靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

長男がピアノをやめると言う。

2011-05-13 23:58:17 | 思うに
長男が3年間続けたピアノ・レッスンを今月いっぱいでやめることに。

「違う楽器をしてみたい」と言う。

ピアノを続けつつ違う楽器も、というのは練習にかかる時間を考えると今の生活では難しい。そしてその難しさに立ち向かうほどピアノに対するやる気があるわけでもない。

家族の中のルールとして、「習い事は最低3年は続ける」、というのがある。長男にとってのピアノ、もちろんアップもあればダウンもあり、ダウンの時は「やめたい」と何度か、それでも何とか続けてきた。

そして約束の「3年」をクリアしての言葉。


一つのことを続ける、ことで学ぶものは大きい。

と同時に、色々なものを試す、ことで学ぶものも大きい。


一つのことを続けながら、色々と他を試す、のが理想なのじゃないかと思う。

色々と試すことが、続けている一つのことに生かされていく、という状態。


彼が「続けていく一つのこと」をいつか見つけてくれたら。

自分を振り返ると、一つ目の「続けていく一つのこと」は挫折、再び続けていきたいというものが見つかったのはここ数年のこと。それも「今回こそ続ける」と思ってはいるものの、将来的に「色々試したものの一つ」となっていることだってあり得る(いやないはずなのだけれど、笑)。それでも子供には早く見つけて欲しいと思うのである。早く一つのことを続け始めれば、確かに蓄積も大きいだろう、などと考える。(笑)


無駄なことなど何もないのだろう、と「やめる」と伝えたピアノの先生と言い合う。


3年間のピアノが、「色々試した」経験として、いつか「続ける一つのこと」に生かされるのを願っている。


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9 コメント

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Unknown (OYABAKA)
2011-05-14 06:52:15
ウチの息子は、一応音楽の基礎知識だけは知っておいた方がいいだろうと、日本にいた3年間だけ半強制的にピアノ、妹と一緒に習わせていましたが、もう"たくさん"ということで、本人の意思を尊重し、2年前にアメリカに帰って来た時やめました。
ところが最近、自分からピアノ教えて!習いたい!と言い出したのです。セルフイメージがかなり気になり始める思春期、みんなの前で格好をつけたいというのが大きな動機づけになっているのでしょうが、それでもいいんじゃない。。と思ってます。
今度行く高校でピアノも選択することにした様です。

過去に色々経験しておくと、その時には意欲を感じなくても、いつか新しい興味としてわいてくることもあるんだなあと、つくづく感じさせられた経験でした。

S君、"ちがう楽器がした"というしっかりとした自分の意思での選択、きっとその楽器に気合いも入るんじゃない?
応援してます!
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Unknown (ヨ-キ)
2011-05-14 09:26:57
11歳ともなれば自己主張もしっかりしてくるのでしょうけど、子供の意思を尊重して親が言いなりになるのも考えものだと思うことがあります。
長男さん今までにいろいろと習い事してきたけど続いたものがないね。
親の意思を聞いて続けたことに感謝されることもあります。『続けることに意義あり』とも云われていますし、『継続は宝』なりです。
むつかしいでしょうけど頑張って下さい。

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付け加え (マチカ)
2011-05-14 11:17:24
>家族の中のルールとして、「習い事は最低3年は続ける」、というのがある。長男にとってのピアノ、もちろんアップもあればダウンもあり、ダウンの時は「やめたい」と何度か、それでも何とか続けてきた。

そして約束の「3年」をクリアしての言葉。

と本文に付け加えました。
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習い事 (uchinoharuhito)
2011-05-14 17:17:18
楽器は音楽に魅せられた人だけがやればよいと思うよ。心の中に音楽があるか否か。

僕のところは基本的に習い事はさせずに、子供がしつこく頼み込んできたら考えるというスタンス。そういうものと出会うまで、こちらは気長に待つ。
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OYABAKAさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-05-14 22:52:53
習い事、色々やっておくと、いずれ本人がやる気になったときに、基本が少しでも身についているから、とっつきやすい、私もそう思っています。

小さな頃は、親がちょっと「あれ楽しそうね」とか「こんことできたら面白いじゃない?」などと言えば、すぐにその気になって「やりたい!」と言うんだよね。でもそういった「半強制」も、大きくなるにつれ難しくなりますね。でもそれも、「自分」というものが育っている証拠で、いいのかもしれないなあ、と思ってます。タイトルの「長男がピアノをやめたいと言う」というのは少しそんな「自分」が育っているということを含んだものでした。(笑)

「3年」の間に何が何でも続ける、というのは、ダウンがあれば、アップもくる、ということを学べるかなと思っているからです。嫌々やるというより、嫌になったときには、アップの状態を思い出し、アップの状態に自分を持っていくにはどうしたらいいかと考えるようになる、または無理に持っていこうとしなくても、必ずアップの状態はやってくると信じられる。

実際、3年の間に彼は多くを学んだように思ってます。音符やリズムの基礎の他にも、「あのピアノの時の」という言葉を使えたりします。
・丁寧さ(R先生の細かさ完璧を追求する姿勢をありがたく思ってます)
・アップもダウンもある、
ということなどを思い出すための言葉として。

「セルフイメージがかなり気になり始める思春期」にピアノを格好よくひきたいという息子君、こんな風に花咲いてくることがあるんですね。大きくなり本人が本当にやりたい、と思ったとき、ものすごい力が出るんでしょうね。やっぱり腹の底から「やりたい」と思った時の力は違う、と私も感じてます。R先生も、全く同じことを言ってました「途中でやめたとしても、将来本人がやりたいと思ったときにグンと伸びることがある、特に男の子(男の子女の子については、今まで何百人の生徒を教え、コンクールに送り出し優勝させてきたR先生によるかなり強固な持論があるようです)。」

今度行く高校でピアノを選択、息子君、楽しみですね。また報告楽しみにしてます。作曲なども楽しんだりしそうだね。

長男の「違う楽器をしたい」ですが、来年度から学校のオーケストラなどが始まるのですが、あの楽器(ちょっと夏の間に試してみて続けられるかどうか本人に決心させようと思ってます)をひきたい!と楽しみにしてます。あと友達とバンドを組もうという話もしているとか。毎朝鏡の前で髪をとかしつける様にもなってきましたね。(笑)

私も楽しみにしてます!ありがとうね、感謝を込めて。
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ヨーキさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-05-14 23:39:14
確かに子供が親の手綱を握ってしまうような「いいなり」はよくないと思ってます。「その子の意思の尊重」と「親がよいと信じている方向へ進ませる」との葛藤は常にあり、その相克を通してその子が歩いていく道が築かれていくのかもしれません。

多分私が手取り足取り励まし、もっと時間やエネルギーを割いていくのなら、長男もまだピアノを続けたのかもしれません。そして何だかんだとしながらそれなりの技術は身についていったのだと思います。

でももうやめます。一応「3年」という約束の期間を過ぎ、それで自身からわきあがるような「やる気」がコンスタントにあるわけではない、私がそれほど手伝わなくても「自身でやっていこう」という気持ちが強くコンスタントにあるわけではない、と。これからますます曲は難しくなり、練習時間も多く割く必要があります、今のような姿勢で続けても難しいですね。現実的に私も下の子の世話でこれ以上の時間を彼のピアノにとっていくことは難しいです。

>長男さん今までにいろいろと習い事してきたけど続いたものがないね。
これは「3年」をどうとるか、ですね。

赤裸々告白:(笑)

空手(3年)、水泳(4年)、ピアノ(3年)、サッカー(夏だけ、今年で5回目の夏)。ホッケーだけは1年でした、これは親の事情(過密スケジュールに親が断念、出産や下の子の世話、夫の出張等)で、申し訳なく思ってます。長男はホッケーをどうしてももう一度やりたいとここ半年ほど言い続けていて、どうしたものかと考え中です。夏サッカー、冬ホッケーとしていきたいようです。

あと演劇熱、これも学校を休むほどのインテンシブなスケジュール、宿題もこれから増えるなかで、ちょっと今続けるのは難しいかなと親が思ってます。「演劇」は大人になってから本人が「やりたい」と思い続けていたら、でいいのじゃないかな、と思ってます。いろいろ経験してもっといい演技ができるということもあるのじゃないかな。考え中です。

あと習い事ではないですが、レゴや料理も含め何かを作ることへの興味はずっとあるようですね。何か食べたいと思うと、ちょこちょこと台所に立って作ってます。

>『続けることに意義あり』とも云われていますし、『継続は宝』なりです。
そう思います。「継続しつつ」、生き生きとしたインスピレーションを保ち続ける、そうできたら私も本当に理想だと思います。

>親の意思を聞いて続けたことに感謝されることもあります。
そういうこともあるのでしょうね。まだよく「自分」というものが育っていない小さな頃に始め、高学年になるころには既に安定した技術を特技として身に着けている、という道もあるなあ、と周りを見ていて思います。

ありがとうございます。悩みながら試行錯誤しながら葛藤しながら、進んでいきますね。
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uchinoharuhitoさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-05-15 00:01:19
>楽器は音楽に魅せられた人だけがやればよいと思うよ。心の中に音楽があるか否か。

そうなのかもしれません・・・。今まで考えていたことが吹き飛ぶような言葉です。

誰もがある程度は技術を身につけられるけれど、やはり「心の中に音楽がある」人と、技術だけの人とではそれがどんなに高度な技術であっても違うのかもしれません。ある程度は「心の中に音楽」を「育てていける」ということもあるのでしょうが、「心の中に音楽」が溢れている人の奏でる音は圧倒的なものがあります。

腹の底から「やりたい」という時、「心の中に音楽」が生まれ始めている状態なのかもしれませんね。

内野さん家では、習い事、娘ちゃんたち自ら頼み込んできたら、という方針なんですね。本人が腹の底から「やりたい」と思ったら、確かに私が小さな頃に詰め込もうとしていた基礎なんて、あっという間にマスターしてしまうのかもしれません。

「気長に待つ」
待つことができる親、というのは子供にとって大きな存在ですね。「待つ」、心に留めていきたいです。

ありがとうございます。心が温まりました。感謝を込めて。
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Unknown (こころ)
2011-05-15 23:00:49
うちのルールは始めたら最低5年続けるです。
息子はピアノ3年目ぐらいの時、嫌がりましたが、小学校の時、友達に知られるのが嫌で内緒でしていました。皆男のピアノ仲間が同時期にやめたいとはなしがでて、よその小学校のピアノ仲間の子同士・親同士話し合いし、やはり続けることになり、歌をつくってバンドみたいなことを小6までにしていました。
ピアノは中学に入学時にやめましたが、高3までよくピアノの友達とは仲良くしていました。

娘は高3までしていましたが、今でもピアノ大好きです。
息子も音楽大好きです。
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こころさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-05-15 23:29:25
こころさんの家庭には、5年ルールがあったんですね。息子さん3年ぐらいで嫌がったと、それでも話し合って続けたんですね!小6までにバンドも!今でも音楽大好きなんですね。きっと5年間頑張ったこと、息子さんにとって大きな糧となっているのでしょうね。

日本のほうが男の子がピアノをやって恥ずかしい、というような雰囲気があるかもしれません。こちらはこういった習い事面での男の子女の子のこうあるべきみたいなプレッシャーはあまりないように感じてます。女の子でもサッカーやホッケーに熱くなっている子もいて、男の子でピアノを続ける子もいる。本人たちものびのびとしていて、周りでそのことをとやかく言う雰囲気もない。

そんな環境なので、長男の場合、男の子だから恥ずかしい、というような感覚は全くなさそうです。ただ他への興味がムクムクと沸き起こっているといった様子なのかもしれません。かけ持つにはこれからの練習量とスケジュールを考えると無理そう、という状況です。

家も娘たちはまだ続けます。いつまで続けられるか、見守っていきますね。こころさんの子供さんたちの経験、シェアしてくださってありがとうございます!
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