雑文の旅

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猫爺のエッセイ「股旅演歌」 作詞しよう

2016-06-17 | 掌編小説
  ◇サラの合羽に 一本刀
   罪を被って 兄貴の代り
   西へ行こうか 東へ飛ぼか
   熊野熊坂 熊五郎

  ◇いつか晴れると 思っていても
   今日も果しの ない旅暮らし
   下手な仁義に 命をかけて
   馴れぬ渡世を 三度笠
 
  ◇可愛い娘に お酒を注がれ
   ほろり零した 里心
   花の三下 虚勢は張れど
   意地が折れそうな 旅鴉

 おいら、かっこわりーぃ 旅鴉でござんす。

 893というもの、どの時代であろうとも、恰好悪いものである。「任侠」とか、「渡世人」とか呼ばれて、切れ長の目に長い睫毛の粋でいなせな「おあにいさん」を想像するのは、東映映画や松竹映画を観すぎたお年寄りである。カッコイイ侠客とは、映画や浪曲、股旅演歌、お芝居にだけ存在する架空の人間だと猫爺は思っている。
 


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