日進市にぎわい交流館の公式ブログ。にぎわい交流館の催しや、市民活動団体の活動の様子を写真とともに掲載します。
日進市にぎわい交流館 PHOTO LINE
にっしん地域ねこ みらいの会「ねこ・ネコ・猫シンポジウム」
1月24日(日)、赤池公民館で行われた
にっしん地域ねこ・みらいの会さん主催の
「のらねこについて ねこ・ネコ・猫シンポジウム」へ行ってきました。
みらいの会さんは2014年から活動されているNPOで、
野良猫のTNR(捕獲→避妊・去勢→元の場所に戻す)活動や、
保護した猫の里親探し、そして「地域ねこ」の普及・啓発に
取り組んでおられます。
今回は、市民の方から日進市に「野良猫に困っている」という相談が
寄せられたことをきっかけに、市民への情報提供と、
地域住民がNPO・行政の協力を得ながら
自ら野良猫問題を解決していくためのきっかけづくりのため、開催されたそうです。
(開会前の様子。このあと満席に近い状態に)
会場には市内外から30人ほどが集まりました。
犬・猫の殺処分に問題意識を持っている方、
自宅や公園の野良猫に頭を悩ませている方、
個人で野良猫のTNRをされている方もいらっしゃいました。
シンポジウムは、前半が話題提供、
後半が質疑応答でした。
愛知県 動物保護管理センターの職員さんからの話題提供。
犬・猫の殺処分を減らすため、
「犬・猫を引き取ってほしい」と持ってきた人の話を丁寧に聞いて
よい飼い方のアドバイスをしたり、
地域ねこ活動を啓発するマニュアルを作ったりしているとのこと。
「センターで引き取った動物は希望する人に譲渡していますが、
貰い手がいない動物、猫は年間1,000頭以上を
炭酸ガスで殺処分している状況です。」
「動物は最後まで飼育するのが基本ですが、
どうしても飼い続けられない場合は、
獣医さんに頼んで安らかに死なせてやることも選択肢です」
とおっしゃっていました。
動物保護管理センター ウェブサイト
↑ 犬・猫の譲渡に関する情報や、
地域ねこ活動のモデル事業についてのレポートなど
私たちが動物と共生していくための情報が載っています。
続いて、日進市 環境課の職員さん。
犬・猫の避妊・去勢手術に対する助成があり、
近隣市町よりも利用しやすい制度になっているとのこと。
メス猫の避妊手術に対しては4,000円、
オス猫の去勢手術に対しては2,500円の助成が出ます。
年間で合わせて300頭ほどの申請があるそうです。
犬・ねこの避妊・去勢手術費助成制度
↑日進市のウェブサイト
このあと、みらいの会さんや
一般社団法人 愛知地域ねこ応援団さんの活動紹介も踏まえての質疑応答。
自分はこんなふうに野良猫に悩まされているという話や、
避妊・去勢手術をする際の費用についての質問などが出ました。
愛知地域ねこ応援団の方は、
「猫が大好きな人が、野良猫にやる餌を置きっぱなしにしていく。
それを止めさせる方法が、地域全体でねこの面倒を見ること=地域ねこ。
避妊・去勢をしっかりやり、餌場とトイレを整備すれば、
いろいろなトラブルが解決する」
「ねこがかわいいから、野良猫がかわいそうだから
地域ねこ活動をしましょうというわけではない。
地域の環境美化を掲げて取り組んでほしい」
「去勢・避妊には費用がかかるが、
TNRに理解のあり安価にやってくれる獣医さんがいる。
町内で取り組めば一人500円の負担で
たくさんのねこに施術できる」などと説明していました。
野良猫の問題を解決するには地域ねこ活動が有効なこと、
行政や(テーマ型)NPOにできることには限りがあるが、
地域ぐるみで取り組むことで乗り越えられるのではないか、
ということが分かったシンポジウムでした。
にっしん地域ねこ・みらいの会さんの活動、
そして市内の野良猫に悩まされている地域の取り組みを
今後も見守り、支援していきたいと思います。