夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

JR西日本の経営者は芯から腐っている

2009年09月26日 | 社会問題
 私はあの福知山線の脱線事故からずっと、JR西日本の経営陣はおかしいと思っている。あれだけの事故を起こしながら、何の反省もしていない。大体、JR全体がおかしい。安全を守るのは鉄道の命なのに、それは鉄道部門には無くて、経営部門に任されていたのである。どのJRも同じだ。何しろ「安全投資」などと言う言葉があるのだ。それをJR西日本は事故を教訓にして、安全を守る仕事を鉄道部門に移した。それは事故後1年も経ってからである。それはJR全社で初めての事だと言う。それだけでも恐ろしい。
 そして首脳陣はずっと責任は西日本には無い、と言い続けて来た。事故調査委員会の発表に対しても、「無理なダイヤではなかった」と堂々と反論している(07年2月1日)。
 ATSの設置が出来ていなかった事は申し訳ないとは言うものの、国による設置の定めは無かったから、違法ではないとけつをまくった。更にはトラブルを起こした運転士に対する日勤教育も有益であって運転士には有用だ、と主張した。
 それだけ堂々と自分達には何の落ち度も無いと信じているのなら、何も事故調査委員会の報告を心配などする事は無い。堂々と対処すれば良いではないか。しかし前社長は「知りたい一念」で事前に調査報告を教えろと言った。

 何の事は無い。裁判所に犯罪人の仲間が居ただけの話である。私は事故調査委員会の調査にしてもおかしいと思っている。ダイヤの遅れを検証したって、何の役にも立たない。運転士の思いがどうだのこうだのと推定したって、それは推定に過ぎない。会社から強制された事が圧力になる、ならないは人によって違う。だからそんな事を言っても何にもならない。
 問題はわずか1分半の遅れをあの運転士が必死になって取り戻そうとしていた事実にしか無い。事故現場になったカーブは70キロの速度制限がされている。それをプロの彼は知っている。私はきちんと計算をして、その遅れを取り戻す事が困難である事を掴んでいる。そしてJR西日本のダイヤには無理があった事も時刻表で調べて分かっている。
 ただ、誰もがそうした事を言わないのがとても不思議なのだ。私のような素人でさえ分かる事が、なぜ専門家には分からないか。多分、分かっていて言わないだけだと思っている。それが今回のなあなあの環境で明確になった。下手な芝居をして我々を騙そうとしたのである。
 結局は一つ穴のむじななのである。一蓮托生。毒を食らわば皿までも、なのである。

 JRは国鉄時代もひどい企業だった。乗客よりは自分達の事しか考えていなかった。それが民営化して良くなったのかと思えば、とんでもない。ぬるま湯に浸かったような体質からは抜けられたが、今度は利益第一の体質に変わってしまった。単に金儲けのためにぬるま湯では駄目だ、と悟ったに過ぎない。
 不採算路線は遠慮会釈も無しに廃止するか、第三セクターにしてしまう。自分達は金儲けの出来る路線だけを持っていたい。
 こんな人的な企業に鉄道と言う公共施設を任せる訳には行かない。幸いな事には関西圏は私鉄が発達している。大阪、京都、奈良、神戸といった都心部は、言わば私鉄王国である。JR西日本なんか無くしたって困りはしない。JR西日本は私鉄の無い地方でだけ運営をしていれば良いのではないのか。少なくとも、大事故を起こして何の反省もしていないのだから、そう言うしか無いではないか。