雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

準日本国歌

2013-09-05 | 日記

 YouTubeで音楽を聴いていたら、知らず知らずに日本の準国歌と言われている「海ゆかば」をサーチしていた。 曲は我々年寄りは誰でも知っているもので、子供の頃にはよく口遊んだものである。

 歌詞: 海ゆかば 水漬く屍(死体)

     山ゆかば 草生す屍(死体) 

     大君の 辺にこそ死なめ かへりみはせじ

 この曲に中学生(?)が、良い歌詞で、準国歌なのに、何故学校で習わないのかというのコメントをUPしていた。 

 これは、大伴家持の長歌で、時の聖武天皇が内乱の世を憂えて仏教に救いを求めた。 その布教のために奈良の都に東大寺建立を始めようとした時、陸奥の国で黄金が出土する。 天皇は、それは皇祖の恵みであると、その金を出させて人民に分け与え、臣下を労う。

 大伴家持も、位を格上されて感激し、この長歌を天皇に贈り、忠誠を誓ったものである。 この長歌を猫爺は「ゴマスリ歌」と、思っている。 
 天皇を神と崇め、大伴家が辿った天皇の近衛としての誇りを述べ、「天皇の足もとへ命を投げ出すことを本分とする」と、誓った一文が「海ゆかば」である。 

 この「海ゆかば」は、大伴家持の作文ではなく、天皇が大伴に忠誠を誓わせるための宣明の中の一文を家持が引用したものである。 


 これを準国歌として、学生に押し付けるのは如何なものだろう。 この一文に曲を付けた作曲家「時信潔」は、讃美歌タッチで手掛けたように思われる。 彼の父は牧師であり、彼自身も幼少時より讃美歌に親しんでいる。 この歌の「大君」を、「御神の」に置き換えると讃美歌そのものであり、曲風も讃美歌であろうと猫爺は思う。 その証拠と言えるか分からないが、当の時信氏はこの曲を軍歌として若い兵士を戦場に送る士気高揚の為に使われたことを悔やみ、悩んでいる。 しかも、この曲は、準国歌どころか敗戦後は封印されていたものである。 

 では、準国歌に相応しい曲は何であろうか?

 

 

 

 きゃりーぱみゅぱみゅの 「にんじゃりばんばん」を行進曲風に演奏すれば、立派な準国歌になろう。


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