靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

映画「夏の家族」お知らせ

2010-09-13 23:40:59 | お知らせ
先週、舞踏家で映画監督である岩名雅記氏よりメッセージが届いた。

監督された映画「夏の家族」が10月9日より東京で上映される。

「制作の段階から上映に至る迄一貫して個人レベルでやって参りました関係で充分な広報活動宣伝が出来ておりません。」

とにかく一人でも多くの方に見ていただきたい、そしてもし納得されるのであれば一人一人の手でこの映画を広めていって欲しい、と。

岩名氏について:演劇界や暗黒舞踏に携わった後、75年師も無く突如単独で名づけようのない身体表現を開始。1980年までに全裸、不動、垂立、によるいわゆる’非ダンス’の実験的パフォーマンスを150回以上に渡って展開。88年渡仏、「爪先立ちの危機感(合田成男)」で人々を魅了する、以来日欧米40カ国100都市でパフォーマンスとワークショップを展開。


私自身は学生時代、個と全体の実践の場としての「身体」について興味をもち、調べる過程で舞踏に出会った、という程度しか舞踏を知らない。岩名氏とは数年前に2度ほどメールを交換させていただいただけで、お会いしたこともないのだけれど、前作「朱霊たち」が世界的に高い評価を受けたにも関わらず、こうしてあくまで個人レベルで氏が真に表現したいものを形にし続ける姿勢、時々書かれる日記から伝わる氏の一貫した生き方などから、是非ご本人が監督された映画を見てみたいと思っている。

興味をもたれた方、是非。


「夏の家族」東京上映。
2010(平成22)年10月9日より(連日15時と18時50分の2回)
於:東京渋谷アップリンクX(渋谷区宇田川町38-18 トツネビル2F)
電話:03-6825 5503/http://www.uplink.co.jp

映画公開を記念して舞踏会も開かれます。
9月28日(火曜) 19時30分開演
舞踏:岩名雅記、音楽:平石博一、トーク(岩名との対談):大須賀 勇(白虎社主宰)
ワンドリンク+上映鑑賞券付きで3000円
予約(席数65):factory@uplink.co.jp

18歳未満入場不可。

以下、この映画の批評。
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凄い映画だ。
こんな映画を撮った監督が日本人であることが誇らしくなるほどである。
昨今の映画からは<身体>=魂が消えてしまった、と感じることが多いが、この映画は全篇<身体>で出来ている。
それも人間の身体だけではなく、動物も家屋も植物もあらゆる事物が<身体>で出来ていることを痛感させてくれる。
そして究極は<純化した身体>の性交・・・・これは本当は大島渚やゴダールが撮りたかったものではなかろうか。
その上でのラストの衝撃は、そんじょそこらのホラー映画すら凌駕している。
なんという恐るべき大傑作・・・・。

大口和久(批評家)
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予告編:
http://www.youtube.com/watch?v=EYCuHOlc03k

「夏の家族」公式サイト:
http://natsunokazoku.main.jp

【岩名雅記】公式HP:
http://www.iwanabutoh.com/