毎度!ねずみだ。
親しい人が亡くなって「心にぽっかりと穴が開く」というような話しをよく聞く。私もお袋が亡くなって周囲から同じような事を訊かれる。
「お母さんが亡くなって心に穴が開いたような感じじゃない?」と。
でも、(少なくとも私の場合は)この言葉は正しくないような気がする。
私の場合、まだいろいろとやる事が多くて穴が開いている暇がない、というのが現状。気が張っているのだろう。
十分に親孝行をしたし、毎週顔を見に行って心の準備ができていたから急に「ぽっかり」とは穴は開かない。後悔が全くないと言えば嘘になるが、それでもできる事は全てしたし、これからも、そうしていくつもりである。
ただし、時々不意打ちのように感情が揺さぶられる事がある。
妻が自分の母親と話している時に「お母さん」と呼び掛けているのを隣で聞いていて、「あ、俺にはもう<お袋さん>と呼べる人がいないんだ。」と気づき、急に涙が溢れそうになったり。誰もいない実家で一人整理をしながら、お袋が生前使っていた小物を手に取った際に、急に鼻の奥がツンとなり唐突に涙が襲ってきたり。
足元に急に開いた小さな穴というかほころびに心の準備無しに足をとられる事がよくあるのだ。
忙しい毎日に忙殺されこれからも親父やお袋が残した数々の案件を整理していくなかで、ほんのささいな綻びにつまづかない日は永遠に訪れそうにない。
世の中の人たちはどうやってこうした日々に向き合っているのだろう。
それでも。
人は楽しかった思い出だけをつなぎ合わせて振り返る事でしか自分を慰めることはできないし、時折誰も見ていないところで急につまづき、思いっきり号泣するしかない。
じゃ、また。
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