霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

El_Shaddai大雑把レビュー

2011年05月05日 23時49分31秒 | アニメ、ゲーム、映画等
※気づいていると思うが、最近の私はどうにも記事をうまくかけない。はっきり言ってスランプだ。そんな中でも、今回の記事は特に酷い。勘弁してくれ。


ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ようやくPS3が戻ってきた霧島である。以前から私も注目していたエルシャダイだが、実はあまぞんで予約しておりPS3はないけどエルシャダイはあるという地獄の苦しみを味わう事となった。絶対地獄コキュートスに落とされたサタン様の苦しみもかくやといった感じだった訳だが、私はエルシャダイが届いた瞬間から押入れの奥に突っ込んで存在を忘れようと努め、そして、ついに昨日佐川がPS3を持ってきた。修理完了である。これでエルシャダイができるぞ、と喜び勇んで箱を開けると





フフフ、しかしそれを予想してあらかじめHDDを外して修理に出していた私に隙はなかった。HDDつけたままだと向こうで勝手にフォーマットされる可能性あるからな。さて、そういう事なら仕方ない、うちのデスクトップPCに接続してバックアップを取るとしよう





よく判らんが、PS3のデータが入ったHDDを繋ぐとウィンドウズと干渉するらしい。PS3のバックアップ方法をぐぐっても、外付けHDDを使った方法ばかり。そんな訳で、1000時間以上かけて作った無双2のデータを含めてあらゆるデータが吹っ飛ぶ羽目に陥った。不幸中の幸いはエルシャダイ発売直後だった事で、やりたくてやりたくてしょうがなかったあのゲームをやっとやれる、という喜びがある程度悲しみを相殺してくれた事だな。

正直そうでもなければ哀しみを背負っていたのは疑う余地がない。


さて、ツイッターでも言ったとおり今日はエルシャダイのレビューである。まず良ゲーかどうかという点だが、これに関しては疑う余地なく良ゲーである。どんな人がやってもある程度は満足できるゲームに仕上がっており、この点は流石と言える。前から何度も言っている通り、エルシャダイを作ってるのはバイオハザード、鬼武者、デビルメイクライ、大神を作ってた連中(前三作はタイトルによって関わってないのも多いが)であり、更に言うと開発会社のイグニッションエンタテイメントはクローバースタジオの精枠を受け継いでいる。

そう。



あのゴッドハンドの精枠を受け継いだ変態企業なのだ。言ってみれば、元々変態だったクローバースタジオという名の変態GAEが解散後、カプコンバイオチームという名の変態アクアビットを吸収してできたスーパー変態企業(大変ピンポイントな人にしか判らない例え)なのである。ちなみに、↑の動画、MADではない。ゴッドハンドをクリアすると流れるエンディングであって、MADではない。

強いて言えば公式がMAD

金曜ゴッド劇場の時点で公式だからな。ゲーム自体も大変素晴らしい病気ゲーである。何せ必殺技にゴッド本塁打とかゴッド土下座とかあるからな。こんなもんを作ってた会社の後継者が作ってるんだから、エルシャダイのPVで色々大変な事になったのも当たり前と言うか元より公式が病気だから当然なのである。実際ディレクターも、インタビューで狙ってやったって言ってたしな。

じゃあ実際どんな感じになってるかと言うと、まぁ基本的にはデビルメイクライのマリオ和え大神風味といったところだ。このゲーム、大きく分けて3Dアクション(デビルメイクライ的な意味で)部分と2D&3Dアクション(マリオ的な意味で)部分の二つに分かれている。前者は言わずもがなだろうが、後者は…そうだな。敵なしの代わりに障害物と落下地点を大量に置いたマリオ&マリオ64といったところである。

完全に2Dアクションになってる部分もあるので説明は難しいのだが、基本的には敵のいないマリオorマリオ64で移動してエンカウントしたらデビルメイクライという感じである。エンカウントと言っても勿論敵の出てくる場所、数は(難易度にもよるが)決まっているがな。その辺はデビルメイクライと同じだ。デビルメイクライは戦闘→移動→戦闘を繰り返していたが、アレの移動というのは、鍵のかかった部屋の鍵を探し出して開け、先に進むと戦闘というバイオハザード的なものであった。

まぁ当たり前なんだけどな。何度も言っている通り、初代デビルメイクライは元々バイオ4だったんだから。まぁそういう退屈な探索をなくして、むしろ移動もアクションにしてしまおうというのでマリオ的な要素を取り入れた、というところかな。敵はいないからダメージを受ける事はないが、勿論落ちたら死ぬ。

ただ、落ちてもルシフェルが指パッチンで時を戻してなかった事にしてくれるからマリオ的アクション初心者も安心である。すぐに直前からやり直せる。無論、ちょっとダメージは受けるし瀕死の状態で落ちたら死ぬが、難易度ノーマルまでなら落ちても大したダメージは受けない。それにマリオモードでは至るところに体力回復アイテムが落ちておるという大変ストレスレスな親切設計になっておる。

これに限らず、今回のエルシャダイは非常に親切なシステム設計が一つのポイントである。エルシャダイはデビルメイクライの系譜に連なるゲームであり、カプコンのDNAを受け継いでいる。故に死に覚えゲーであり、何度も何度も敵の攻撃を食らい、死にながらその攻撃パターンを覚えて対処を考案し、クリアするというものである。当然の事ながら、こういう作りのゲームは私の様なゲーム依存症患者歯応えのあるゲームを求めるコアゲーマー向けだ。ヌルゲーマーがやると、何これ勝てねぇクソゲーになる。

しかしながら、エルシャダイはその辺よく考えて作られている。それは例えば連打復帰に求められる。主人公たるイーノックは無論殴られ続ければ死ぬ訳だが、死んでもすぐにはゲームオーバーにならない。ボタン連打を行う事により蘇生できるのである。これに回数制限はなく、連打さえ早ければ何度でも復帰できる(但し何度もやってると人間にできる連打速度ではなくなるので一応事実上の上限はある)。

この為、いちいちコンティニューして1からorステージ途中からやり直す、という事がない。じゃあヌルゲーじゃねーかと思うかもしれんがさもありなん、ランク評価には滅茶苦茶響くからそういうのを気にするプレイでは連打復帰は使えないと言っていい。クリア後のランク評価を気にしないヌルゲーマー層は復活しまくりで気軽にプレイしクリア、逆に気にするコアゲーマー層は復活を使わない様に頑張るとひとつのゲームでゲーマー層を住み分けさせてるのはよく考えられている。

又、連打復帰に失敗してゲームオーバーになっても、直前(本当に直前)からやり直す事が可能だ。デビルメイクライモードだけでなく、マリオモードにしたところでやはり死に覚え的な要素は強いから、直前からすぐやり直せるというのは非常に素晴らしい。特に私が評価したいのはロード周りであり、全くと言っていいほどnow loadingがない。

ついさっき私は「直前からやりなおせる」と言ったが、大体のゲームにおいて直前からやりなおせるのは死亡→コンティニュー選択→now loading→復帰である。しかしエルシャダイは死亡→指パッチンor連打→復帰と、非常にスピーディにゲームへ復帰する。これは口で説明すると非常に判りにくいのだが、よく死ぬゲームである以上ロードのあるなしはストレスの溜まり具合に直結する為、大変重要な要素なのだ。

エルシャダイが、非常によく死ぬ歯応えのあるゲーム(何せデビルメイクライがベース)でありながらどんな人がやってもある程度は満足できる仕上がりになっていると評したのはこれが大きい。簡単にやりなおす事ができ、やりなおす事そのものにストレスが発生しない為、どんな人でも何度でもやろうと思える。歯応えのあるゲームというのは、このゲームをクリアしてやるという病的なまでの執念が必要になるが、それが必要ないというのは素晴らしいの一言に尽きる。


一方、ゲームシステムだが、戦闘は基本的にデビルメイクライである。発売前からスタイリッシュイクラ漁と言われてたしな。根本的な思想も同じと思われ、誰がやっても映画みたいなカッコいいアクションができるが第一に置かれている。その点において新しいのは、やはりガード崩しカメラワークであろう。

カッコよく見えるかどうかというのは、カメラワークが非常に重要である。今回はそのカメラワークが非常によくできており、カメラは基本的に自動で動く。そして例えば敵を大技で仕留める時などは、わざわざ吹っ飛ぶ敵を大写しにしてちょっとスロー再生にするという手法が使われている。普通こんな事をやると操作性が物凄い勢いで犠牲になるのだが、それが全く気にならないあたりは変態企業の面目躍如たるものがある。

基本的に、アクションゲームでは敵を倒したというイメージが希薄である。特に今までのデビルメイクライなんかは、どちらかと言うとコンボを決めてたら敵が死んだという感じであり、「倒した!」という手応えを得るものではなかった。しかしながら、このカメラワークの導入によって敵を倒したという事実が我々プレイヤーに直接フィードバックされ、大変な爽快感を感じる事ができるのだ。

又、ガード崩しも重要である。デビルメイクライでは、攻撃ボタンの押すタイミングをずらす事で出す技を変える事ができた。例えば3のリベリオン(剣)は【△→△→△】と【△→ちょっと待って△→△】で出る技が違った。今回もずらし押しで出る技が変わるのは一緒なのだが、違うのはずらし押し攻撃=ガード崩し攻撃という事である。エルシャダイでは、敵がガードを入力しこちらの攻撃を防御する事がある。

そういう時はずらし押しでガード崩し攻撃を出すのだが、これがこれが種類も豊富で大変カッコいい。勿論、崩し攻撃が出る時は大写しになってスローモーションになる。これが、敵の小賢しい真似を叩き潰したという事実と重なってかなりの爽快感を与えてくれる。

又、そこから更に奥深さを出してくれるのが武器奪いだ。今回は武器を選んで持っていくのではなく、敵が持っている武器をその場で奪うという形になっている。具体的には、敵に一定以上ダメージを連続して与えると気絶状態になり、その敵の近くでL1を押すとその武器を奪えるのだ。それまで持っていた武器は捨てる事になる。又、武器にはそれぞれ有利不利がある。具体的にはアーチ→ベイル→ガーレ→アーチという形である。

これが、結構重要なのだ。例えばアーチを持った敵とベイルを持った敵が現れたとしよう。で、イーノックは素手だとする。この場合、アーチはベイルに有利なのでまずアーチ持ちを気絶させて奪う。すると、アーチ持ちは素手になり弱体化、ベイル持ちに対してはアーチがあるから有利と理想的な状況になる。アーチ、ガーレ、ベイルを持った敵が一体ずついて最初からアーチを持っているなら、まずベイル持ちを攻撃して武器奪いして、次にベイルでガーレを殴って奪い、最後にアーチ持ちを攻撃する…といった感じだな。

こういう風に、どの順番で敵を倒すか、言い換えればどういう風に戦いを組み立てるかを頭の中で考えながら戦うのだ。勿論、敵も動くので、有利な敵を攻撃したいのに不利な敵が攻撃してくる事だってある。それをいなしながらどう動くか、考えるのだ。操作は簡単、それでいながら奥深いとデビルメイクライの後継者に相応しい出来である。


又、映像も素晴らしい。世の中には、ちょっと絵が綺麗なだけでムービーゲーとか言い出すクソカス野郎どもが沢山いるが、絵が綺麗かどうかはやはり重要な要素である。何故なら、音楽、声、シナリオと並び、見た目というのはそのゲームの世界観を表す重要な要素であり美しい映像でプレイヤーを引き込むのはゲームの正統であると言っていい。よっぽど、絵の美しさに音楽やシナリオがついていっていなければ話は別だが、それとて映像を悪者にする理由にはならん。

まぁ、大体ムービーゲーなんて言葉自体厨二病とゲハのコラボレーションによって誕生したものと言っていいレベルの物体だからな。そんな愚かな言葉は置いておいて、エルシャダイの映像は大変綺麗である。その独特な世界観を映像で見事に表しきっており、やっていて違う世界に迷い込んだ感覚を覚えるぐらいである。これに関してはやってみろとしか言い様がない。

基本的に、私はゲーム配信というのは嫌いである。やったつもりになってしまうからだ。それは"やった"のではない。"やったつもり"なのだ。確かに世の中には、やったつもりになるだけで面白さが判るゲームもある。ノベルゲーとかそうだな。あれは読むものだから、ものにもよるが、プレイ動画配信でも面白さは大体わかる。しかし、エルシャダイなんかは典型的な配信じゃ面白さが全く伝わってこないゲームである。

あの独特な美しい映像、自分の操作にダイレクトに反応するカメラワーク、ストレスレスなゲーム設計、どれを取っても自分で遊ばない事には全く判らない。映像なんて見るだけじゃないかと思うかもしれんが、画面の中のキャラが自分の操作に反応するかしないかは非常に重要だ。動画配信では所詮シークバーを動かすぐらいしか出来ず、視聴者は常に傍観者である。しかしプレイヤーは、ゲームの世界に引き込まれていく干渉者なのだ。



以上、非常に大雑把ながらエルシャダイレビューである。書き始めたのが非常に遅い時間だったので大変クオリティの低い記事になってしまったが、許してほしい。取り敢えず、PS3or箱○を持っているのであれば購入して損は無い良ゲーだ。

ただ、一点、問題がある。







シナリオ糞。



あれどうにかならなかったのか。所詮キリスト教ではこれが限界みたいな内容だったぞ。

4 コメント

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Unknown (ごてぃ)
2011-05-06 03:36:15
ほほう。
自分はDMC1を悪夢まで行きつかずして放置する程度にアクションゲーがダメな人ですが、いろいろ落ち着いたらやってみたいと思います。
戦ヴァル1はなんとか根性でクリアしたし、何とかなるはず・・・。

PS3買ったばっかでそんなに本数プレイしたわけじゃないですけど、頑張ってる所はロード時間の短縮に相当気を使ってますよね。
PS2ではロード時間が気にならないゲームに出くわしたことが無かったので、地味に感動しました。
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Unknown (霧島)
2011-05-06 11:49:13
1はなんだかんだと不親切でしたからねぇ。アクションの癖に謎解き難しいし…面白いけど。戦ヴァルやってないんですよね、やらないとなぁ……

PS3になって、展開可能なメモリも相当増えて読み込み自体も早くなってますからね。ここまできて読み込みに気を使わない連中は腹を切って死ぬべきだと思います。

フロム、てめーの事だ
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Unknown (ししおうそ)
2011-06-17 18:18:35
生きてるか6月ですよ
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Unknown (霧島)
2011-06-23 02:54:50
生きてます…

ただでさえ調子悪かったのに、クスリやめたせいで更に死にそうになってます。一応今書きかけの原稿があるので、ちゃんと書きあがったらアップしますね
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