「中庭の出来事」恩田陸 2006新潮社
『新潮ケータイ文庫』2003年05月09日~2004年02月26日配信
ああっ、もう!めんどうくさい!
入れ子構造のような尻尾を食い合う蛇のような。まるでだまし絵。
どこまでを「現実」として、どこまでが「演技」なのか。劇中劇はどこまでだ?みたいな。
結局、この作品自体が創作(脚本)だよと、当たり前のことを言われているような。おいおい!
いやいや、この作品をだれが楽しむんだ?楽しいんだ?
いやいやいや、構造は面白いが、ストーリーは面白くないぞ。構造的に感情移入もなし。
えええええええ、文学的演劇的な雰囲気に触れる感覚の喜び?げげげっ!
あ、演劇にかかわっている人たちには楽しめるものかも。それじゃ楽屋落ちじゃん。ま、ありか。
「中庭の出来事」は「中庭にて」「旅人たち」など外と中を行ったり来たりして、最後はそれが合体する。「現実」を「脚本」側に、「脚本」を「現実」側に寄せて、創作を一体化。ああ、納得したくない気持ち悪さ。ミステリーとしての読書を否定されたような、気持ち悪い裏切り。
理解できない『芸術(文芸)』を見せられた気分。
こういうのは小説とは別の区分をしてもらいたい。
何でこれを読もうと思ったんだろう。あ、直木三十五賞だ!今年受賞したんじゃん。恩田陸!あ、女性なんだと。で、直木賞受賞作の「蜂蜜と遠雷」(本屋大賞とダブル受賞)は図書館で借りるのに時間がかかりそうだから、その前の受賞作(2007山本周五郎賞)「中庭の出来事」にしたんだわ。
「蜂蜜と遠雷」はいわゆる音楽の天才ものだな。映像化されそうだから、それからでいいかな。