夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

北朝鮮のミサイルは成功すれば安全なのか

2009年03月28日 | Weblog
 北朝鮮が人工衛星と称しているのはどうもミサイルのようだ。そのミサイルの発射が失敗して、弾頭とかブースターとかが日本の領海や領土に落下したら危険で、それを撃ち落とそうとしている。その事で、28日の東京新聞のコラムは、日本の防備の手の内を明かす事になるから、つまり迎撃に失敗する事もあり得るから、業腹だが、打ち上げの成功を望むしか無い事になる、と書いている。
 えっ? と思って、何度も関連記事を読み直した。だが、どうも分からない。ミサイルとは言うまでもなく兵器である。目標に到達するように作られている。それが成功したら、太平洋上のどこかを目指しているのだろうが、そこが危険になる。公海上だから、安全だ、と言うのではあるまい。そこには航行中の船舶だってあるだろう。あるいは飛行中の航空機もある。だから、危険区域を発表しているのだ、とはならない。国連安保理決議の「ミサイル開発に関連するすべての活動停止」に反するから、中止せよと世界が言っているはずである。それなのに、発射に成功して、落下しなければ安全だと言って済ませるのだろうか。中止しないのだから、たとえ、それが成功したって、撃ち落として何が悪いか。

 東京新聞は社説で冷静な対応が望ましいと書いているが、何が冷静な対応なのか、よく分からない。私は「冷静に」撃ち落とすのが正しいのでは、と思っている。発射への反対を北朝鮮は「敵対行為」だと言い、「六カ国協議は無くなる」と脅している。そうした横暴な事を許さないために世界は一体何が出来るのか。隣国である中国やロシアはどちらかと言えば北朝鮮びいきである。アメリカだって、自国から遠く離れているから、心配などしていないだろう。「中国、ロシアなどにも協力を呼び掛け、国際社会の意向を北朝鮮に伝える必要がある」と社説は言うのだが、どうにも空念仏に聞こえてしまう。北朝鮮に伝えるって言ったって、聞く耳持たない相手にどうやって伝える事が出来るのか。そうした相手に伝えるには実力行使しか無いのではないか。

 迎撃に失敗して手の内を見せてしまったって良いではないか。それが実力ならどうしようもない。迎撃出来るかどうか分からずに居たら、我々は心配でたまらない。失敗したら、こうした野蛮国が存在している限りは、絶対に迎撃出来るような技術に達するしか無いではないか。
 私は分かっているつもりで、このニュースを読んだり見たりしていた。でも、よくよく考えると、このようにどうにもよく分からない。多分、最初から自分の頭で考えずに、ニュースをそのまま受け入れていたツケが回って来たのだと思う。ずっと受け流し続けていたんだから、急に自分で考えようたって、そうは問屋が卸さない。

1 コメント

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こんにちは (kojitan)
2009-03-28 18:15:17
夏木さん
こんにちは。この問題についてそのような考え方もあるんですね。確かにそうです。日本の領空領海に限らず、公海上で日本のみならず世界中の船舶や飛行機が移動しているわけです。この視点は私から抜け落ちていました、良いことに気づかせてもらえてうれしく思います。
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