銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

ご報告 「桑の木騒動」完結編

2019年01月13日 | のほほん同志Aの日常

う~ん、感無量です。

やりとげました!

もとはといえば、一昨年の秋、京都綾部に訪ねた
グンゼ記念館でもらってきた6匹の蚕がきっかけでした。 

2017年11月21日 「桑の木騒動」

お客さんやら、グンゼの方々に分けていただいた桑の葉のおかげで、
無事、繭になった6匹の蚕たち。

ある日気づいたら、カイコガになっていて、そして一匹のメスが卵を産んだのでした。
その数、ざっと四百個!

調べたら、卵で越冬するとあり、春になったら孵化するとあり、
ほんまかいなと思いながらも、まだ桑の葉のない季節ゆえ、
桑の葉ソーセージを大量に準備して、その日を待っていたのでした。

そしたら四月半ば、黄色い卵だったもののところに、
消しゴムのカスのそのまたカスのような黒いうじゃうじゃがいくつか現れ、
まさかと、桑の葉ソーセージを置いてみたら、群がる群がる!

…それからは、たいへんな6週間でした。

蚕は脱皮を繰り返し、五齢幼虫にまでなってから、糸を引きはじめ、繭になります。
そこまで、約6週間。

二齢、三齢幼虫ぐらいまでは大丈夫だったのですが、
倍々ゲームで大きくなる蚕に、取り寄せても取り寄せても桑の葉ソーセージが追いつかず、
結局、下見がてら、ツアーで訪ねる綾部のマルベリーファーム(桑の木農園)を訪問して、
車いっぱいに桑の葉を分けてもらって事なきを得たのでした。

2018年6月10日 「桑畑から見えてきたもの」


このころの忙しさといったら…。

桑の葉を取りかえてやり、糞でいっぱいになった新聞紙を取りかえてやりで、
仕事に出る前に一時間、帰宅してから寝る前にまた一時間。

プチ養蚕農家状態でした。

でも、おかげでこの収穫。

2018年6月23日 「糸か綿か、それが問題だ」

さて、真綿にするとは決めたものの、
その後、半年近くも実家の冷凍庫に放置したままだった300個あまりの繭。

「冷凍庫が繭でいっぱいで、正月の食材が入らへんやん。年内にはなんとかしてよ!」

母から釘をさされ、ようやく向きあったのは、12月も半ばに入ってからのことでした。

綾部マルベリーファームの代表、若山さんからいただいた
「真綿のつくり方」なるパンフレットをじっくり読みこみました。

1.一時間ほど水に浸す
2.タンサンを入れて沸騰させたお湯で、繭を一時間ほどふっくらと(!)煮あげる
3.繭からサナギを取りだす
4、30cm四方の木枠にかけて広げてから天日で乾かす
5、できあがり

という、恐ろしいまでのハードルの高さ。

とくにオソロシイのが、3の繭からサナギを取りだす作業。

家族が手伝ってはくれまいかと、ちら見しましたが、手伝うどころか、

「ちょっと! 気持ち悪いから視界に入らんところでやってよ!」 との非情なことば。

けっこう、独特な匂いもあるのです。
くらくらしながら、300個の繭からサナギを取りだしたところで、心身ともに疲労困憊。

さらには、4の木枠にかける作業がどうにも難しく、すぐにあきらめました。

「まぁ、ええやん。乾けばいいんでしょ」

とばかりに、ぎゅっと絞って、そのまま乾かしたら、できあがったのがこちら。



これ一個が、繭ひとつぶんぐらいです。

「洗濯物は、ちゃんと広げて干すこと!」

昔よく叱られていたなぁ、そんなことまで思い出しました。

でも、ぐいぐいっと引っぱれば、ほらこのとおり。



そうして、約300個分の真綿ができあがりました。



この、ふかふかの手触りときたら!

これで、弟夫婦の赤ちゃんの袢纏をつくるつもり。

卵から育てあげた蚕の真綿の袢纏なんて、最高のプレゼントやん、と自画自賛。

…て、どうでしょう、自信がなくなってきました。


ともあれ、桑の木を巡っては、ほんとうに多くの方々にご協力をいただきました。
皆さん、ありがとうございました!

****************************************
バス旅行、ハンドメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日9:00~17:00)
■銀のステッキは会員制の「旅サロン」を主催しています。
■公式ホームページ:http://www.gin-st.co.jp
****************************************







 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする