、読みたい、と思ったのです

読みたい

ソロモン海の 水平線上に浮かぶ積乱雲が 墓標であり
夜空にかがやく 南十字星が 十字架であった”


これ、どこに書かれていたと思います

零戦機の座席です

平均年齢19歳という若者が残した
遺書の数々
もちろん、涙なくして読むことはできないものばかりです

でも

私が感じたことは・・・悲しみではなく

「なんとも自分の精神年齢は低いのか」

恥ずかしさでした

達筆な文体、ウィットに富んだ文面、そして
恭しいまでに美しい文章

そうです、ものすごい日本語力、国語力に圧倒されました

これが二十歳になる前の、若者の言葉ですか
詩情さえ感じる、美しい言葉が溢れていました

ここは、もはや「文学館」です

先の「あなたが戦争を知らないから」

確かにそうです

なので、
私を含め、若い方には、ぜひ足を運んでいただきたい
ある意味、国の重要文化財的な場所のように思えたのです

思想とか、そんな面倒くさいことではなく
シンプルに

感動させられる、場所でした



■追記:旅のアンケートより一部抜粋

~こんな日本が確かにあったんだ
私も負けずに頑張っていかなければ~


これ、齢80歳の方の言葉です

・・・・

負けます



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由布院・黒川、湯けむりの旅

2011年12月11日 | Hの生きる喜び、それは
九州を、いえ、日本を代表する名湯「由布院」
人気では今や日本トップクラス「黒川温泉」
この、ふたつの温泉をめぐる贅沢な添乗に同行させていただきました

東北の秘湯・温泉大好きの私
その地位は揺らぐことはなかったのですが、

あっさり、首位を返上
なぜって、最上の湯とおもてなしに、本当に感動したんです
そう感じたのは私だけではなく、
年間ナンバーワン「由布院」、ナンバーツー「黒川温泉」
と、アンケートに堂々書いてくださったお客様もおられ、
噂に聞いていた人気に偽りなし、と確信したのでした

まずは「黒川温泉」
熊本県阿蘇、山間にある温泉地
到着した頃はすでに日暮れに近く、
ポッ、ポッとお宿の灯りがともり、これだけで良い雰囲気
お宿のスタッフのあたたかいおもてなしを受け、
早速、黒川温泉ならではの湯めぐりへ
これが、黒川温泉の魅力の一つなんです

入湯手形を持って、宿とは別の宿の露天風呂へ
今でこそ、その他の温泉地で「湯巡り」なるものが一般的に
おこなわれるようになってきましたが、
そもそもこの方法を一番最初に始めたのが黒川温泉です

黒川温泉には、30近くの温泉宿がありますが、
宿によって泉質が異なっているので、湯めぐりには最適
歩いてめぐるもよし、送迎バスを利用するもよし

この湯めぐりを第一に楽しみにされていたお客様もおられ、
「まずは、○○へ行って、その帰りに○○、
 送迎バスの時間も調べてきたよ
 翌朝に宿泊場所の温泉にゆっくりつかって…」
綿密なるプランが出来上がっていました

「それでは皆さま、湯めぐり行ってらっしゃーい」
とお見送りしていると・・・、
「何言ってるの!あなたも一緒に行きましょ
ここの湯は最高なんだから~ 
温泉の報告、しないといけないでしょ、ほらほら!」
と、あれよあれよという間にご一緒することに

渓谷沿いの静かにたたずむ旅館に到着
川に手が届きそうなほど近くにある露天風呂に身をしずめ、
ぽわ~んと湯けむりに包まれていると、
仕事ということをすっかり忘れてしまい…(イカン!)
あ゛~ いい気持ち・・・(添乗中!)

温泉が素晴らしいことは言うまでもなく、
旅館のスタッフのさりげない気遣い
つかず離れずの対応
それぞれの旅館が、それぞれの個性を活かし、
自然と旅館に満ちるアットホームな雰囲気が
どの旅館にもあって、
一言で言えば、“居心地が良い”温泉なんです

リピーターが多いのも納得
12月の平日、紅葉も終わり、雪の季節もまだ、こんな閑散期にして
どの旅館もほぼ満室状態、この人気にも納得です

そんなこんなで黒川温泉は、私の中での温泉ランキングトップに躍り出ました

そして続いて由布院「亀の井別荘」へ

由布院と言えば、
「玉ノ湯」「亀の井別荘」「山荘無量塔」が御三家として有名
由布院の街中は、年々新しいショップやカフェが並び、
いつの間にか若者の街、のように様変わり
ですから、由布院の醍醐味を味わうには、
御三家に宿泊してこそ味わえる、とされているようです

では、皆が憧れる理由とはどこにあるのでしょう
最高級のお料理? 最上のおもてなし? 伝統と格式?
…う~ん、そのどれもが違うようで、当たっているようで…
言葉で表せない何かがあるような気がします
「気品」と「誇り」でしょうか

大型旅館がひしめく温泉街が一般的であった時代に、
「これではこれから生き残れない」と、
高い目標と志をもって、各旅館がそれぞれ個性的な宿作り進め、
由布院全体の復興につなげていったという話は有名です

復興、街作り、その大きな役割を果たした中心人物が
「亀の井別荘」と「玉ノ湯」の社長です
その使命感を今も感じているのでしょうか

一瞬のすきも見せない、隅々にまで気を配ったもてなし
湯と料理に関しては、言うまでもなく超一流(お客様談)
レトロ喫茶「天井桟敷」、レコードが流れる「談話室」など、
いずれの場所も、寛ぐためにある、癒しの空間

華やかさや、虚飾を全て取り払った後に残る、
温泉宿としての真髄が光る、名旅館


この冬一番のプレゼントとなった旅でした
願わくば、再び、この地に戻ってこれますよう…
(来年3月にも同ツアーを設定しています…!
 詳細は下記までお問い合わせ下さい)


我が街再発見の旅「鶴瓶独演会」「万作萬斎・新春狂言」はコチラ
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答え合わせの結果

2011年12月06日 | のほほん同志Aの日常

添乗生活もかれこれ十年と、長くなりました。
それでも、まだ行ったことのない都道府県があります。
さてどこでしょう?

…ともったいつけて
当ページに書いた翌日。

さっそく、「あれ、どこなん?」と社内で聞かれました。

あ、きたきた。
やっぱり分かりませんでしたか、と私。

「それがね…、○○県なんですよ」

ね、ちょっと意外でしょ、と得意げに報告したところ

え?

相手が、呆気にとられたような表情になりました。

(ちなみに最近、こういう表情を見ることが多いです)


え?という顔はすぐに、
こいつバカかいなという顔に変わり、

「去年、自分、△△島に行ったやん。
 あれ、○○県よ」

あ?

今度は私が、呆気にとられる番です。

「いるよね~、こういう
 △△島が沖縄県だと思っている人」

ひゃ~

「よかったね~、ウェブ上で恥かかなくて」

きゃ~やめて~

――と、ひととおり、騒いだあと、


あぁ…

双方からの、なんだかなぁ…という嘆息が
朝から社内をおおったのでした。


それにしても。

決して短いわけではない添乗歴において(急に弱気)
行ったことのない未踏の県、
はたしてほんとうにあるのかないのか。

また振り出しにもどりました。



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