やってないわよ～

連休の後半をのんびりと過ごしている

昨夜は金曜日という事もあってか

連休でも店は営業してるだろうと

何人かのお客様から連絡をいただいた

一応日曜と祝日は休みだと伝えてあるのだけれど

もしかしたら…と電話をかけてきたのだろう

でも「ゴメンナサイやってないのよ」と答えると

ガッカリした声で「じゃあまた…」と電話は切られる

あらま、営業してればそこそこ来客が見込めたわ

なんて今更言っても仕方ない事である

万一、私の住んでいるアパートから店が近ければ

大急ぎで支度して独りでも店を開けようかと思う

しかし片道一時間ちょっとかかる場所に住んでいるのだ

とても無理

ちょっと勿体無いと後ろ髪ひかれる思いで布団に入る

時計を見ると２３時

いつもならそろそろお客様が何組かお見えになってる時間だ

店のドアには連休のご案内をぶら下げている

休みと知らずにお見えになった方も居るかも…

いろいろ考えて中々眠れない

だったら営業すれば良かったじゃない…ともう一人の私が囁く

連休明けはどうせ暇なんだから…と更にもう一人の私も続く

そんな事言っても仕方ないじゃない

枕元から手を伸ばした所に積み上げられた雑誌の山の中から

お気に入りの作家のエッセイを引っこ抜く

当然山は崩れてイラッとする私

ホントにどいつもこいつも

そしてケータイがまた鳴った

「ベイビー！」

女王様からだ

「やってないわよ～！！！」