靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

他者への眼差し

2013-01-06 01:36:43 | 思うに
知り合いに最近聞いた話です。

 学校への送り迎えを分担しているママさん四人グループ。その中の一人がなかなか約束を守りません。火曜日に送ることになっているのに、突然行けないと他の人に頼んだり、木曜日に迎えにいくことになっているのに、学校に現れず他の人が急遽迎えにいくことになったり。そんなことが一ヶ月以上続いた後、とうとう分担から抜けてもらおうと三人が話し合っていたところ、電話が鳴り、そのママさんが亡くなったという知らせ。病気であったことを本人は誰にも知らせたくなかったのだと。

 何て人なんだ、こんな簡単な約束も守れないなんて、無責任な人、人にばかり頼って、その人に対して湧き起こり続けたありとあらゆる不満が、一気に洗い流されていきます。


昔読んだスティーブン=コビー氏の書いたものに、似たような話がありました。

電車の中。向かいの席の子供達のマナーが最悪。シートの上に土足で立ち上がり、ふざけ合って大声で叫び。子供達に挟まれ一人の男性が下を向いて座っています。どうやら父親らしいその男性に向け、電車中の人々の非難の目が集中します。とうとうたまりかねた一人の女性が話しかけます。
「あなたはこの子達の父親ですか? どうか静かに座るようきちんと責任持って教えて下さいませんか」
するとその男性は答えました。
「すみません。実は今病床にあった妻を看取ってきたところなんです。これからどうやってこの子達を育てていこうかと途方に暮れてまして」

ここで人々のパラダイムが一気にシフトしたという話でした。



普段いかに自分の枠組みからしか相手を見ていないかということを、突きつけられます。普段いかにあの人はこうだああだと、すぐにジャッジしているか。

相手の行動の背景には、私などの想像もつかないような事情や理由があるのかもしれない。

そんな他者への眼差しを、大切にしていきたいです。

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2 コメント

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Unknown (旅人パンダ)
2013-01-06 10:45:32
相手の行動の背景には、私などの想像もつかないような事情や理由があるのかもしれない~印象に残る言葉です!
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旅人パンダさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-01-13 03:07:50
そう思われますか! 心に留め暮らしていきたいです。
ありがとうございます!
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