ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

「君の名は。」・・再び

2019-07-01 10:51:51 | 映画

 

昨日、TVで見てしまいました。

「君の名は。」二回目。

で、気づいたことを少し。
先日も書きましたが、私、このアニメ好きじゃないです。

少女趣味でチャライから。
でも、アイデアは面白い。

基本的にキアヌ・リーブス主演の「イルマーレ」と同じですね。
タイムパラドックスをどう処理するかが見所かしら。

タイムトラベルもの大好きな私としては見逃せない映画ですが、何であんなにチャライのか??

前半1時間もかけて瀧とミツハの入れ替わりがお気楽なライトノベル風に描かれる。
ま、そこがいい、と若い人は言うんでしょうけど。セカイ系とかいうライトノベルの手法か?

SF好きの私が作るなら、高校生のチャライ恋愛劇は短めにして、タイムパラドックスに基本を置き、糸守の歴史や民族についてもっと詳しく語ると思うなあ。糸守って魅力的な場所じゃないですか。

運命の赤い糸で結ばれた恋人、というファンタジーは手垢がついていてイマイチ面白くない。
まあ、若い人には面白いのでしょうけど。

 

私は、この物語の肝は、世界の揺らぎ、だと思っています。

世界が揺らいでみえる、なぜなら、私自身が揺らいでいるから。
自分自身の揺らぎはすべからく世界に反映されるから・・

そして時間の分岐が生まれ、新しい世界に移行する・・

これって、先日書いた「マンデラ効果(マンデラ・エフェクト)」にも近い現象かと思います。
(2019年4月24日の記事「マンデラ効果」参照)

「マンデラ効果」については、私自身は都市伝説の一つだと思っていますが、あるいは数多くある都市伝説の中に、何がしかの真実が含まれているかもしれない・・

ミツハの友人の勅使河原君がこう言ってるシーンがありますね。

「エヴェレットの多世界解釈・・」

そう、まさにこの物語は時間が分岐して多世界に移行する、という解釈を前提として作られています。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のパート2でドクがマーティに説明する、あれです。
マーティが過去に戻った時点で分岐が生まれ、新しい時間軸に移行した・・

けれども、残念ながら、この物語(「君の名は。」)が意図するものは、時間や多世界解釈ではなく、あくまでも恋愛の背景としての時間なんですね。

物語の主題は出会うべき二人の恋人たちであって、時間や多世界ではない。
そして、恋人たちにとって、世界は常に揺らいでいる。
実をいうと、私たち自身にとっても世界は揺らいでいるのかもしれません。

そうした幻惑にも似た感情を引き起こすという点で、タイムトラベルものは恋愛物語の優れた背景になりえるのだと思います。

そう、世界は見た目ほど確かではない。
揺らいでいる・・

これ、たぶん真実だと思うなあ。

 

コメント
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