雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺のエッセイ「卑猥過ぎて発禁・ブンガチャ節」

2016-05-12 | エッセイ
 年を重ねてからというもの、昔懐かしい歌謡曲を好んで聴くようになった。最近は、「股旅演歌」の単純なメロディーと韻を踏んだ歌詞が耳に心地よい。

 昨日も、YouTubeで、サブちゃんの演歌を聴いてまわっていると、デビュー曲に辿り着いた。結構広く知られた曲「ブンガチャ節」である。この曲が「卑猥」だとして、たった一週間で「発売禁止」になったことは、猫爺も知るところである。
 この歌詞をここでご披露することは、著作権侵害になるそうなので控えるかわり、その内容を書いてみよう。合いの手はそのままである。

 『ブンガチャ節』
 
  あの娘は、いい女だ こっちを向いてくれないか?
   キュッキュキュー キュッキュキュー
 「ふんっ」と怒って横を向いたさまが、尚のこと可愛いよ
   ブンガチャ チャ ブンガチャ チャ

  江戸時代じゃないけど、恋患いの娘か息子を心配して 親御さんがお医者を呼んだ。
  (以下、一番に同じ)
 「熱があるようなので氷枕をしてやりなさい」と言われて、あててやると風邪をひいた。
  (以下、一番に同じ)

  ほっぺにチューをしてくれよ この淋しい俺の頬に
  君のキッスは、紅の花のように芳しいに違いない

  そっと隠して渡した 名刺の裏側に、
  こんど来る日を 書いておいた

  夢が降る 夜更けの街に、
  君に逢うため 雨のなかをやってきた

  他の人は、逢わないでいると恋が冷めるというけど、
  俺は逢わないでいると もっともっと燃える(最近は、萌える?)

  俺は心で泣いている
  酒を注がれると それが顔に出てしまう。

  お金持ちになって、暇ができたら行こう
  二人きりで月世界へ  (熱海旅館「月世界荘」のことかな?)

 さて、これで全部だが、何処が「卑猥」なのかな? ネットでは、こう語られていた。あの合いの手の「キュッキュキュー キュッキュキュー」が、ベッドの軋む音を想像させて卑猥なのだそうである。アホか、そんな想像をする方が「下衆の極み」じゃないか。
 このサブちゃんのデビュー曲は、発売当時の世相からしても、決して卑猥なことはない。この曲は解禁になって、どこかの国営テレビの番組でサブちゃんが歌っていたが、当時でも何ら問題はなかった筈だ。


 さて、ここからは下衆爺の推理だが、問題はこの歌の元歌「キュッキュラキュ節」だ。ここにその歌詞の一部を書いてみようか。

 『キュッキュラキュ節』
 
  一発やろかと 紙までもんで
   キュッキュキュ キュッキュキユ
 ひとが来たので 鼻をかむ
   ブンガチャッチヤ ブンガチャッチヤ
 
 奈良の大仏 ○○○○かけば
 奈良の都は糊の海

汽車の窓から ○○○○出して
 汽車○○出したと おおいばり

 それを見ていた 列車の車掌
 大きすぎて 釣りが無い

 発売禁止になったのは、この元歌が酒場などで流行しすぎていて、「ブンガチャ節」のメロディーを聞いただけでも赤面する程卑猥だったからであろう。宴会の席でよく歌われる「ヨサホイ節」に、わりと真面目な歌詞を付けたようなものである。

 『ヨサホイ節』

 一つ出たホイのヨサホイのホイ
 一人娘と‥‥‥   (シャイな猫爺にはこの後が書けない)


 では最後に、この「キュッキュキュー」と、「ブンガチャッチャ ブンガチャッチャ」は、何なのだろう。

 「キュッキュキュー」の方は、バオリンの音だ。「ブンガチャッチャ」は、パーカッションの入った管弦楽の音だ。カラオケの無かった時代に、口で伴奏を付けたのだろう。それが合いの手になったのだ。

   (これは個人の想像であり、意見として押し付けるものではない)


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