雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺のエッセイ「頭脳単純性テレビかぶれ症候群(嘘)」

2015-06-20 | エッセイ
 テレビ番組で、納豆に生卵(全卵)を混ぜて食べるのはだめだとか。納豆に含まれる肌の炎症を予防するビオチンという成分を、卵の白身に含まれるアビジンが包み込んで吸収を妨げるからだそうである。
 出演者は、「あんなに美味しい食べ方なのに、ダメなの」みたいなことを呟いて居たが、ダメな筈はない。美味しいと思うなら、それがより良い食べ方だと思う。
 そもそも、納豆は癖のある食べ物で、嫌いで食べられない人も多い。外国人などはその殆どであろう。
 猫爺も、どちらかと言えば苦手の方で、回転寿司屋へ行っても、納豆ネタには一切手を出さない。だから、肌の炎症で悩んでいるかと言えば、そんなことはない。
 ビオチンとは、ビタミンB群の総称で、何も納豆にだけ含まれるものではない。肉、魚、牛乳、野菜などにも豊富に含まれるもので、生卵の白身を一日に五個、十個と食べる人はビオチン不足になるかも知れないが、茹でたり、焼いたりすれば、アビジンは消滅するものだ。

 テレビ番組で、医者がこう言ったと言えば、「ワイワイワイ」と、それに従い、栄養士がああ言えば、またそちらにも「ワイワイワイ」と、従う。そのくせ、二・三度も従えば飽きるか忘れかして止めてしまう。これを猫爺は栄養的群集心理傾倒者(嘘)だと思っている。

 その番組の中で、「納豆オムレツ」にすると、出演者が「おー」みたいな歓声を上げて「美味しそう」みたいな感想が漏れたような気がしたので、こうすれば猫爺も「納豆が食えるのかな?」と、作ってみたが、一口食べて「おー不味い」、もったいないのでもう一口たべて、作ったことを後悔した。その後、納豆オムレツに箸をつけることはなかった。
 こんな猫爺のようなのを、頭脳単純性テレビかぶれ症候群(嘘)という。

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