金属中毒

心体お金の健康を中心に。
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テーマ メモ

2008-12-28 00:16:47 | Weblog

国民生活審議会で、食など5分野を中心に消費者・生活者の視点から行政のあり方の総点検が行なわれ、意見がまとめられました。
食べる・働く・作る・守る・暮らすの5分野です。
せっかくの総点検ですが、あまり、国民に浸透していないようです。そこでテーマに使ってアピールする事にしました。

食べる。
日本語訳では南陽市と訳されるサウスライトシティはアメストリスでもっとも大掛かりな観光都市である。輝く太陽、笑顔弾ける街、1年中泳げる(湖がある)、高級リゾート、最高級のおもてなし等などのコマーシャルがラジオからあふれるように流される。
セントラルで過保護な養父と可愛い弟たちに囲まれて、幸福な時間を過ごしていたエドワードがその宣伝に飛びついて「行きたい!行く!!」とダダをこねたのは、あまりに大事にされすぎて退屈していたからだった。

「うっわー、道が全部オレンジだ」
大きな駅で降りて、最初の角を曲がって一番に叫んだのは末っ子のフレッチャー。
『にいさま』の前では完全に『可愛い弟』を演じる事を鉄則にしている彼だが、これは心からの言葉だった。
広々とした通りは鈴なりのオレンジを付けた街路樹で彩られていた。南の強い太陽に輝いて道までもがオレンジ色に染まって見える。
「お、うまそー」
見て言うと同時にエドは手近の木に登る。きれいに実ったオレンジを生身の右腕でもぎ取る。
「あ、こら、エド」
危ないとか降りろとかラッセルが言葉を続ける前に、末っ子の声が割り込む。
「ぼくもー」

フレッチャーはエドにいさまが登った木に小猿さながらのいきおいで登りあがる。
長男と末っ子は二人同時にオレンジにかぶりつく。


「苦い!!」
叫んでオレンジを落っことすのも同時だった。

「ここの木は街路樹用に大きく育つ事だけを目的とした品種だからおいしくありませんよ」
答えたのは軍服の青年。養父マスタングが手配していた護衛兼運転手である。
「初めまして、お噂はかねがねうかがって降ります。鋼の錬金術師殿と弟様方」
軍人青年はぴしりと敬礼し  ラッセルに   挨拶した。
「いや、鋼の錬金術師は」
あっちだと言いかけたラッセルの言葉を蹴飛ばして、エドが叫ぶ。
「俺が!鋼の錬金術エドワード・エルリックだ!!文句あっか!!!」
「へ、あの小猿が」
つい、本音を漏らした軍人青年。彼がこの後軍で出世できたか否かはご想像の通りである。