靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

伯母からのプレゼント

2013-09-15 03:00:32 | 私史
友人と話していると、その日なぜかオカルトちっくな話に。知り合いに起こったという不思議話に、ひょえ~、きゃ~と。

私自身そういったことにほとんど興味がないのですが、それでも不思議なことというのはあるのだなと感じたことは、今までに何度かあります。

小学生六年の冬のこと。大好きだった伯母が亡くなりました。男の子二人を一人で育て、女の子も一人欲しかったわと私を実の娘のように可愛がってくれた伯母でした。名古屋と大阪で離れて暮らしていたのですが、仕事に忙しい母に代わって時々家事をしに来てくれました。かんきつ類が大好きだった伯母。酸っぱいねえと互いに目を細め口をすぼませながら、きれいに剥いてくれた甘夏やネーブルを一緒に食べ。今でもかんきつ類を見ると、伯母を思い出すのです。

幼稚園のとき、一ヶ月ほど伯母の家に預けられたこともありました。中学生の従兄弟を送り出すと、伯母の自転車の後ろに乗り買い物へ。母と別れるのが嫌だと駅のホームで泣いた始まり、一ヵ月後には伯母と別れるのが嫌だと新幹線を前に泣いたのを覚えています。

癌と診断され入院することになり、病院の公衆電話から電話をくれました。「よくなったらまたそちらに行くからね。お土産もって、美味しいものたくさん作ってあげるね。」それが伯母と話した最後でした。

伯母が危篤だと連絡があり、母は新幹線で駆けつけ。翌日教室で四時間目の授業を受けていると、お腹が痛くなり保健室へ行きました。そして給食の時間になり、初潮を迎えたことを知ったのでした。

お腹の痛みと気分の悪さに、帰宅してからも横になり。兄にも父にも言えず、電話で母に知らせました。

後になって、あの給食の時間というのが、伯母の亡くなった時刻だったのだと知りました。喉の血管が切れ、ものすごい量の血を噴出しての最期だったと。

子供なりに、ああ、おばちゃんからのプレゼントだったのかな、そう感じたのを覚えています。


今でも、ふと伯母のことを思い出します。天国にいる伯母は、いつも微笑んでいます。


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4 コメント

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先日 (d-goro)
2013-09-15 14:06:24
初(?)の「いとこ会」で広島へ行き、やっちゃんと司くんにも会ってきました。
「おばちゃん、熱いお風呂が好きだったから、一緒に入ると大変だったなー」というような話をしたり…

このブログを読んで、僕の知らない強い結びつきがあった事に感銘を受けてます。

親戚の繋がり、大事にしていかないとなー。
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d-goroさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-09-15 18:29:30
そんな会があったとは! 全部で何人になるのだろう。やっちゃん、帰国しているんだね。d-goroさん広島訪ねたんだ!おばさんおじさん方にも会えたんだね。いいね、そんな集まり。続いて欲しいな。

うん、おばちゃんといえば、熱いお風呂!d-goroさんも私も、覚悟してひーひー赤くなりながら入ってた。(笑) あとね、冷えたトマトに砂糖かけて食べるの、これがまた美味しくて。

そう、「強い結びつき」でした。今でもちょこちょこおばちゃんのこと思い出します。笑顔のおばちゃん。

親戚から遠く遠く離れた暮らしをしているけれど、いつかいとこ会参加したい!

d-goroさん、元気そうで嬉しいです。もうすぐ誕生日ね。一足早く、おめでと~!Have a wonderful week! アラスカから祈ってます。ありがと~!
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Unknown (よっちゃん)
2013-09-16 12:22:32
人生には1+1=2じゃないことが沢山あるよね
偶然なのか必然なのかよりも、心の中でいつも見守ってくれているような気がしたり、ふっと思い出して暖かい気持ちにさせてくれる存在がいるだけでもありがたいよね。
私も3歳の長男が腎臓病で4ヶ月入院してすぐに兄が癌とわかり同じ病院に入院して長男の退院の次の日に亡くなったこと、長男の病気は再発率が高く先生からも
再発するものだと覚悟して下さい。再発しなかったら宝くじに当たったと思って下さい
と言われたのに10年経ちましたが再発してないのは、兄が見守ってくれていると思っています。

それにしてもおば様はずいぶんお若い時に他界されたのですね。
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よっちゃんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-09-22 17:32:03
本当だね、不思議なことってある。

「心の中でいつも見守ってくれているような気がしたり、ふっと思い出して暖かい気持ちにさせてくれる存在がいるだけでもありがたいよね」
まさしくそうなの。伯母さんと過ごせた時に感謝してます。こうして内に生きている存在、ありがたいね。

Nさんの闘病と亡くなった時期と、長男君の病気と回復と、そういったタイミングだったんだね。私もあの優しいNさんが見守っている、そう思います。Nさんが旅立った大きな悲しみと、長男君の回復への安堵感と、共に抱きつつ今こうして歩き続けるよっちゃんのことも、いつもあの優しい瞳で見守っていると。

伯母は四十代半ばでした。Nさんも伯母も、逝くにはあまりにも若すぎますね。

貴い出来事をシェアしてくれてありがとう。よっちゃん一家のますますの幸せを祈っています。今週もよい日をね。




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