「本を読まない人は、人生を損している」
・・・・とか言うつもりはない。
私は酒が飲めないが、だからといって人生を損しているとは思わない。
酒の代わりに、日本茶の美味さを知ってもいる。
私が本を読むのは、そうしないと人生を損するからではなく、自分が好きだから読む。それだけの話。
しかし、あまりにも面白い本に出会うと、それを誰かに教えたいし、共有したいと思うのも事実。
「本を読まない人は人生を損している」という言葉は、読書家が他人と読書の喜びを共有したいがために、あえて言う嘘なのでありましょう。
今回もまた、面白い本のご紹介。
気になったら、書名と出版社をメモして本屋・図書館に探しにいくとか、Amazonで検索して買うとかすればいいと思うな。
◆『魔法飛行』加納朋子(創元推理文庫)
大学生の女の子が主人公の、推理小説。
推理小説とは言っても、事件が起きて、主人公が探偵役をつとめて……という定型的な推理物ではない。
主人公は、日常生活で出会った不可解な謎を、物語につづる。その物語を、近況報告のようにして知人に送ると、知人からの返事には、謎と思われたことの真相が解き明かされている……という構成。
連作の短編、という形をとっているけど、実はそれらは繋がっているらしい。
私もまだ最後まで読んでいないのだ。ワクワク。早く読みたいような、もう少し浸っていたいような、不思議な気分になる。
しかも、これと同じ主人公のシリーズがあと数冊あるらしいぞ。しばらくワクワクできそうだ。
◆『魚舟・獣舟』上田早夕里(光文社文庫)
「このSFがすごい!」という本を買ってみたら、名前が載っていたので読んでみた。
ほとんどの陸地が水没した未来、人類は陸で暮らす民と水上の民に分かれていて……という表題作。これは、同名の長編が書かれているそうで、それが完成すれば、科学と生命、人間とは何かという命題が凝縮し練りこまれた傑作になるのではと感じさせる。
……って、それは2011年のベストSF『華竜の宮』になったのか!! それも読まねばなるまい。
他に収められた「くさびらの道」「饗応」も、頭の中にイメージを鮮烈に残す話だった。
SFが読みたい方はぜひどうぞ。
◆『MM9(エムエムナイン)』山本弘(創元SF文庫)
地震や台風のように、自然災害の一種として襲来する“怪獣”から日本列島を守るため、気象庁に設置された怪獣対策のスペシャリスト『気特隊』が奔走する!
……この設定を聞くだけでおもしろそうでしょ。
最初は、怪獣災害と闘う姿を描いた人間ドラマ、なのだが、それにとどまらず、終盤からはハードSFの様相を呈してくる。
怪獣、特撮、SF好きなら読んで損はないよ。
一冊でも面白い本を読むことができれば、今度は同じ作者の本、似たテーマの本、作者が参考文献として使った本……というように、どんどん次に読みたい本が浮上してくる。
読んでいるうちに知識も、語彙力も、知的好奇心も増していく。
果てには、自分で何か書いてみようかという気にまでなってくる。
本を読まないことで人生を損するかどうかはわからない。だが、本を読むことで人生を得することは間違いないな。
・・・・とか言うつもりはない。
私は酒が飲めないが、だからといって人生を損しているとは思わない。
酒の代わりに、日本茶の美味さを知ってもいる。
私が本を読むのは、そうしないと人生を損するからではなく、自分が好きだから読む。それだけの話。
しかし、あまりにも面白い本に出会うと、それを誰かに教えたいし、共有したいと思うのも事実。
「本を読まない人は人生を損している」という言葉は、読書家が他人と読書の喜びを共有したいがために、あえて言う嘘なのでありましょう。
今回もまた、面白い本のご紹介。
気になったら、書名と出版社をメモして本屋・図書館に探しにいくとか、Amazonで検索して買うとかすればいいと思うな。
◆『魔法飛行』加納朋子(創元推理文庫)
大学生の女の子が主人公の、推理小説。
推理小説とは言っても、事件が起きて、主人公が探偵役をつとめて……という定型的な推理物ではない。
主人公は、日常生活で出会った不可解な謎を、物語につづる。その物語を、近況報告のようにして知人に送ると、知人からの返事には、謎と思われたことの真相が解き明かされている……という構成。
連作の短編、という形をとっているけど、実はそれらは繋がっているらしい。
私もまだ最後まで読んでいないのだ。ワクワク。早く読みたいような、もう少し浸っていたいような、不思議な気分になる。
しかも、これと同じ主人公のシリーズがあと数冊あるらしいぞ。しばらくワクワクできそうだ。
◆『魚舟・獣舟』上田早夕里(光文社文庫)
「このSFがすごい!」という本を買ってみたら、名前が載っていたので読んでみた。
ほとんどの陸地が水没した未来、人類は陸で暮らす民と水上の民に分かれていて……という表題作。これは、同名の長編が書かれているそうで、それが完成すれば、科学と生命、人間とは何かという命題が凝縮し練りこまれた傑作になるのではと感じさせる。
……って、それは2011年のベストSF『華竜の宮』になったのか!! それも読まねばなるまい。
他に収められた「くさびらの道」「饗応」も、頭の中にイメージを鮮烈に残す話だった。
SFが読みたい方はぜひどうぞ。
◆『MM9(エムエムナイン)』山本弘(創元SF文庫)
地震や台風のように、自然災害の一種として襲来する“怪獣”から日本列島を守るため、気象庁に設置された怪獣対策のスペシャリスト『気特隊』が奔走する!
……この設定を聞くだけでおもしろそうでしょ。
最初は、怪獣災害と闘う姿を描いた人間ドラマ、なのだが、それにとどまらず、終盤からはハードSFの様相を呈してくる。
怪獣、特撮、SF好きなら読んで損はないよ。
一冊でも面白い本を読むことができれば、今度は同じ作者の本、似たテーマの本、作者が参考文献として使った本……というように、どんどん次に読みたい本が浮上してくる。
読んでいるうちに知識も、語彙力も、知的好奇心も増していく。
果てには、自分で何か書いてみようかという気にまでなってくる。
本を読まないことで人生を損するかどうかはわからない。だが、本を読むことで人生を得することは間違いないな。